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テラヘルツ電磁波発生装置 新技術説明会

国内特許コード P120006934
掲載日 2012年3月21日
出願番号 特願2010-098684
公開番号 特開2011-228572
登録番号 特許第5517127号
出願日 平成22年4月22日(2010.4.22)
公開日 平成23年11月10日(2011.11.10)
登録日 平成26年4月11日(2014.4.11)
発明者
  • 鈴木 健仁
  • 今井 洋
  • 阿久井 仁志
出願人
  • 国立大学法人茨城大学
発明の名称 テラヘルツ電磁波発生装置 新技術説明会
発明の概要 【課題】 光伝導膜を有していても放射利得等のアンテナ性能を向上する。
【解決手段】 金属板33の上に第1基板31と第2基板32とが横方向に配列されて設けられている。第1基板の表面に光伝導層30が形成されており、第2基板の表面に第1エレメント34a、第2エレメント34bからなるダイポールアンテナ34が形成されている。ダイポールアンテナ34の給電点から引き出された第1ライン35aおよび第2ライン35bは、第2基板32の表面から第1基板31の光伝導層30上に形成されており、第1ライン35aの中途が切断されてバイアス電源Ecが印加されている。第1ライン35aの端部と第2ライン35bの端部とが対向する対向部35cにパルス状の光を照射することにより、ダイポールアンテナ34からテラヘルツ電磁波が放射される。
【選択図】 図15
従来技術、競合技術の概要



テラヘルツ電磁波は周波数が0.1~10THz(波長が30μm~3000μm)の電磁波とされており、波長が赤外~遠赤外領域とほぼ一致する。テラヘルツ電磁波は、「光」と「ミリ波」に挟まれた周波数領域に存在しているため、テラヘルツ電磁波は、光と同様に高い空間分解能でものを見分ける能力と、ミリ波と同様の物質を透過する能力を併せ持っている。テラヘルツ波帯はこれまで未開拓電磁波であったが、この周波数帯の電磁波の特徴を生かした時間領域分光、イメージング及びトモグラフィーによる材料のキャラクタリゼーション、環境計測、生物や医学への応用などが検討されてきている。テラヘルツ電磁波の発生は、物質透過性と直進性を兼ね備えるためX線に替わる安全かつ革新的なイメージングや数100Gbps級の超高速無線通信が可能となる。特に半導体製作による光伝導アンテナは、製作が容易でテラヘルツ時間領域分光法などで既に多くの実績を有している。





従来のテラヘルツ電磁波発生装置とされる光伝導アンテナ100の一構成例を図17に示す。

図17に示す光伝導アンテナ100は、GaAs(Gallium Arsenide)基板とされる第1基板111の一面に光伝導膜110とされる低温成長GaAs膜を形成し、光伝導膜110の上に平行伝送線路からなる導電性の第1ライン112aおよび第2ライン112bを蒸着等により形成している。GaAsは、Ga(ガリウム)とAs(砒素)の化合物からなる化合物半導体である。第1ライン112aおよび第2ライン112bのほぼ中央には、対向部112cで対向する導電性の第1エレメント113aおよび第2エレメント113bが形成されている。対向部112cの間隔は、例えば数μm程度とされる。このような構成の光伝導アンテナ100において、第1ライン112aと第2ライン112bとの間に直流のバイアス電圧Ecを印加する。この状態では、第1ライン112aと第2ライン112bとの間は対向部112cにより絶縁されているため電流は流れない。そこで、光源114から10-15秒程度のフェムト秒パルスレーザ光を対向部112cに照射する。パルスレーザ光を対向部112cに照射すると、対向部112cにおける光伝導膜110中に光導電効果により自由キャリアが生じ、この自由キャリアがバイアス電圧Ecにより加速されることにより、第1エレメント113aおよび第2エレメント113bを介して第1ライン112aと第2ライン112b間にサブピコ秒(10-12秒)程度のパルス状の電流が流れる。このパルス状の電流によって第1エレメント113aおよび第2エレメント113bが励振されて、テラヘルツ電磁波が第1エレメント113aおよび第2エレメント113bから放射される。なお、第1エレメント113aおよび第2エレメント113bはダイポールアンテナ113として作用する。

産業上の利用分野



この発明は、テラヘルツ電磁波を効率的に発生することのできるテラヘルツ電磁波発生装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
金属板と、
該金属板上に配置され、光が照射された際に自由電子が生じる比誘電率εr1の光伝導層が表面に形成された絶縁性の第1基板と、
前記金属板上に前記第1基板の横に隣接して密着するよう配置された比誘電率εr2の絶縁性の第2基板と、
該第2基板の表面に形成された導電性のダイポールアンテナのエレメントと、
該ダイポールアンテナの給電点から引き出され、前記第2基板の表面から前記第1基板における前記光伝導層上にわたって形成された第1ラインおよび第2ラインと、
前記光伝導層上に形成されている前記第1ラインと前記第2ラインの端部が所定の間隔で対向している対向部と、
該対向部にパルス状の光を照射する光源と、
前記第1ラインと前記第2ラインとの間に電源を印加するバイアス電源とを備え、
比誘電率εr1>比誘電率εr2とされていることを特徴とするテラヘルツ電磁波発生装置。

【請求項2】
光が照射された際に自由電子が生じる光伝導層が一面に形成され、他面に金属層が形成された比誘電率εr1の絶縁性の第1基板と、
前記金属層上に配置された比誘電率εr2の絶縁性の第2基板と、
該第2基板の表面に形成された導電性のダイポールアンテナのエレメントと、
該ダイポールアンテナの給電点から引き出され、前記第2の基板、前記金属層、前記第1の基板および前記光伝導層を貫通して、前記光伝導層上に形成された第1ラインおよび第2ラインと、
前記光伝導層上に形成されている前記第2ラインに形成された切欠部と、
該切欠部にパルス状の光を照射する光源と、
前記第1ラインの端部と、前記第2ラインの端部との間に印加されたバイアス電源とを備え、
比誘電率εr1>比誘電率εr2とされていることを特徴とするテラヘルツ電磁波発生装置。

【請求項3】
前記ダイポールアンテナのエレメントが形成されている前記第2基板の表面に、前記ダイポールアンテナから発生されたテラヘルツ電磁波を収束するレンズが設けられていることを特徴とする請求項1または2記載のテラヘルツ電磁波発生装置。

【請求項4】
前記第2基板の表面に複数のダイポールアンテナのエレメントが配列されて形成され、各ダイポールアンテナの給電点が前記第1ラインおよび前記第2ラインに並列に接続されていることを特徴とする請求項1または2記載のテラヘルツ電磁波発生装置。

【請求項5】
前記第1基板における比誘電率εr1と前記第2基板における比誘電率εr2との比であるεr1/εr2が、約4以上とされていることを特徴とする請求項1または2記載のテラヘルツ電磁波発生装置。
国際特許分類(IPC)
画像

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出願権利状態 登録
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