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電気二重層キャパシタの製造方法 新技術説明会

国内特許コード P120006744
整理番号 SHINGI20111216
掲載日 2012年2月28日
出願番号 特願2011-202484
公開番号 特開2013-065639
登録番号 特許第5846575号
出願日 平成23年9月16日(2011.9.16)
公開日 平成25年4月11日(2013.4.11)
登録日 平成27年12月4日(2015.12.4)
発明者
  • 坪田 敏樹
出願人
  • 国立大学法人九州工業大学
発明の名称 電気二重層キャパシタの製造方法 新技術説明会
発明の概要 【課題】高い静電容量を得ることができる電気二重層キャパシタの製造方法を提供する。
【解決手段】電気二重層キャパシタの製造方法は、炭素材料からなる分極性電極を、電解液または発生ガスが漏出可能な開口部を有する開放型電気二重層キャパシタユニットに組み込む工程と、電解液が電気分解する電位を超える電位範囲まで電圧を印加する充放電を2サイクル以上繰り返し行い該開放型電気二重層キャパシタユニットを電界賦活する第二の工程と、分極性電極を電気二重層キャパシタに組み込む第三の工程と、を有する。
【選択図】図5
従来技術、競合技術の概要


電気デバイスの一種である電気二重層キャパシタは、電気二重層を形成するための分極性電極、電気二重層に蓄積された電荷を出し入れするための集電極(集電体)、分極性電極との界面に電気二重層を形成するための電解液および分極性電極どうしの電子的なショートを防ぐためのセパレータと、これらの構成要素を実用デバイスとして機能させるための外装ケースで構成される。
このように構成される電気二重層キャパシタは、導電性材料からなる電極の界面にイオンを吸着させることで電気を充放電する。このとき、電気二重層キャパシタは一挙に大電流を放出できる。
このため、電気二重層キャパシタは、待機中に予熱することで電力を消費するレーザープリンタやコピー機に好適に用いることができ、また、ハイブリッド自動車への応用も期待されている。



電気二重層キャパシタは、化学電池と比較してエネルギー密度は小さいものの(化学電池:数百Wh/kg, 電気二重層キャパシタ:数Wh/kg)、パワー密度が大きく(化学電池:数百W/kg, 電気二重層キャパシタ:数千W/kg)、また繰り返し寿命が長い(化学電池:数十回~数千回、電気二重層キャパシタ:数万回)という利点を有する。
このため、高速充放電性、静電容量向上および低コスト化等を図ることができる電気二重層キャパシタについて、電解液材料や電極材料の改良を中心として種々の観点から検討されている。



電極材料に関して、例えば、多糖類とフェノール類とを酸性触媒の存在下で反応させる一次反応を行った後、これにアルデヒド類を反応触媒の存在下で付加縮合反応させる二次反応を行って、電極材料等多様な用途に利用できる多糖類変性フェノール樹脂を得る方法が開示されている(特許文献1)。
また、天然に生じる炭水化物、コールタールから誘導されるピッチ、石油から誘導されるピッチおよびこれらのものの組み合わせから選択されるカーボン前駆体から誘導され、1質量%以上の元素性窒素を含有し、1,500m/gより大きな表面積を呈するカーボン材料を得る技術が開示されている(特許文献2)。このカーボン材料は、経済的に製造することができ、電気二重層キャパシタを含む各種のエネルギー貯蔵用途等に利用できるとされている。
また、1,000~20,000ppmのリン原子を含有し、特定の細孔構造を有する電気二重層キャパシタ用リン化合物複合活性炭が開示されている(特許文献3)。この電気二重層キャパシタ用リン化合物複合活性炭は、高い充放電容量を有し、耐久性にも優れるとされている。
また、本発明者等は、でんぷんとリン酸グアニジンの混合物を原料とした炭素材料を電極に用いたキャパシタが高い静電容量を発現できることを報告している(非特許文献1)。リン酸グアニジン中のリンによる賦活効果で表面積が増大したことと、窒素が含有されたことによる向上の両方の効果と考えられる。



また、静電容量向上の手段として、電極材料を用いた電極を組み込んだ電気二重層キャパシタを電界賦活する技術が種々提案されている。電界賦活は、静電容量を発現させる賦活の役割を果たすと考えられる、電気二重層キャパシタの最初の充電処理をいう。
電界賦活は、電極セルをケースに入れて封止した電気二重層キャパシタが電解液の蒸発、分解等により破壊等の損傷を受けることを防ぐために、一般的に、電解液の分解電圧以下、好ましくは定格電圧以下で特定の定電圧、定電流条件で充放電することで行われる。
例えば、電界賦活の条件に関して、アルカリ金属とアルカリ金属化合物の少なくとも1種と共に、アルカリ金属の蒸気が発生する温度以上で熱処理された炭素材料を主材として形成された分極性電極が、有機電解液に浸漬されてなる電気二重層コンデンサの電界賦活において、最初の充電における定電流充電を、実使用時に使用する電流よりも低い電流で行い、及び/又は、最初の充電を、実使用電圧以上電解液の分解電圧以下の所定電圧となるまで定電流充電を行った後、所定電圧において緩和電流が十分に小さくなるまで定電圧充電を行う電気二重層キャパシタの電界賦活方法が開示されている(特許文献4)。
また、例えば、黒鉛類似の微結晶炭素を有する非多孔性炭素質電極が、有機電解液に浸漬されてなる電気二重層キャパシタを得る工程;該電気二重層キャパシタを、電極間電圧が静電容量発現電圧以上定格電圧未満の所定の電圧に達するまで定電流充電する工程; 所定の電圧で有機電解液における溶質のイオンが微結晶炭素の表面に均一に吸着されると考えられる所定の時間定電圧充電する工程;電極間電圧が定格電圧以上電解液の分解電圧以下の所定の電圧に達するまで定電流充電する工程;及び、所定の電圧で有機電解液における溶質のイオンが微結晶炭素の層間に均一に挿入されると考えられる所定の時間定電圧充電する工程;を包含する、電気二重層キャパシタの電界賦活方法が開示されている(特許文献5)。
これらの電界賦活方法により、電界賦活を行わない場合に比べて、静電容量密度が数~10%程度向上することがそれぞれの実施例に示されている。

産業上の利用分野


本発明は、電気二重層キャパシタの製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
炭素材料からなる分極性電極を、電解液または発生ガスが漏出可能な開口部を有する開放型電気二重層キャパシタユニットに組み込む第一の工程と、
電解液が電気分解する電位を超える電位範囲まで電圧を印加する充放電を2サイクル以上繰り返し行い該開放型電気二重層キャパシタユニットを電界賦活する第二の工程と、
該分極性電極を電気二重層キャパシタに組み込む第三の工程と、
を有し、前記炭素材料が、でんぷんおよびセルロースのいずれか一方または双方である糖類を主成分とする炭素前駆体とリン酸グアニジンを配合し、炭素化したものであることを特徴とする電気二重層キャパシタの製造方法。

【請求項2】
充放電を30サイクル以上繰り返すことを特徴とする請求項1記載の電気二重層キャパシタの製造方法。
産業区分
  • 電子部品
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2011202484thum.jpg
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) 2011年12月16日(金) 九州工業大学 新技術説明会
詳細は、下記「問合せ先」まで直接お問い合わせください。


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