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ちらつきの閾値の測定装置及び測定プログラム 新技術説明会

国内特許コード P120006697
整理番号 SHINGI20120224
掲載日 2012年2月24日
出願番号 特願2009-043625
公開番号 特開2010-088862
登録番号 特許第4524408号
出願日 平成21年2月26日(2009.2.26)
公開日 平成22年4月22日(2010.4.22)
登録日 平成22年6月11日(2010.6.11)
優先権データ
  • 特願2008-231630 (2008.9.10) JP
発明者
  • 原田 暢善
  • 岩木 直
出願人
  • 独立行政法人産業技術総合研究所
発明の名称 ちらつきの閾値の測定装置及び測定プログラム 新技術説明会
発明の概要

【課題】リフレッシュレート固定の表示装置を用いて、広範囲の条件でちらつきの閾値を測定でき、疲労評価に利用可能な測定装置及びプログラムを提供すること。
【解決手段】
測定装置は、演算処理部1、リフレッシュレート固定の表示部8、および操作部9を備え、演算処理部1が、表示部8に画像をON/OFF表示し、演算処理部1が、1秒間におけるOFF期間の数を単調に増加または減少させて表示タイミングを変更し、演算処理部1が、タイミングが変更されない期間において、画像中のOFF画素の数、画像の大きさ、OFF画素のコントラストの少なくとも何れか1つを単調に増加または減少させ、OFF期間がリフレッシュレートの逆数であり、被験者10がちらつきを認知し始めたとき、または、ちらつきを認知しなくなったときに、操作部9が操作された場合、演算処理部1が、その時点のOFF期間の数をちらつきの閾値として決定する。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


テレビなどを見る場合、健常なときには見えていた「ちらつき」が、疲労状態になると見えなくなるという現象が知られている。光のONとOFFとを交互に繰り返し、これを高速に行なった場合、ヒトは光りのON、OFF状況を認知することができず、光がつきっぱなしである(常に表示されている)と認知する。光をON、OFFする転換の周波数を次第に減少させて行くと、ある周波数で、光のちらつきが認知され始める点がある。この周波数は、フリッカー値(Critical flicker fusion rate: CFF)と呼ばれている。フリッカー値は、健常時には、比較的高い周波数を示すが、疲労、特に精神的疲労の進行とともに減少してゆくことが知られている。この現象、すなわち、フリッカー値の減少をもとに精神的疲労の程度を評価するというフリッカー値検査法は、Simon & Enzer (1941)らにより、約50年前に提唱され、以降、人間工学および労働衛生の分野で精神的疲労または覚醒水準を表す指標として用いられてきた。



フリッカー値検査法は、第1に疲労負荷の継続によって計測値の(継続的な)変化が認められる、第2に計測値の変化と活動状態(作業効率など)の変化に一定の関連性が認められる、第3に測定毎の測定値の動揺がすくない、第4に大脳皮質の活動レベルとの密接な関連性があることが認められている等、すぐれた性質を持ち合わせているにも拘らず、その計測装置が巨大であるため、一般に広く普及されることはなかった。



フリッカー値を測定する方法は、例えば下記特許文献1及び2に開示されている。下記特許文献1には、視標を点滅表示させるディスプレイを備えたフリッカー感度分布測定装置が開示されている。点滅周波数として、5Hz、10Hz、20Hz、30Hzの例が開示されている。



下記特許文献2には、点滅発光表示装置及びコンピュータ端末装置からなるシステムが開示されている。点滅発光表示装置が、通信ケーブルを介してコンピュータ端末装置によって制御されてフリッカー刺激の提示を行い、コンピュータ端末装置が、フリッカー認知反応に伴うボタン押しの記録を行い、事前に計測されたデータと比較して疲労の程度を測定する。



また、フリッカー値は、光刺激のモジュレイト(変化)量に比例するということが報告されている。例えば、短い持続時間のフリッカー刺激よりも長い時間のフリッカー刺激の方が、フリッカー値は高くなること、また、輝度が低いフリッカー刺激より輝度が高いフリッカー刺激の方が、フリッカー値が高くなることが報告されている。さらには、刺激対象の大きさ、または、色によっても変化することが報告されている。

産業上の利用分野


本発明は、人がちらつきを認識し始める値である閾値の測定に関し、特に、画面のリフレッシュレートが限定されている一般的な表示装置であるCRTや液晶表示装置を用いて、ちらつきの閾値を測定でき、人の精神的疲労(以下、単に「疲労」とも記す)の評価に利用可能な測定装置及び測定プログラムに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
演算処理部、特定のリフレッシュレートで画面を更新する表示部、および操作部を備え、
前記演算処理部が、前記表示部に、所定のタイミングで画像をON/OFF表示し、
前記演算処理部が、時間経過に伴って、1秒間における前記画像を表示しないOFF期間の数を単調に増加または減少させることによって、新たな前記タイミングが決定され、
前記OFF期間が、前記リフレッシュレートの逆数であり、
被験者がちらつきを認知し始めたとき、または、ちらつきを認知しなくなったときに、前記操作部が操作された場合、前記演算処理部が、その時点のOFF期間の数をちらつきの閾値に対応する情報として決定し、
複数の新たな前記タイミングの少なくとも一つが、1秒間においてON/OFF表示の周期が一定でないタイミングであることを特徴とするちらつきの閾値の測定装置。

【請求項2】
演算処理部、特定のリフレッシュレートで画面を更新する表示部、および操作部を備え、
前記演算処理部が、前記表示部に、所定のタイミングで画像をON/OFF表示し、
前記演算処理部が、時間経過に伴って、
所定数のON画素からなる画像からOFF画素の数を単調に増加させ、または、
所定数のON画素からなる画像になるまでON画素の数を単調に増加させ、
被験者がちらつきを認知し始めたとき、または、ちらつきを認知しなくなったときに、前記操作部が操作された場合、前記演算処理部が、その時点のOFF画素の数をちらつきの閾値に対応する情報として決定することを特徴とするちらつきの閾値の測定装置。

【請求項3】
演算処理部、特定のリフレッシュレートで画面を更新する表示部、および操作部を備え、
前記演算処理部が、前記表示部に、所定のタイミングで画像をON/OFF表示し、
前記演算処理部が、時間経過に伴って、一定の値であるON画素の輝度値を基準として、OFF画素のコントラストを単調に増加または減少させ、
被験者がちらつきを認知し始めたとき、または、ちらつきを認知しなくなったときに、前記操作部が操作された場合、前記演算処理部が、その時点のOFF画素のコントラストをちらつきの閾値に対応する情報として決定することを特徴とするちらつきの閾値の測定装置。

【請求項4】
前記演算処理部が、前記タイミングが変更されない期間において、時間経過に伴って、前記画像中のOFF画素の数、前記画像の大きさ、および前記OFF画素のコントラストから成る群の中の少なくとも何れか1つを単調に増加または減少させることを特徴とする請求項1に記載のちらつきの閾値の測定装置。

【請求項5】
前記演算処理部が、前記タイミングが変更されない期間において、時間経過に伴って、前記画像の色を変化させることを特徴とする請求項14の何れか1項に記載のちらつきの閾値の測定装置。

【請求項6】
操作部および特定のリフレッシュレートで画面を更新する表示部を備える装置に、
前記表示部に、所定のタイミングで画像をON/OFF表示する第1の機能と、
時間経過に伴って、1秒間における前記画像を表示しないOFF期間の数を単調に増加または減少させることによって、新たな前記タイミングを決定する第2の機能と、
被験者がちらつきを認知し始めたとき、または、ちらつきを認知しなくなったときに、前記操作部が操作された場合、その時点のOFF期間の数をちらつきの閾値に対応する情報として決定する第3の機能とを実現させ、
前記OFF期間が、前記リフレッシュレートの逆数であり、
複数の新たな前記タイミングの少なくとも一つが、1秒間においてON/OFF表示の周期が一定でないタイミングであることを特徴とするちらつきの閾値の測定プログラム。

【請求項7】
操作部および特定のリフレッシュレートで画面を更新する表示部を備える装置に、
前記表示部に、所定のタイミングで画像をON/OFF表示する第1の機能と、
時間経過に伴って、所定数のON画素からなる画像からOFF画素の数を単調に増加さる、または、所定数のON画素からなる画像になるまでON画素の数を単調に増加させる第2の機能と、
被験者がちらつきを認知し始めたとき、または、ちらつきを認知しなくなったときに、前記操作部が操作された場合、その時点のOFF画素の数をちらつきの閾値に対応する情報として決定する第3の機能を実現させることを特徴とするちらつきの閾値の測定プログラム。

【請求項8】
操作部および特定のリフレッシュレートで画面を更新する表示部を備える装置に、
前記表示部に、所定のタイミングで画像をON/OFF表示する第1の機能と、
時間経過に伴って、一定の値であるON画素の輝度値を基準として、OFF画素のコントラストを単調に増加または減少させる第2の機能と、
被験者がちらつきを認知し始めたとき、または、ちらつきを認知しなくなったときに、前記操作部が操作された場合、その時点のOFF画素のコントラストをちらつきの閾値に対応する情報として決定する第3の機能を実現させることを特徴とするちらつきの閾値の測定プログラム。

【請求項9】
前記装置に、前記タイミングが変更されない期間において、時間経過に伴って、前記画像中のOFF画素の数、前記画像の大きさ、および前記OFF画素のコントラストから成る群の中の少なくとも何れか1つを単調に増加または減少させる第4の機能をさらに実現させることを特徴とする請求項6に記載のちらつきの閾値の測定プログラム。

【請求項10】
前記装置に、前記タイミングが変更されない期間において、時間経過に伴って、前記画像の色を変化させる第5の機能をさらに実現させることを特徴とする請求項69の何れか1項に記載のちらつきの閾値の測定プログラム。

【請求項11】
演算処理部、変更可能な点滅周期でON/OFF可能な点滅部、および操作部を備え、
前記演算処理部が、前記点滅部の第1の点滅周期及び第2の点滅周期をミリ秒単位の自
然数で指定し、
前記第1の点滅周期に対応する第1周波数と、前記第2の点滅周期に対応する第2周波数との間に、1つの自然数又は連続する自然数として設定可能な第3周波数の最大数をnとして、前記演算処理部が、連続するn+1個のOFF期間のうち、ON期間に変更するOFF期間の数を、時間経過に伴って単調に増加または減少させて、前記点滅部をON/OFFさせ、
前記OFF期間が、前記第1の点滅周期または第2の点滅周期の1/2であり、
被験者がちらつきを認知し始めたとき、または、ちらつきを認知しなくなったときに、前記操作部が操作された場合、前記演算処理部が、その時点でON期間に変更されているOFF期間の数をちらつきの閾値に対応する情報として決定することを特徴とするちらつきの閾値の測定装置。

【請求項12】
操作部と、変更可能な点滅周期でON/OFF可能な点滅部とを備える装置に、
前記点滅部の第1の点滅周期及び第2の点滅周期をミリ秒単位の自然数で指定する第1の機能と、
前記第1の点滅周期に対応する第1周波数と、前記第2の点滅周期に対応する第2周波数との間に、1つの自然数又は連続する自然数として設定可能な第3周波数の最大数をnとして、連続するn+1個のOFF期間のうち、ON期間に変更するOFF期間の数を、時間経過に伴って単調に増加または減少させて、前記点滅部をON/OFFさせる第2の機能と、
被験者がちらつきを認知し始めたとき、または、ちらつきを認知しなくなったときに、前記操作部が操作された場合、その時点でON期間に変更されているOFF期間の数をちらつきの閾値に対応する情報として決定する第3の機能とを実現させ、
前記OFF期間が、前記第1の点滅周期または第2の点滅周期の1/2であることを特徴とするちらつきの閾値の測定プログラム。
産業区分
  • 治療衛生
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2009043625thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
参考情報 (研究プロジェクト等) 2012年2月24日(金) 産総研 新技術説明会
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