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膵臓幹細胞、肺絨毛細胞、肝幹細胞、又は膵臓癌の検出方法 コモンズ

国内特許コード P120006534
整理番号 06059AB
掲載日 2012年1月30日
出願番号 特願2008-045507
公開番号 特開2008-241703
登録番号 特許第5589216号
出願日 平成20年2月27日(2008.2.27)
公開日 平成20年10月9日(2008.10.9)
登録日 平成26年8月8日(2014.8.8)
優先権データ
  • 特願2007-049374 (2007.2.28) JP
発明者
  • 粂 昭苑
  • 吉田 哲
  • 白木 伸明
  • 粂 和彦
  • 松尾 顕
出願人
  • 国立大学法人 熊本大学
発明の名称 膵臓幹細胞、肺絨毛細胞、肝幹細胞、又は膵臓癌の検出方法 コモンズ
発明の概要 【課題】膵臓幹細胞のマーカー分子を同定し、それを利用した膵臓幹細胞を検出する方法
及び膵臓幹細胞を分離する方法を提供すること。
【解決手段】エピプラキン1(EPPK1)遺伝子の発現を検出することを含む、膵臓幹細胞、
肺絨毛細胞、肝幹細胞、又は膵臓癌を検出する方法。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要



組織幹細胞は、自己再生能および特定組織の成熟細胞への多分化能を有する細胞と定義

されている(非特許文献1)。組織幹細胞の同定は膵臓の発生及び再生の研究における重

要な課題である。この課題を解決するためには、幹細胞で特異的または選択的に発現して

いる「マーカー分子」を見いだすことが特に重要である。





組織幹細胞に関する情報は、造血幹細胞の研究から最も多く得られる。side-populati

on subsetとCD34-、cKit+、Sca1+、Lin-というマーカー分子の組み合わせで定義される1

個の細胞を移植することによってマウスの血液系が再構成され得ることが報告された。神

経系では、ニューロンは著しい自己修復能や再生能は持たないと長年にわたり信じられて

きた。しかし、Nestin、Musashi1などの神経幹細胞マーカーの発見は、自己再生する神経

幹/前駆細胞がマウス、ラットおよびヒトの成体脳の脳室帯と海馬に存在することの証明

において重要な役割を果たした。また、虚血傷害を受けたマウスの脳室内に増殖因子を投

与すると、内因性の前駆細胞の増殖が促進されて神経細胞が再生することによって症状の

回復が促される可能性がある。したがって、組織幹細胞の同定により再生医療の新たな戦

略デザインが可能となる。





成体の膵臓に幹/前駆細胞が存在することが示唆されている。インスリンを産生するβ

細胞は定期的にターンオーバーされて、新しいβ細胞が生成されるが、これはβ細胞の量

を維持するために不可欠である。再生機序を研究して再生医療に応用するためには、これ

らの細胞の由来を同定することが特に重要である。





胎児膵臓では、Pdx1(pancreatic and duodenal homeobox gene 1:膵臓および十二指

腸のホメオボックス遺伝子1)が膵前駆細胞のマーカー分子として既知である。(非特許

文献1及び2)。胎児のPdx1発現細胞は、内分泌細胞、外分泌細胞および膵管細胞に分化

して、成体膵に存在するあらゆる種類の細胞を生じる(非特許文献3及び4)。しかし、

Pdx1は出生後の膵臓のインスリンを産生するβ細胞でも発現しているので(非特許文献5

及び6)、Pdx1は、成体膵前駆細胞の特異的なマーカー分子とは言えない。部分膵切除し

た膵臓(非特許文献7)、化学物質の投与により誘発した急性膵炎(非特許文献8)、ま

たは、分化細胞が培養した増殖前駆細胞に由来すると推定されるex vivo培養系(非特許

文献9及び10)などの再生マウスモデルの増殖細胞を検討することにより、幹/前駆細

胞であると推定される細胞が成体膵に存在するという一連のエビデンスが示されてきた。

膵臓に軽度な損傷または障害のある生理的条件下で膵再生が起こる実験系が存在しないの

で、結果の解釈はさらに困難である。従って、成体膵でβ細胞を生じる幹/前駆細胞が確

かに存在するか、またはβ細胞の増殖がβ細胞増加の唯一の機序であるかについては、未

だに一定の見解が得られていない(非特許文献11及び12)。





【非特許文献1】

onsson J, Carlsson L, Edlund T, Edlund H: Insulin-promoter-factor 1 is required for pancreas development in mice. Nature 371:606-9, 1994

【非特許文献2】

ffield MF, Jetton TL, Labosky PA, Ray M, Stein RW, MagnusonMA, Hogan BL, Wright CV: PDX-1 is required for pancreatic outgrowth and differentiation of the rostral duodenum. Development 22:983-95, 1996

【非特許文献3】

uz Y, Montminy MR, Stein R, Leonard J, Gamer LW, Wright CV,Teitelman G: Expression of murine STF-1, a putative insulin gene transcriptionfactor, in beta cells of pancreas, duodenal epithelium and pancreatic exocrineand endocrine progenitors during ontogeny. Development 121:11-8, 1995

【非特許文献4】

u G, Dubauskaite J, Melton DA: Direct evidence for the pancreatic lineage: NGN3+ cells are islet progenitors and are distinct from duct progenitors. Development 129:2447-57, 2002

【非特許文献5】

dlund H: Pancreatic organogenesis--developmental mechanismsand implications for therapy. Nat Rev Genet 3:524-32, 2002

【非特許文献6】

ume S: The molecular basis and prospects in pancreatic development. Dev Growth Differ 47:367-74, 2005

【非特許文献7】

onner-Weir S, Baxter LA, Schuppin GT, Smith FE: A second pathway for regeneration of adult exocrine and endocrine pancreas. A possible recapitulation of embryonic development. Diabetes 42:1715-20, 1993

【非特許文献8】

ensen JN, Cameron E, Garay MV, Starkey TW, Gianani R, Jensen J: Recapitulation of elements of embryonic development in adult mouse pancreatic regeneration. Gastroenterology 128:728-41, 2005

【非特許文献9】

onner-Weir S, Taneja M, Weir GC, Tatarkiewicz K, Song KH, Sharma A, O'Neil J: In vitro cultivation of human islets from expanded ductal tissue. Proc Natl Acad Sci U S A 97:7999-8004, 2000

【非特許文献10】

ershengorn MC, Hardikar AA, Wei C, Geras-Raaka E, Marcus-Samuels B, Raaka BM: Epithelial-to-mesenchymal transition generates proliferative human islet precursor cells. Science 306:2261-4, 2004

【非特許文献11】

onner-Weir S, Sharma A: Are there pancreatic progenitor cells from which new islets form after birth? Nat Clin Pract Endocrinol Metab 2:240-1, 2006

【非特許文献12】

or Y: beta-Cell proliferation is the major source of new pancreatic beta cells.Nat Clin Pract Endocrinol Metab 2:242-3, 2006

産業上の利用分野



本発明は、膵臓幹細胞、肺絨毛細胞、肝幹細胞、又は膵臓癌の検出及び分離方法に関す

る。より詳細には、本発明は、膵臓幹細胞、肺絨毛細胞、肝幹細胞、又は膵臓癌の新規マ

ーカー分子の発現を指標とした膵臓幹細胞、肺絨毛細胞、肝幹細胞、又は膵臓癌の検出及

び分離方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
エピプラキン1(EPPK1)遺伝子の発現を検出することを含む、膵臓幹細胞、肺絨毛細胞、肝幹細胞、又は膵臓癌を検出する方法。

【請求項2】
対象細胞におけるエピプラキン1(EPPK1)遺伝子の発現を検出し、エピプラキン1(EPPK1)を発現している細胞を膵臓幹細胞、肺絨毛細胞、肝幹細胞、又は膵臓癌として同定することを特徴とする、請求項1に記載の方法。

【請求項3】
エピプラキン1(EPPK1)に対する抗体を用いてエピプラキン1(EPPK1)遺伝子の発現を検出する、請求項1又は2に記載の方法。

【請求項4】
エピプラキン1(EPPK1)遺伝子を発現する細胞を選択することを含む、膵臓幹細胞、肺絨毛細胞、又は肝幹細胞を分離する方法。

【請求項5】
(a)膵臓幹細胞、肺絨毛細胞、又は肝幹細胞を含む細胞試料を調製する工程、(b)該細胞試料にエピプラキン1(EPPK1)に対する抗体を添加する工程、及び(c)該抗体が結合した細胞を分離する工程を含む、請求項4に記載の膵臓幹細胞、肺絨毛細胞、又は肝幹細胞を分離する方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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