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地下水流向流速を測定する方法及びそのための装置

国内特許コード P120006712
掲載日 2012年2月27日
出願番号 特願2010-050441
公開番号 特開2011-185703
登録番号 特許第5471624号
出願日 平成22年3月8日(2010.3.8)
公開日 平成23年9月22日(2011.9.22)
登録日 平成26年2月14日(2014.2.14)
発明者
  • 山本 浩一
  • 野田 敏雄
出願人
  • 国立大学法人山口大学
発明の名称 地下水流向流速を測定する方法及びそのための装置
発明の概要 【課題】地面に掘削した観察井中の地下水の流向、流速を測定するに際し、測定装置の構成が簡易で、測定装置の動作用電源を不必要とする。
【解決手段】中心に穴を形成したペーパーシートP2に水溶性インクにより多数の点状パターンdを形成し方位合わせ用マークを設け、P2の印刷面をP2と同形でかつ点状パターンを印刷していないペーパーシートP1で覆い、中心に穴を形成した透水性スポンジで把持したものを中心に穴を形成した一対の保持板で両側から把持し、その全体の中心に形成された穴に支持棒4を貫通させ一体的に保持して測定装置本体1とし、この測定装置本体を棒状部材の下方の端部側に取り付けて地下水観測井内に配置した状態で保持し方位合わせを行って所定時間の測定を行う。所定時間経後にペーパーシートを取り出し回収して、P2における点状パターンdに付随して生じたテイリングd′の長さ、向きから地下水流向流速を求める。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要



土地利用、建設工事に関わる地盤、立地条件調査、地盤環境保全等の面から、地盤の透水係数のほかに地下水の流向流速を測定することが求められる。地下水の流向、流速を測定するためには、通常地面に垂直方向の孔を掘削し、流向流速測定装置を孔内に降下させて測定を行う手法が用いられ、単孔式の地下水流測定と称される。このような単孔式の地下水流測定方法として、以下の特許文献に記載されるようなものがある。





特許文献1はトレーサ粒子法によるものであり、トレーサ粒子を計測空間内に流入させる手段、浮遊物の三次元位置の検出手段、伝送手段等を含む大がかりな構成を有するものである。特許文献2は地下水内での被撮像物の揺動状態を撮影するものであり、浮子体と傾斜測定体、係止部を含む被撮像物について微妙な調整が必要なことと、撮影装置等を含む構成として大がかりなものになる。





特許文献3に記載される地下水の流向流速測定装置は円柱形プローブ内において円柱形発熱体の周囲に多孔質層を配置し、多孔質層における温度分布を検出する温度検出器を同心円状に配列するという構成のものであり、装置構成はかなり大がかりになる。また、特許文献4に記載されるものは、はボーリング孔内に視差光学系を備えたCCDカメラを用いて地下水流の流向、流速の三次元的な測定を行うものであり、特許文献5に記載されるものも耐圧容器内に収納されたCCDカメラにより得られた画像について画像処理を行い流向、流速を求めるものであって、撮像装置とその支持構造、画像処理装置を含めた構成は大がかりなものになる。





また、特許文献1~5等に見られる地下水流向流速の測定はいずれも、測定装置の動作のために電源を備えることが不可欠であり、例えば、山岳部、遠隔地、発展途上国等で電源を得難い箇所においては、測定装置を動作させて測定を行うことができないものである。

産業上の利用分野



本発明は、地下水流向流速を測定する方法及びそのための装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
水溶性のインクで多数の点状パターンを分布配置した状態に印刷するとともに方位合わせ用マークを設けた所定形状のペーパーシートを両側から透水性スポンジで把持した状態で保持する測定装置本体について方位合わせ及び地下水観測井中への降下を行って地下水観測井中に所定時間保持することと、
所定時間経過後に前記測定装置本体から前記ペーパーシートを取り外し回収することと、
回収された前記ペーパーシートに印刷されていた点状パターンに付随して生じたテイリングの長さ、向きを求めることと、
求められた前記テイリングの長さ、向きから地下水流向流速を求めることと、
からなることを特徴とする地下水流向流速を測定する方法。

【請求項2】
前記所定形状のペーパーシートの多数の点状パターンが印刷された面を覆うように同形同大で多数の点状パターンを印刷していない他のペーパーシートを重ねた状態で両側から前記透水性スポンジで把持するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の地下水流向流速を測定する方法。

【請求項3】
水溶性のインクで多数の点状パターンを分布配置した状態に印刷するとともに方位合わせ用マークを設けた所定形状のペーパーシートの両面を透水性スポンジで把持したものを一対の保持板で両側から把持しその全体を一体的に保持してなる測定装置本体と、
前記測定装置本体を棒状部材の下方の端部側に取り付けて地下水観測井内に配置した状態で前記棒状部材の地表面より上方にある上方の端部側を保持して地表面に設置した台部に固定するとともに前記測定装置本体を取り付けた棒状部材が地下水観測井に対して回動調節可能であって前記測定装置本体の方位合わせを行えるようにした測定装置本体保持固定手段と、
を備えてなり、前記測定装置本体を地下水観測井中に所定時間保持した後に前記測定装置本体から取り外し回収されたペーパーシートに印刷されていた点状パターンに付随して生じたテイリングの長さ、向きから地下水流向流速を求めるようにしたことを特徴とする地下水流向流速測定装置。

【請求項4】
前記測定装置本体において、前記多数の点状パターンを分布配置した状態に印刷するとともに方位合わせ用マークを設けた所定形状のペーパーシートと、それを両面から把持する透水性スポンジと、それらを両側から把持する一対の保持板とのそれぞれにわたって中心に同形同大の穴が形成されており、前記ペーパーシート、透水性スポンジ、保持板がそれらに設けられた穴に断面が同形同大の支持棒を貫通させ一体的に保持されるものであることを特徴とする請求項3に記載の地下水流向流速測定装置。

【請求項5】
前記測定装置本体において、前記所定形状のペーパーシートの点状パターンが印刷された面を覆うように同形同大で点状パターンを印刷していない他のペーパーシートを重ねた状態で両側から前記透水性スポンジで把持していることを特徴とする請求項3または4のいずれか1項に記載の地下水流向流速測定装置。

【請求項6】
前記測定装置本体を取り付けた棒状部材の地表面より上方にある上方の端部側を保持し固定する、地下水観測井に対して回動調節可能に設置された台部の上面に方位磁石を付設するとともに方位合わせ用の標識を設け、前記測定装置本体を前記棒状部材の下方の端部側に取り付ける際に前記棒状部材の上端面に設けられた方位合わせ用の標識と前記ペーパーシートに設けられた方位合わせ用マークとの方向を合わせておき、前記棒状部材を保持し固定する台部を地面に垂直な軸中心に回動させてペーパーシートの方位合わせ用マークがN方向を向くように調整できるようにしたことを特徴とする請求項3~5のいずれか1項に記載の地下水流向流速測定装置。

国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2010050441thum.jpg
出願権利状態 登録
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