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ニトログアノシン-3’,5’-サイクリック1リン酸化合物およびプロテインキナーゼG活性化剤 コモンズ

国内特許コード P120006529
整理番号 04070JP
掲載日 2012年1月30日
出願番号 特願2007-505936
登録番号 特許第4956752号
出願日 平成18年2月28日(2006.2.28)
登録日 平成24年3月30日(2012.3.30)
国際出願番号 JP2006303671
国際公開番号 WO2006093110
国際出願日 平成18年2月28日(2006.2.28)
国際公開日 平成18年9月8日(2006.9.8)
優先権データ
  • 特願2005-052649 (2005.2.28) JP
発明者
  • 赤池 孝章
  • 芥 照夫
出願人
  • 国立大学法人 熊本大学
発明の名称 ニトログアノシン-3’,5’-サイクリック1リン酸化合物およびプロテインキナーゼG活性化剤 コモンズ
発明の概要

本発明の目的は、グアノシン-3',5'-サイクリック1リン酸のアゴニストであり、プロテインキナーゼG活性化作用を有する新規な化合物を提供することである。本発明は、下記式で表される8-ニトログアノシン-3',5'-サイクリック1リン酸化合物および該8-ニトログアノシン-3',5'-サイクリック1リン酸化合物を有効成分として含有する医薬組成物、特にプロテインキナーゼG活性化剤に関する。
【化1】

従来技術、競合技術の概要


グアノシン-3',5'-サイクリック1リン酸(cGMP)は、一酸化窒素(NO)やnatriuretic peptidesなどの細胞外からのシグナルを細胞内に伝える細胞内情報伝達分子である。グアノシン-3',5'-サイクリック1リン酸のレセプター蛋白質としては、これまで、グアノシン-3',5'-サイクリック1リン酸依存的蛋白質リン酸化酵素(プロテインキナーゼG)、グアノシン-3',5'-サイクリック1リン酸制御チャンネル、グアノシン-3',5'-サイクリック1リン酸分解酵素(ホスホジエスラーゼ)が分かっている。特に、グアノシン-3',5'-サイクリック1リン酸の情報伝達の初発反応が、プロテインキナーゼGの活性化であるとされている。プロテインキナーゼGは、セリン/スレオニンリン酸化酵素であり、μM前後のcGMP濃度で活性化される。血管平滑筋細胞においては、プロテインキナーゼGは、MLCP (myosin light chain phosphatase) を構成するMBS(myosin-binding subunit)の695番目のセリン(Ser)を含む数箇所をリン酸化し、血管平滑筋細胞が弛緩するものと考えられている。また、小胞体に存在するイノシトール3リン酸(IP3)receptor-associated cGKI substrate(IRAG)のSer683とSer696(ウシ型)をリン酸化し、IP3で誘導されるCaの小胞体からの放出を阻害する。この他に、Ca依存性Kチャンネル、ATP感受性Kチャンネル、L-, N-, T-型チャンネルがリン酸化により活性化されることが知られており、神経終末におけるCaチャンネルのリン酸化は神経伝達物質の遊離を促進するものと考えられる。PDE5もプロテインキナーゼGによって活性が調節されており、Ser92(ヒト型)がリン酸化されることでcGMPをGMPに分解する。



このため、プロテインキナーゼGを活性化させる薬剤は、高血圧症、肺高血圧症、狭心症、動脈硬化性心・血管疾患や勃起不全症などの治療薬として有用である。プロテインキナーゼGを活性化させる化合物としては、これまでに、
8-ブロモグアノシン-3',5'-サイクリック1リン酸(8-Bromoguanosine 3', 5'- cyclic monophosphate )(8-Br-cGMP)、
8-ブロモグアノシン-3',5'-サイクリック1チオリン酸エステルSpアイソマー(8- Bromoguanosine- 3', 5'- cyclic monophosphorothioate, Sp- isomer) ( Sp-8-Br-cGMPS )、
8-(4-クロロフェニルチオ)グアノシン-3',5'-サイクリック1リン酸(8- ( 4- Chlorophenylthio) guanosine- 3', 5'- cyclic monophosphate,)( 8-pCPT-cGMP )、
8-(4-クロロフェニルチオ)グアノシン-3',5'-サイクリック1リン酸アセトキシメチルエステル(8- ( 4- Chlorophenylthio) guanosine- 3', 5'- cyclic monophosphate, acetoxymethyl ester )( 8-pCPT-cGMP-AM ) 、
8-(4-クロロフェニルチオ)グアノシン-3',5'-サイクリック1チオリン酸エステルSpアイソマー(8- ( 4- Chlorophenylthio) guanosine- 3', 5'- cyclic monophosphorothioate, Sp- isomer ( Sp-8-pCPT-cGMPS ) 、
8-(4-クロロフェニルチオ)ベータフェニル-1N2エテノグアノシン-3',5'-サイクリック1リン酸(8- (4- Chlorophenylthio)- s- phenyl- 1, N2- ethenoguanosine- 3', 5'- cyclic monophosphate )( 8-pCPT-PET-cGMP )、
8-(4-クロロフェニルチオ)ベータフェニル-1N2エテノグアノシン-3',5'-サイクリック1チオリン酸エステルSpアイソマー(8- (4- Chlorophenylthio)- β- phenyl- 1, N2- ethenoguanosine- 3', 5'- cyclic monophosphorothioate, Sp- isomer)( Sp-8-pCPT-PET-cGMPS ) 、
グアノシン-3',5'-サイクリック1チオリン酸エステルSpアイソマーGuanosine- 3', 5'- cyclic monophosphorothioate, Sp- isomer ( Sp-cGMPS )、
8-ブロモ-β-フェニル-1,N2-エテノグアノシン-3',5'-サイクリック1チオリン酸エステル、Spアイソマー(8-bromo-β-phenyl-1,N2-ethenoguanosine-3',5'-cyclic monophosphorothioate, Sp-isomer)(Sp-8-Br-PET-cGMPS )、
1-アミノグアノシン-3',5'-サイクリック1リン酸(1- Aminoguanosine- 3', 5'- cyclic monophosphate) ( 1-NH2-cGMP )、
8-(2-アミノフェニルチオ)グアノシン3',5'-サイクリック1リン酸(8- (2- Aminophenylthio)guanosine- 3', 5'- cyclic monophosphate) (8-APT-cGMP )、
などが知られている。cGMPアゴニストは、cGMPを介した細胞内情報伝達機構の解析として研究試薬として一般的に使用されており、特に8-Br-cGMPの使用頻度が高く、in vitroの培養細胞系での効果のみならず、in vivoにおいては、血管拡張作用があることも分かっている(Eur J Pharmacol. 118, 155-161(1985))。



なお、可溶性グアニル酸シクラーゼを活性化させるニトログリセリンなどの有機硝酸製剤、サイクリックGMP分解酵素であるホスホジエステラーゼ5型を特異的に阻害するシルデナフィルなども、細胞内サイクリックGMP濃度を上昇させる作用がある。これらは、いずれも、間接的に、プロテインキナーゼGを活性化させることで薬理効果を発揮しており、すでに高血圧、狭心症や勃起不全治療の医薬品として臨床で使用されている。

産業上の利用分野


本発明は、グアノシン-3',5'-サイクリック1リン酸のアゴニストであり、グアノシン-3',5'-サイクリック1リン酸依存的蛋白質リン酸化酵素(プロテインキナーゼG)活性化作用を有する新規な8-グアノシン-3',5'-サイクリック1リン酸化合物、および該化合物を有効成分として含有する医薬組成物、特にプロテインキナーゼG活性化剤に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記式で表される8-ニトログアノシン-3',5'-サイクリック1リン酸化合物、又はその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【化学式1】



【請求項2】
請求項1に記載の8-ニトログアノシン-3',5'-サイクリック1リン酸化合物、又はその塩、水和物もしくは溶媒和物を有効成分として含有する医薬組成物。
【請求項3】
高血圧治療剤、狭心症治療剤、又は勃起不全症治療剤である、請求項2に記載の医薬組成物。
【請求項4】
プロテインキナーゼGを活性化することにより、高血圧、狭心症又は勃起不全症を改善する、請求項3に記載の医薬組成物。
【請求項5】
請求項1に記載の8-ニトログアノシン-3',5'-サイクリック1リン酸化合物、又はその塩、水和物もしくは溶媒和物を有効成分として含有するプロテインキナーゼG活性化剤。
【請求項6】
下記化合物1:
【化学式2】


をブロミンと反応させることによって下記化合物2:
【化学式3】


を製造し、次いで、上記化合物2を亜硝酸と反応させることによって下記化合物3:
【化学式4】


を製造することを特徴とする、請求項1に記載の8-ニトログアノシン-3',5'-サイクリック1リン酸化合物の製造方法。
産業区分
  • 有機化合物
  • 薬品
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
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