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粘膜免疫制御剤 コモンズ

国内特許コード P120006876
整理番号 11006AA
掲載日 2012年3月16日
出願番号 特願2011-175781
公開番号 特開2013-035817
登録番号 特許第5799461号
出願日 平成23年8月11日(2011.8.11)
公開日 平成25年2月21日(2013.2.21)
登録日 平成27年9月4日(2015.9.4)
発明者
  • 三隅 将吾
  • 庄司 省三
出願人
  • 国立大学法人 熊本大学
発明の名称 粘膜免疫制御剤 コモンズ
発明の概要 【課題】液相合成方法によりTGDK (Tetra-galloyl-D-Lys(K))を合成する方法を提供すること、並びにTGDKの新たな生物学的作用を調べること。
【解決手段】本発明は、N2, N6-ビス[N2, N6-ビス(3,4,5-トリヒドロキシベンゾイル)- L-リシル]- N-(2-アミノエチル)- L-リジンアミド(TGDK)の新規な液相合成方法と、上記化合物を含む粘膜免疫制御剤に関する。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


粘膜免疫系は、体の中で最大の免疫装置である。腸管粘膜免疫系(GALT)および鼻腔粘膜系(NALT)の粘膜免疫には大きな特徴がある。前者は食品のように安全なものと、病原細菌のように病原性のあるものを識別・判別し、食品は取込まれ、病原細菌は排除されている。後者の鼻腔免疫系は吸気により、侵入するウイルス等病原微生物の除去に必須である。これらの粘膜免疫系で病原細菌等の異物を感知する細胞としてM細胞がそれぞれの上皮組織に存在する。それぞれの粘膜組織に侵入した抗原(病原性細菌等)はそれぞれの粘膜上皮組織に存在するM細胞を介してその下流に存在する粘膜固有層にトランスサイトーシス(転移送)され、粘膜固有免疫系を賦活し、生体防御に極めて重要な働きをしている。従って、このM細胞に生体防御に関わる物質を効率的かつ特異的に送り込むことにより、疾病を予防又は治療することが可能になる。



本発明者は、このM細胞に特異的に標的する物質として、TGDK (Tetra-galloyl-D-Lys(K))を報告している(非特許文献1)。非特許文献1では、オリゴD-Lys-樹脂を出発原料として固相法によりTGDKを合成する方法が記載されている。



また特許文献1にも、式1:TGDK-CH2-CH2-NH-R(式中、TGDK-CH2-CH2-NH-は、2-[ N-α, N-ε-bis(N-α, N-ε-digalloyllysinyl)lysinyl]aminoethylamino基を示し、Rは、水素原子;ペプチド結合を介して活性エステル基を有する基;ペプチド結合を介してSH基と結合する基;ペプチド結合を介して結合しているペプチド、タンパク質、脂質又は糖:あるいはシッフベースを介して結合しているペプチド、タンパク質、脂質又は糖を示す。)で示される化合物からなる腸管免疫賦活剤が記載されている。特許文献1には、上記のTGDKがM細胞を識別することが記載されている。

産業上の利用分野


本発明は、N2, N6-ビス[N2, N6-ビス(3,4,5-トリヒドロキシベンゾイル)-D-リシル]- N-(2-アミノエチル)-D-リジンアミド(TGDK)の新規な液相合成方法と、上記化合物を含む粘膜免疫制御剤に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
以下の工程(1)~(6)を含む、D-リジンメチルエステル二塩酸塩からN2, N6-ビス[ N2, N6-ビス(3,4,5-トリヒドロキシベンゾイル)-D-リシル]-N-(2-アミノエチル)- D -リジンアミドを合成する方法。
(1)D-リジンメチルエステル二塩酸塩を、3,4,5-トリメトキシベンゾイルクロライドの存在下で反応させることにより、N2, N6-ビス(3,4,5-トリメトキシベンゾイル)-D-リジンメチルエステルを製造する工程;
(2)工程(1)で得たN2, N6-ビス(3,4,5-トリメトキシベンゾイル)-D-リジンメチルエステルをアルカリとメタノールで処理して、N2, N6-ビス(3,4,5-トリメトキシベンゾイル)-D-リジンを製造する工程;
(3)工程(2)で得たN2, N6-ビス(3,4,5-トリメトキシベンゾイル)-D-リジンを、N,N'-ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)とN-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)の存在下で反応させ、更にD-リジンメチルエステルを添加して反応させて、N2, N6-ビス[ N2, N6-ビス(3,4,5-トリメトキシベンゾイル)-D-リシル]-D-リジンメチルエステルを製造する工程;
(4)工程(3)で得たN2, N6-ビス[ N2, N6-ビス(3,4,5-トリメトキシベンゾイル)-D-リシル]-D-リジンメチルエステルをアルカリとメタノールで処理して、N2, N6-ビス[ N2, N6-ビス(3,4,5-トリメトキシベンゾイル)-D-リシル]-D-リジンを製造する工程;
(5)工程(4)で得たN2, N6-ビス[ N2, N6-ビス(3,4,5-トリメトキシベンゾイル)-D-リシル]-D-リジンを、2-[1H-ベンゾトリアゾール-1-イル]-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート及びエチレンジアミンの存在下で反応させて、N2, N6-ビス[ N2, N6-ビス(3,4,5-トリメトキシベンゾイル)-D-リシル]-N-(2-アミノエチル)-D-リジンアミドを製造する工程;及び
(6)工程(5)で得たN2, N6-ビス[ N2, N6-ビス(3,4,5-トリメトキシベンゾイル)-D-リシル]-N-(2-アミノエチル)-D-リジンアミドを、三臭化ホウ素の存在下で脱メチル化して、N2,N6-ビス[N2, N6-ビス(3,4,5-トリヒドロキシベンゾイル)-D-リシル]- N-(2-アミノエチル)-D-リジンアミドを製造する工程。

【請求項2】
以下の工程(1)~(6)を含む、N2,N6-ビス[N2, N6-ビス(3,4,5-トリヒドロキシベンゾイル)-D-リシル]- N-(2-アミノエチル)- D-リジンアミド(TGDK)、又はこれにペプチド、タンパク質、脂質又は糖が結合している化合物を有効成分として含む、粘膜免疫制御剤の製造方法。
(1)D-リジンメチルエステル二塩酸塩を、3,4,5-トリメトキシベンゾイルクロライドの存在下で反応させることにより、N2, N6-ビス(3,4,5-トリメトキシベンゾイル)-D-リジンメチルエステルを製造する工程;
(2)工程(1)で得たN2, N6-ビス(3,4,5-トリメトキシベンゾイル)-D-リジンメチルエステルをアルカリとメタノールで処理して、N2, N6-ビス(3,4,5-トリメトキシベンゾイル)-D-リジンを製造する工程;
(3)工程(2)で得たN2, N6-ビス(3,4,5-トリメトキシベンゾイル)-D-リジンを、N,N'-ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)とN-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)の存在下で反応させ、更にD-リジンメチルエステルを添加して反応させて、N2, N6-ビス[ N2, N6-ビス(3,4,5-トリメトキシベンゾイル)-D-リシル]-D-リジンメチルエステルを製造する工程;
(4)工程(3)で得たN2, N6-ビス[ N2, N6-ビス(3,4,5-トリメトキシベンゾイル)-D-リシル]-D-リジンメチルエステルをアルカリとメタノールで処理して、N2, N6-ビス[ N2, N6-ビス(3,4,5-トリメトキシベンゾイル)-D-リシル]-D-リジンを製造する工程;
(5)工程(4)で得たN2, N6-ビス[ N2, N6-ビス(3,4,5-トリメトキシベンゾイル)-D-リシル]-D-リジンを、2-{1H-ベンゾトリアゾール-1-イル}-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート及びエチレンジアミンの存在下で反応させて、N2, N6-ビス[ N2, N6-ビス(3,4,5-トリメトキシベンゾイル)-D-リシル]-N-(2-アミノエチル)-D-リジンアミドを製造する工程;及び
(6)工程(5)で得たN2, N6-ビス[ N2, N6-ビス(3,4,5-トリメトキシベンゾイル)-D-リシル]-N-(2-アミノエチル)-D-リジンアミドを、三臭化ホウ素の存在下で脱メチル化して、N2,N6-ビス[N2, N6-ビス(3,4,5-トリヒドロキシベンゾイル)-D-リシル-N-(2-アミノエチル)-D-リジンアミドを製造する工程。
産業区分
  • 有機化合物
  • 高分子化合物
  • 薬品
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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