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ポルフィリン含有複合体 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P120006941
整理番号 735-1227
掲載日 2012年3月22日
出願番号 特願2012-054845
公開番号 特開2013-136555
出願日 平成24年3月12日(2012.3.12)
公開日 平成25年7月11日(2013.7.11)
優先権データ
  • 特願2011-259223 (2011.11.28) JP
発明者
  • 林 幸壱朗
出願人
  • 国立大学法人徳島大学
発明の名称 ポルフィリン含有複合体 コモンズ 新技術説明会
発明の概要

【課題】安価で毒性がなく、細胞の自家蛍光の影響を受けない、近赤外蛍光プローブを提供すること。
【解決手段】ポルフィリン含有複合体であって、(A)カチオン性オルガノアルコキシシラン、(B)アニオン性ポルフィリン、及び(C)非カチオン性シランが結合してなり、当該複合体の蛍光波長が、当該複合体化前のアニオン性ポルフィリンの蛍光波長より長波長である、ポルフィリン含有複合体。
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


蛍光イメージングは他のイメージング(MRIやX-ray CTなど)に比べて安価且つ迅速に生体のイメージングを行うことが可能であるため、癌診断や細胞又は薬剤の体内分布を調べる有用な方法として注目されている。従来の蛍光イメージングでは、励起のためにUVまたは可視光といった光を用いているが、これらの光は、メラニン・ヘモグロビン・水等により吸収されたり、あるいは散乱されたりするため、光がほとんど生体内へ浸透せず、生体深部のイメージングができない(即ち、組織透過性が悪い)という問題があった。またさらに、紫外領域又は可視領域でのイメージングでは、細胞の自家蛍光が強く、蛍光プローブからの光の検出を妨げるため、SN比が悪いという問題があった。一方、近赤外領域(波長650 nm~900 nm)の光を用いることで、光の散乱及び吸収、並びに細胞の自家蛍光を弱めることができるため、より深く、明瞭なイメージングを行うことができる。特に、近赤外領域では波長が長くなるにつれて細胞の自家蛍光は弱くなり、蛍光波長740nm付近では自家蛍光の影響をほぼ無視できる。しかしながら、従来用いられている近赤外蛍光プローブは、有機色素分子やカドミウムを含むものが多く(例えば半導体量子ドット)、コストや毒性の問題があった。このため、安価で毒性のない近赤外蛍光プローブが求められている。



ポルフィリンは近赤外領域に蛍光波長をもつ蛍光色素であり、比較的安価に入手可能である。また、ポルフィリンは、光照射により活性酸素(1O2)を生成するため、この1O2を利用した治療である光線力学療法への応用も期待されている。しかし、一般に、ポルフィリンの励起波長は近赤外領域よりも短く、また、蛍光波長も近赤外領域に有るとはいっても細胞の自家蛍光が無視できる領域にはない。また、ポルフィリンは、水に溶解しにくく、毒性を示す。また、ポルフィリンは、π-πスタッキングによりJ会合体を形成した場合、吸収波長が長波長側にシフトする(レッドシフトする)ことが知られているが、J会合体は塩濃度やpHの影響を受けやすく、また、J会合体の形成は様々な分子との相互作用に大きく依存するため、生理活性条件化では、J会合体は形成されにくい。以上のことから、ポルフィリンを単独で、近赤外蛍光プローブとして用いることは(特に生体観察のための近赤外蛍光プローブとして用いることは)困難であった。

産業上の利用分野


本発明は、ポルフィリン含有複合体に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
ポルフィリン含有複合体であって、少なくとも
(A)カチオン性オルガノアルコキシシラン、
(B)アニオン性ポルフィリン、及び
(C)非カチオン性シラン
が結合してなり、
当該複合体の蛍光波長が、当該複合体化前のアニオン性ポルフィリンの蛍光波長より長波長である、
ポルフィリン含有複合体。

【請求項2】
(B)アニオン性ポルフィリンの含有量が、当該(A)~(C)合計量を100重量部としたときに30重量部以上である、請求項1に記載のポルフィリン含有複合体。

【請求項3】
700~800nmの蛍光ピーク波長を示す、請求項1又は2に記載のポルフィリン含有複合体。

【請求項4】
(A)カチオン性オルガノアルコキシシラン、
(B)アニオン性ポルフィリン、及び
(C)非カチオン性シラン
が共有結合又は静電相互作用による結合により結合してなる、
請求項1~3のいずれかに記載のポルフィリン含有複合体。

【請求項5】
(A)カチオン性オルガノアルコキシシランが、式(I):
-Si(R2a(OR1a(4-i―j) (I)
(式中、XはHNC2m-、HNC2n-HNC2m-、N(CH-C2m-、又はPh-C2m-〔ここでPhはフェニル基を示す〕で示される基を示し、
1a及びR2aは、同一又は異なって、炭素数1~6のアルキル基を示し、
iは1又は2、jは0又は1、〔但し(4-i-j)≧2〕を示し、
m及びnは、同一又は異なって、1~6の整数を示す)
で表される化合物である、請求項1~4のいずれかに記載のポルフィリン含有複合体。

【請求項6】
(B)アニオン性ポルフィリンが、式(II):
【化学式1】


(式中、R1b、R2b、R3b、及びR4bは、同一又は異なって、カルボキシル基、スルホ基又は水素原子を示す(但し全て水素原子である場合は除く))で表される化合物、ビリルビン、ヘミン、及びプロトポルフィリンからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1~5のいずれかに記載のポルフィリン含有複合体。

【請求項7】
(C)非カチオン性シランが、式(III):
-Si(R2c(OR1c(4-p―q) (III)
(式中、YはCH=CH-で示される基、CH=CHCH-で示される基、OCNCHCH-で示される基、ClCα2α-で示される基、HSCβ2β-で示される基、CFγ2γ-Cδ2δ-で示される基、CH=C(CH)COOCε2ε-で示される基、CH=CHCOOCζ2ζ-で示される基、HN-CONH-Cη2η-で示される基、
下式:
【化学式2】


で示される基、
下式:
【化学式3】


で示される基、
炭素数1~18のアルキル基、又はフェニル基を示し、
1cは、炭素数1~6のアルキル基、又は-(CHτ-OCHを示し、
2cは、炭素数1~6のアルキル基、又はフェニル基を示し、
α、β、δ、ε、ζ、η、θ及びιは、それぞれ独立して1~6の整数を示し、γは0~8の整数を示し、τは1~4の整数を示し、
pは0、1又は2、qは0又は1、〔但し(4-p-q)≧2〕を示す)で表される化合物、
式(IV):
Z-SiCl (IV)
(式中、ZはCH=CH-で示される基、CH=CHCH-で示される基、ClCκ2κ-で示される基、CFλ2λ-Cξ2ξ-で示される基、炭素数1~18のアルキル基、フェニル基、又はシクロヘキシル基を示し、
κ及びξは、それぞれ独立して1~6の整数を示し、λは0~8の整数を示す)で表される化合物、及びN-[2-(N-ビニルベンジルアミノ)エチル]-3-アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩
からなる群より選択される少なくとも1種である、
請求項1~6のいずれかに記載のポルフィリン含有複合体。

【請求項8】
PEG化された、請求項1~7のいずれかに記載のポルフィリン含有複合体。

【請求項9】
リング状である、請求項1~8のいずれかに記載のポルフィリン含有複合体。

【請求項10】
請求項9に記載のポルフィリン含有複合体に造影剤が内包されてなる、造影剤内包ポルフィリン含有複合体。

【請求項11】
請求項1~9のいずれかに記載のポルフィリン含有複合体を含む、蛍光プローブ又は光線力学療法用光増感剤。

【請求項12】
請求項10に記載の造影剤内包ポルフィリン含有複合体を含む、蛍光プローブ、光線力学療法用光増感剤又はデュアルモーダルイメージング用造影剤。
産業区分
  • 薬品
  • 有機化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 審査請求前


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