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ワクチン剤 コモンズ

国内特許コード P120006535
整理番号 06076AA
掲載日 2012年1月30日
出願番号 特願2007-076165
公開番号 特開2008-231343
登録番号 特許第5428017号
出願日 平成19年3月23日(2007.3.23)
公開日 平成20年10月2日(2008.10.2)
登録日 平成25年12月13日(2013.12.13)
発明者
  • 庄司 省三
  • 三隅 将吾
  • 高宗 暢暁
出願人
  • 国立大学法人 熊本大学
発明の名称 ワクチン剤 コモンズ
発明の概要

【課題】多機能性粘膜免疫賦活剤を創製し、粘膜免疫により疾病を予防でき、特に病原体
が侵入してきた場所で該病原体を迎え撃つ免疫系が常時待ち迎えて、直ちに反応して排斥
することを可能とするようなワクチン剤を提供すること。
【解決手段】ヘキサグリセロール又はペンタエリスリトールの骨格分子の側鎖の水酸基に
ポリオキシエチレン(ポリエチレングリコール;PEG)がO-エーテル結合を介して結合し
、その末端に複数のアミノプロピル基又は活性エステル基を有する化合物。
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


免疫とは、ヒトや動物などが持つ、体内に入り込んだ「自分とは異なる異物」(非自己
)を排除する生体の恒常性維持機構の一つである。免疫は体内に侵入した病原体を排除す
るための機構として働き、特に病原体による感染から身を守るための感染防御機構として
重要である。バクテリアやウイルスなどは生体の上皮組織のような物理的障壁、自然免疫
、獲得免疫系の感染防御機構で体内への侵入が妨害されている。物理的障壁や自然免疫を
乗り越えてきた病原体は獲得免疫系で撃破する必要がある。獲得免疫系を常時活性化し、
病原微生物の侵入に備える必要がある。



現在のワクチンは単一疾病に対する単一抗原(ワクチン)であり、1つの感染症の流行を
予測し、その前にワクチネーションして感染を予防する手段を取ってきている。この手段
は感染自体を防御するものではい。生体は病原性生物に一度は感染しないと、獲得免疫系
は成立しない。それゆえに、弱毒化病原性生物やその抗原の一部をワクチンとして生体に
投与して偽の感染を作りだし、獲得免疫系を成立させ、真の感染に備えているのがワクチ
ネーションである。このワクチネーションには数週間から数ヶ月の時間が必要であり、免
疫が見かけ上、消滅すると、その免疫は記憶細胞に記憶される。前もってワクチネーショ
ンをしたおかげで、病原性生物の侵入・感染が起こると、ワクチネーションをしない場合
に較べ、迅速に初感染から1~2日で獲得免疫系が活性化し、病原体を排斥し、病気が軽
く済むか、あるいは疾病には陥らないことが経験上知られている。この方法は病原体が免
疫担当細胞系以外の細胞に感染する場合には極めて有効である。例えば、インフルエンザ
ウイルスは呼吸器上皮細胞に感染し、そこで増殖し、ヒトを苦しめるが、免疫担当細胞は
健全であるので、暫くすると、免疫系が活動し始めウイルスを撃破し、風邪から回復する
。しかし、エイズの原因ウイルスHIV-1は免疫担当細胞の中枢細胞に極く短時間(30~60分
)でとりつき、6~24時間でヒトの遺伝子に潜り込み、感染が成立する。ウイルスは生体の
免疫系が活動して、ウイルスを排斥するいとまを与えていない。エイズに対する免疫系が
活動し始めるころには、ウイルスは免疫担当細胞で増殖し、リザーバ細胞の中に隠れ、自
己は変異しながら免疫系からの攻撃を巧みにかわし、免疫細胞を破壊しながら、感染固体
が生き続けるまで、生きながらえ、他に伝播し、種を保存している。よって、エイズワク
チンの開発の原理原則は侵入の場である粘膜(性器粘膜)の水辺で完全に撃退することが肝
要である。細胞性免疫を利用したエイズのCTL-ワクチンがサルの実験で注目を集めている
が、このワクチンも初感染を防止するのではなく、1度感染を許し、感染した細胞が活動
をはじめると、感染した細胞とともにウイルスを死滅させる方法で、リザーバ細胞を殺す
ことはできず、根元を断つことは出来ない。しばらくすると必ず、耐性ウイルスが出現し
、終局的にエイズを発症する。エイズのワクチンの開発のポイントは、エイズワクチンに
より獲得免疫が成立し、その免疫が記憶細胞に記憶され、HIV-1が生体に侵入し、獲得免
疫を発動するまでの時間(12~24時間、デスタイム)の間を「どのような手段で如何に守る
か」である。エイズワクチンの鍵は、HIV-1が侵入してきた場所にウイルスを迎え撃つHI
V-1の免疫系が常時、待ち迎えて、直ちに反応して排斥することである。一度でも感染を
許せば2度とHIV-1を生体外にたたき出すことは不可能である、このことが従来の免疫学
では達成できないことである。

産業上の利用分野


本発明は、一分子中に2種類以上の抗原が結合していることを特徴とする抗原(ワクチ
ン剤)に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
ヘキサグリセロール又はペンタエリスリトールの骨格分子の側鎖の水酸基にポリオキシエチレン(ポリエチレングリコール;PEG)がO-エーテル結合を介して結合し、その末端に複数のアミノプロピル基又は活性エステル基を有する化合物であって、ヘキサグリセロールオクタ(アミノプロピル)ポリオキシエチレンとヘキサグリセロールオクタ(4-ニトロフェノキシカルボニル)ポリオキシエチレンとを5~12:1のモル比で混合して反応させることによって得られる化合物。
【請求項2】
ヘキサグリセロール又はペンタエリスリトールの骨格分子の側鎖の水酸基にポリオキシエチレン(ポリエチレングリコール;PEG)がO-エーテル結合を介して結合し、その末端に複数のアミノプロピル基又は活性エステル基を有する化合物であって、ヘキサグリセロールオクタ(4-ニトロフェノキシカルボニル)ポリオキシエチレンとヘキサグリセロールオクタ(アミノプロピル)ポリオキシエチレンとを5~12:1のモル比で混合して反応させることによって得られる化合物。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の化合物における複数のアミノプロピル基又は活性エステル基に、2種類以上の抗原が結合していることを特徴とする化合物
【請求項4】
請求項1又は2に記載の化合物における複数のアミノプロピル基又は活性エステル基に、2-[N-α, N-ε-ビス(N-α, N-ε-ジガロイルリシニル)リシニル]アミノエチルアミンが結合していることを特徴とする、請求項3に記載の化合物
【請求項5】
上記2種類以上の抗原が、腫瘍抗原、病原体抗原、又はアレルゲン抗原から選択される抗原である、請求項3又は4に記載の化合物
【請求項6】
上記2種類以上の抗原が、エイズ(HIV)抗原、インフルエンザ抗原、又は花粉症抗原から選択される抗原である、請求項3から5の何れかに記載の化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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