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虚血性障害抑制剤 コモンズ 外国出願あり

国内特許コード P120006821
整理番号 FU-030P
掲載日 2012年3月12日
出願番号 特願2009-530228
登録番号 特許第5515078号
出願日 平成20年9月1日(2008.9.1)
登録日 平成26年4月11日(2014.4.11)
国際出願番号 JP2008065680
国際公開番号 WO2009028707
国際出願日 平成20年9月1日(2008.9.1)
国際公開日 平成21年3月5日(2009.3.5)
優先権データ
  • 特願2007-225021 (2007.8.31) JP
発明者
  • 高田 二郎
  • 三島 健一
  • 中島 学
  • 岩崎 克典
  • 松永 和久
  • 加留部 善晴
  • 藤原 道弘
出願人
  • 学校法人福岡大学
発明の名称 虚血性障害抑制剤 コモンズ 外国出願あり
発明の概要 本発明は、虚血あるいは虚血に伴う起炎性物質が発症や憎悪に関与している疾病の治療及び予防に有効な医薬を提供する。本発明にかかる虚血性障害抑制剤は、ファルネソール、ファルネソール誘導体、トコフェロール誘導体、トコトリエノール誘導体、及びそれらの薬理学的に許容される塩ならびにそれらの溶媒和物から選ばれる物質を有効成分とすることにより、虚血急性期投与だけでなく虚血再潅流後の亜急性期・慢性期における治療的投与においても虚血あるいは虚血に伴う起炎性物質が発症や憎悪に関与している疾病(例えば、脳梗塞、脳浮腫、心筋梗塞など)に対して治療効果と予防効果を発揮することができる。また、本発明はファルネソールカルボン酸エステル誘導体及びその製造方法も提供する。
従来技術、競合技術の概要



近年、虚血性脳血管障害(脳梗塞、脳浮腫、脳出血、脳挫傷、新生児低酸素性虚血性脳症)、神経変性疾患(パーキンソン病、アルツハイマー病)、肺疾患(肺酸素中毒、成人呼吸窮迫症候群)、虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞など)、循環器疾患(動脈硬化)、消化器疾患(消化性潰瘍、潰瘍性大腸炎、クローン病)など、その発症や増悪に虚血やそれに伴う起炎性物質が関与していると考えられている病態や疾患は多岐に渡っており枚挙にいとまがない。これらのほとんどの疾患は進行的であり、その予防剤や治療剤の開発が強く望まれている。





虚血性脳血管障害、特に脳梗塞は、脳血流量の低下によって種々の障害機序がドミノ式に生じ、脳損傷を虚血中心部から虚血周辺部に拡大していく進行性の疾患である。急性期障害の予防はもちろん重要ではあるが、重篤性やQOLを考慮すると発症後の亜急性期、慢性期の治療が極めて重要となる。脳梗塞発症後の治療剤は極めて少なく、特に発症後の亜急性期、慢性期の治療薬で実用化されているものはない。現時点では、脳血流低下による虚血中心部を改善する脳梗塞急性期の治療薬として、血栓溶解剤のtissue plasminogen activator(tPA)やハイドロオキシラジカル消去剤のエダラボンがあげられるが、これらは出血や腎不全などの重篤な副作用の問題がある。すなわち、脳梗塞発症後の治療開始までの時間に余裕がある優れた亜急性期・慢性期虚血性脳血管障害の治療薬の開発が望まれている。





発明者等は、マウス中大動脈(MCA)閉塞モデルにおいて、ビタミンE同族体を梗塞直前と梗塞途中の2回静脈内投与することすなわち予防的投与において、 2R-γ-トコフェロール (γ-Toc)と2R-α-トコトリエノール (α-T3)がビタミンE同族体の中でより優れた梗塞巣抑制効果を示し、脳梗塞急性期の障害に対して予防効果を有することをin vivoで開示した(非特許文献1)。





ビタミンE同族体は、いずれも水に不溶であり急速なバイオアベイラビリティを確保できる静脈内投与は不可能であるため実験的にはジメチルスルフォキサイド(DMSO)などの有機溶媒を用いた可溶化、あるいは界面活性剤を用いる可溶化による方法によって静脈内投与が試みられているが、有機溶媒を用いた可溶化方法は臨床には不適であり、大量の非イオン性界面活性剤の使用はアナフィラキシーショック等の重篤な問題を生じる場合があり、反復して投与する場合には、その有害性を完全に払拭することはできない。





発明者等は、特定のトコフェロール誘導体(非特許文献2)、トコトリエノール誘導体(特許文献1)は、静脈内投与可能な水溶性誘導体であることを開示した。また、トコフェロールリン酸エステルナトリウム塩はトコフェロールの水溶性誘導体として知られている。

しかし、これまでビタミンE同族体あるいはビタミンE同族体の誘導体が梗塞(虚血)再潅流後すなわち梗塞発症後投与すなわち治療的投与によって虚血再潅流障害に対して治療効果を示すか否かについては全く記載がない。

また、ビタミンE同族体の誘導体が梗塞直前と梗塞途中の2回静脈内投与することすなわち予防的投与において、脳梗塞急性期の障害に対して予防効果を示すか否かについても全く記載がない。





一方、ファルネソールは3つのイソプレンを持つセスキテルペンの1種類であり、バラ、レモングラス、シトロネラの精油に含まれる無色の液体で、香料や皮膚保護剤として使われ、医薬としては高脂血症防止効果、真菌に対する抗菌効果、酸化的障害に対する防護効果など、優れた効果が期待されている。

しかしながら、ファルネソール及びその類縁体あるいはそれらの誘導体について、梗塞(虚血)再潅流後すなわち梗塞発症後投与すなわち治療的投与によって虚血再潅流障害に対して治療効果を発揮することはこれまで報告されていない。また、梗塞直前と梗塞途中の2回静脈内投与することすなわち予防的投与において、脳梗塞急性期の障害に対して予防効果を発揮することについても全く報告されていない。





また、ファルネソールは水に全く溶解しない揮発性の化合物である。このため、ファルネソールの水溶性製剤または水性化粧品の調製には大量の非イオン性界面活性剤の添加による可溶化法が検討されるが、大量の界面活性剤はアナフィラキシーショック等の重篤な問題を生じる場合がある。

そこで、融点が高く室温で固形であり、同時に高い水溶性を有し、生体内でファルネソールの有用な作用を呈することができる誘導体も求められている。





【特許文献1】

願2000-268885

【非特許文献1】

ishima K, Tanaka T, Pu F, Egashira N, Iwasaki K, Hidaka R, Matsunaga K, Takata J, Karube Y, Fujiwara M. Vitamin E isoforms α-tocotrienol and γ-tocopherol prevent cerebral infarction in mice. Neuroscience Let 2003; 337:56-60.

【非特許文献2】

akata J., Hidaka R., Yamasaki A., Hattori A., Fukushima T., Tanabe M., Matsunaga K., Karube Y., Imai K., Novel d-γ-tocopherol derivative as a prodrug for d-γ-tocopherol and a two-step prodrug for S-γ-CEHC. J. Lipid Res., 43, 2196-2204 (2002).

産業上の利用分野



本発明は、生体内における虚血あるいは虚血に伴う起炎性物質が発症や憎悪に関与している疾病の治療及び予防に有用な医薬の発明に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記一般式(2):


(式中、Rは水素または窒素置換基を有するカルボン酸残基を意味する。Rの窒素置換基を有するカルボン酸残基は、アミノ酸、N-アシルアミノ酸、N-アルキルアミノ酸、N,N-ジアルキルアミノ酸、ピリジンカルボン酸およびそれらの生理学的に許容されるハロゲン化水素酸塩、アルキルスルホン酸塩、酸性糖塩の残基からなる群より選択される。)で表されるファルネソール又はファルネソール誘導体及びそれらの薬理学的に許容できる塩、並びにそれらの溶媒和物及びそれらの水和物からなる群から選ばれる少なくとも一つの物質を有効成分とすることを特徴とする虚血再潅流障害抑制剤、もしくは脳梗塞、脳浮腫あるいは心筋梗塞の治療剤又は予防剤。

【請求項2】
がN-アルキルアミノ酸、N,N-ジアルキルアミノ酸およびそれらの生理学的に許容されるハロゲン化水素酸塩、アルキルスルホン酸塩、酸性糖塩の残基からなる群より選択されたものであり、アルキルがメチルであることを特徴とする請求項記載の虚血再潅流障害抑制剤、もしくは脳梗塞、脳浮腫あるいは心筋梗塞の治療剤又は予防剤。

国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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