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光合成抑制遺伝子およびその用途 新技術説明会

国内特許コード P120006640
整理番号 S2009-0516-N0
掲載日 2012年2月14日
出願番号 特願2010-056447
公開番号 特開2010-233567
登録番号 特許第5780506号
出願日 平成22年3月12日(2010.3.12)
公開日 平成22年10月21日(2010.10.21)
登録日 平成27年7月24日(2015.7.24)
優先権データ
  • 特願2009-061335 (2009.3.13) JP
発明者
  • 小林 裕和
  • 清水 正則
出願人
  • 静岡県公立大学法人
発明の名称 光合成抑制遺伝子およびその用途 新技術説明会
発明の概要 【課題】 植物の光合成を調節すること
【解決手段】 本発明は、光合成を抑制する遺伝子、その遺伝子の発現を低減させた形質転換植物、その遺伝子の発現を増強させた形質転換植物などに関する。本発明によれば、植物の光合成能を調節できるので、環境の浄化に有用な植物や、作物の生産性を向上させた植物などを作出することが可能となる。例えば、光合成能を増強させた植物は、光合成能力が高いため、光エネルギーを効率よく、作物の生産に利用することができる。また、植物が光合成を盛んに行うと、大気中の二酸化炭素を効率よく分解して、より多くの酸素を大気中に放出させることができるので、環境の浄化に有効である。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


近年、世界中で地球温暖化、酸性雨、砂漠化の進行、土壌流出、オゾン層の破壊、熱帯雨林の減少、大気・環境汚染、エネルギー危機、貧困、人口の爆発的な増加などの問題が取り上げられている。その中でも特に、環境問題と食糧が関連する農業生産問題が挙げられる。これらの問題を解決するには、地球生態系の生産者である植物の保全とその生産能力の拡大が重要な位置を占めると考えられている。
なぜならば、植物は光エネルギーを直接利用し、我々の食糧を作り出すと共に、環境を浄化することが可能だからである。言い換えると、植物は光エネルギーにより水を分解し、ATP、NADPHおよび酸素を放出し(光合成明反応)、同時に、空気中の二酸化炭素を固定することによって我々の食糧となるデンプンを主体とする有機物を無機物から作り出す(光合成暗反応)という光合成反応を行うためである。
このような植物の機能を解明し、さまざまな環境に適応できるような植物を作り出すことは、農業生産問題において重要である(シリーズ分子生物学5 、植物分子生物学:5.1. 光合成、第1版、山田康之、朝倉書店、東京、1997, pp.99-113)。



ところで、遺伝子の発現は正の制御と負の制御の両方で成り立っている。つまり、正の制御では、正の因子によって遺伝子は発現し、負の制御では、負の因子によって遺伝子の発現は抑制されている。それは、光合成の遺伝子においても同様である。光と植物ホルモンの複雑なシグナル伝達によって正の因子と負の因子が働き、光合成遺伝子を発現させていると考えられる。正に制御する因子の研究は、転写因子を介したシグナル伝達経路など比較的進んでいる。しかし、負に制御する因子の報告は光合成遺伝子のプロモーター解析から明らかになったものやdet1変異体の解析によって見いだされたものがわずかに報告されているにすぎない(非特許文献1:Plant Physiol 97, 1260-1264 (1991); 非特許舟kン2:Plant Cell 5, 109-121 (1993); 非特許文献3:Curr Biol 12, 1462-1472 (2002);及び非特許文献4:Plant Cell Physiol. 2009 Feb;50(2):290-303)。また、シグナル伝達系の上位にある因子については報告は無く、この遺伝子群探索に関して全ゲノムスクリーニング(whole-genome screening)は行われていない。

産業上の利用分野


本発明は、光合成を抑制する遺伝子、その遺伝子の発現を低減させた形質転換植物、その遺伝子の発現を増強させた形質転換植物などに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
(1) 配列番号:2のアミノ酸配列において、1~数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入および/または付加したアミノ酸配列からなり、かつ光合成抑制活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチド;又は
(2) 配列番号:2のアミノ酸配列に対して95%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、かつ光合成抑制活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド
に係る遺伝子を欠損させる、光合成能を増強させた形質転換体を得るためのベクター。

【請求項2】
(1) 配列番号:2のアミノ酸配列において、1~数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入および/または付加したアミノ酸配列からなり、かつ光合成抑制活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチド;又は
(2) 配列番号:2のアミノ酸配列に対して95%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、かつ光合成抑制活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド
にコードされるタンパク質の発現量を低下させる、光合成能を増強させた形質転換体を得るためのベクター。

【請求項3】
請求項1又は2に記載のベクターが導入された、光合成能を増強させた植物を作出するための形質転換体。

【請求項4】
(1) 配列番号:2のアミノ酸配列において、1~数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入および/または付加したアミノ酸配列からなり、かつ光合成抑制活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチド;又は
(2) 配列番号:2のアミノ酸配列に対して95%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、かつ光合成抑制活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド
を植物細胞において欠損又は該ヌクレオチドの発現量を低減させる工程
を含む、光合成能が増強された形質転換体を得るための方法。

【請求項5】
(1) 配列番号:2のアミノ酸配列において、1~数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入および/または付加したアミノ酸配列からなり、かつ光合成抑制活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチド;又は
(2) 配列番号:2のアミノ酸配列に対して95%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、かつ光合成抑制活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド
を植物細胞において欠損又は該ヌクレオチドの発現量を低減させる工程
を含む、光合成能を増強させる方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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