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触媒支援型化学加工方法及びそれを用いた加工装置 コモンズ

国内特許コード P120006559
整理番号 08063AA
掲載日 2012年1月30日
出願番号 特願2009-037182
公開番号 特開2010-188487
登録番号 特許第5343250号
出願日 平成21年2月19日(2009.2.19)
公開日 平成22年9月2日(2010.9.2)
登録日 平成25年8月23日(2013.8.23)
発明者
  • 久保田 章亀
出願人
  • 国立大学法人 熊本大学
発明の名称 触媒支援型化学加工方法及びそれを用いた加工装置 コモンズ
発明の概要

【課題】
基準面が変化せず、化学的な反応が可能な触媒作用を利用した触媒支援型化学加工方法において、SiCやGaN等の難加工物に対して精度良く加工能率を大幅に改善することができ、本発明の加工方法のみで単結晶SiCやGaN等のパワーデバイス用基板を作製することが可能な加工方法と装置を提供する。
【解決手段】
触媒としての鉄定盤上に、遷移金属微粒子と酸化物微粒子の少なくとも一方と過酸化水素水をベースとした配合研磨液を供給しながら被加工物を所定の押圧力で接触させ、鉄定盤と被加工物を相対的に移動させて研磨する。また、触媒としての遷移金属微粒子、酸化物微粒子及び過酸化水素水をベースとした配合研磨液を、CeO2を含浸させたポリッシングパッド上に供給しながら被加工物を所定の押圧力で接触させ、前記ポリッシングパッドと被加工物を相対的に移動させて研磨する。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要


一般的に機械的な加工は、古くから様々な場面で使用されている。たとえば、機械研磨では工具を加工したい表面に押しつけることで、機械的作用により材料欠陥を導入し表面の原子をはぎとり加工する。このような機械研磨法では、結晶格子にダメージを与えてしまう上に、高精度な面を得ることが非常に困難となる。ゆえに、高精度でものを作成するためには、格子欠陥を発生させることなく加工できる化学的な加工を用いる必要がある。



既に、超微粉体を分散した懸濁液を被加工物の被加工面に沿って流動させて、該超微粉体を被加工面上に略無荷重の状態で接触させ、その際の超微粉体と被加工面界面での相互作用(一種の化学結合)により、被加工面原子を原子単位に近いオーダで除去して加工する、いわゆるEEM(Elastic Emission Machining)による加工は知られている(特許文献1~4)。EEMは、その加工原理から考えて高周波の空間波長に対して非常に平滑な面を得ることが可能である。EEMは、超純水によりSiO2等の微粒子を表面に供給し、微粒子の表面の原子と加工物表面の原子が化学的に結合することで加工が進むことが特徴である。このとき、微粒子の表面が非常に平坦な面であり、それが基準面となって、表面に転写されていると考えられる。ゆえに、原子配列を乱すことなく、原子サイズのオーダで平坦な表面を作ることが可能となる。しかしEEMは、その加工原理のゆえ数十μm以上の空間波長域を平坦化しにくい。



一方、化学機械研磨(CMP)は、SiO2やCr23を砥粒として用い、機械的作用を小さくし、化学的作用によって無擾乱表面を形成しようとするものである。例えば、特許文献5に示すように、酸化触媒作用のある砥粒を分散させた酸化性研磨液にダイヤモンド薄膜を浸漬し、砥粒で薄膜表面を擦過しながらダイヤモンド薄膜を研磨する方法が開示されている。ここで、砥粒として酸化クロムや酸化鉄を用い、この砥粒を過酸化水素水、硝酸塩水溶液又はそれらの混合液に分散させた研磨液を用いることが開示されている。



そこで、本発明者は、特許文献6にて、酸化剤の溶液中に被加工物を配し,遷移金属からなる触媒を被加工物の被加工面に接触、もしくは極近接させ、前記触媒表面上で生成した強力な酸化力を持つ活性種と被加工物の表面原子との化学反応で生成した化合物を除去、あるいは溶出させることによって被加工物を加工する触媒支援型化学加工方法を提案している。具体的には、前記酸化剤がH22、触媒がFe、被加工物がSiC又はGaNであり、フェントン反応を利用して加工するのである。

産業上の利用分野


本発明は、触媒支援型化学加工方法及びそれを用いた加工装置に係わり、更に詳しくは処理液中の分子を触媒で分解して生成した活性種を用いて被加工物を加工する触媒支援型化学加工方法及びそれを用いた加工装置に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
触媒としての鉄定盤上に、遷移金属微粒子と酸化物微粒子の少なくとも一方と過酸化水素水をベースとした配合研磨液を供給しながら被加工物を所定の押圧力で接触させ、前記鉄定盤と被加工物を相対的に移動させて研磨することを特徴とする触媒支援型化学加工方法。

【請求項2】
前記遷移金属微粒子が、Fe、Ni、Co、Cu、Cr、Tiから選択した1種又は2種以上の組み合わせからなり、前記酸化物微粒子が、SiO2、Al23、CeO2、Fe23、TiO2から選択した1種又は2種以上の組み合わせからなる請求項記載の触媒支援型化学加工方法。

【請求項3】
前記被加工物が、結晶性SiC、焼結SiC、GaN、Si34、AlN、サファイヤ、ルビー、ダイヤモンドの内から選ばれた1種である請求項1又は2記載の触媒支援型化学加工方法。

【請求項4】
前記遷移金属微粒子がFe、前記酸化物微粒子がCeO2であり、前記被加工物が単結晶SiC又は単結晶GaNである請求項記載の触媒支援型化学加工方法。

【請求項5】
触媒としての平坦な回転鉄定盤と、該鉄定盤の回転軸に対して偏心した回転軸を有し且つ押圧手段を有するホルダーとを備え、遷移金属微粒子と酸化物微粒子の少なくとも一方と過酸化水素水をベースとした配合研磨液を、鉄定盤上に供給しながら被加工物を前記鉄定盤に所定の押圧力で押圧し、前記鉄定盤とホルダーを回転させて研磨することを特徴とする触媒支援型化学加工装置。

【請求項6】
前記遷移金属微粒子が、Fe、Ni、Co、Cu、Cr、Tiから選択した1種又は2種以上の組み合わせからなり、前記酸化物微粒子が、SiO2、Al23、CeO2、Fe23、TiO2から選択した1種又は2種以上の組み合わせからなる請求項記載の触媒支援型化学加工装置。

【請求項7】
前記被加工物が、結晶性SiC、焼結SiC、GaN、Si34、AlN、サファイヤ、ルビー、ダイヤモンドの内から選ばれた1種である請求項5又は6記載の触媒支援型化学加工装置。

【請求項8】
前記遷移金属微粒子がFe、前記酸化物微粒子がCeO2であり、前記被加工物が単結晶SiC又は単結晶GaNである請求項記載の触媒支援型化学加工装置。
産業区分
  • 切削
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2009037182thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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