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カルシウム吸収促進剤及びその製造方法

国内特許コード P120006959
整理番号 1999000030
掲載日 2012年3月23日
出願番号 特願平11-350283
公開番号 特開2001-163800
登録番号 特許第4512716号
出願日 平成11年12月9日(1999.12.9)
公開日 平成13年6月19日(2001.6.19)
登録日 平成22年5月21日(2010.5.21)
発明者
  • 熊谷 日登美
出願人
  • 学校法人日本大学
発明の名称 カルシウム吸収促進剤及びその製造方法
発明の概要 【課題】適用範囲が広く加工性に優れたカルシウム吸収促進剤を提供する。
【解決手段】植物タンパク質に、少なくともアニオン交換樹脂によるフィチン酸塩除去処理及び弱酸性カチオン交換樹脂による脱アミド化処理を行うことにより製造されるカルシウム吸収促進剤。
従来技術、競合技術の概要



国民栄養調査によると、日本人の1日当たりのカルシウム摂取量の平均値は、現在でもなお所要量を下回っている。また、骨粗鬆症等、カルシウムの欠乏に起因する疾病が深刻な成人病の一つとなりつつある。従って、カルシウム摂取量を増加することは、国民の健康を維持する上で重要な課題である。

このため、種々のカルシウム製剤が開発されている。例えば、魚や動物の骨、卵殻、貝殻等を粉砕してなる粉末、カルシウム塩等を含むカルシウム製剤や、これらのカルシウム製剤を添加したカルシウム強化食品が開発され、市販されている。

しかしながら、カルシウムは腸管における吸収性が低いため、単にカルシウムを摂取するのみでは十分ではなく、カルシウムの吸収性を高めるためのカルシウム吸収促進剤の開発が望まれている。カルシウムの腸管での吸収を促進する物質としては、多量のカルシウムを弱く結合させることができ、これによりカルシウムが腸内で沈殿し、吸収されずに排泄されるのを防ぐことのできる物質が有効であるとされている。





そのような物質として、カゼインホスホペプチドが知られている。CPPは牛乳中に存在するカゼインの消化過程で生成する物質であり、これをカルシウム吸収促進剤として添加した乳酸飲料が開発され、市販されている。

しかしながら、CPPは牛乳由来のペプチドであって、いわゆる牛乳臭を有し、また加工特性が低いため、乳酸飲料のような乳製品以外への適用が制限される。従って、牛乳や乳酸飲料が苦手な人は摂取できないという問題があり、さらに適用範囲の広いカルシウム吸収促進剤の開発が強く望まれている。

このような観点から、CPP以外のカルシウム吸収促進剤の可能性が研究されており、その一つとしてダイズタンパク質が提案されているが、ダイズタンパク質は、カルシウム結合性が高いが、生体内でのカルシウム吸収促進作用は低いことが報告されている(Br. J. Nutr., 43, 457-467, 1980; J. Nutr. Sci. Vitaminol., 32, 67-76,1986)。

その理由としては、ダイズタンパク質に結合しているフィチン酸が消化管内でカルシウムと結合し、水不溶性塩を形成し、腸管壁から吸収され得なくなることが考えられる。





また、ダイズタンパク質に限らず、豆類、穀類等の植物タンパク質は、構成成分としてカルシウムを弱く結合し得る酸性アミノ酸を多く含むため、カルシウム吸収促進剤として望ましいと考えられるが、その酸性アミノ酸の多くが酸アミド型として存在し、そのままの状態ではカルシウムと結合することができないことも、生体内で高いカルシウム吸収促進作用を得られない理由の一つであると考えられる。

本発明の発明者らは、ダイズタンパク質等の植物タンパク質をカルシウム吸収促進剤の原料とする場合に、カルシウム吸収促進効果を高めるために、フィチン酸を予め除去し、且つ酸アミド基のアミノ基を予め除去しておくことが有利であることに着目し、アニオン交換樹脂によりフィチン酸を除去すると共に、酵素により脱アミド化したダイズタンパク質を開発した(H.Kumagai et al. Biosci. Biotechnol. Biochem., 62(2), 341-346, 1998)。

産業上の利用分野



本発明は、カルシウム吸収促進剤及びその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
ダイズタンパク質に、少なくともアニオン交換樹脂によるフィチン酸塩除去処理及び弱酸性カチオン交換樹脂による脱アミド化処理を行うことにより製造されるカルシウム吸収促進剤。

【請求項2】
前記弱酸性カチオン交換樹脂による脱アミド化処理を、0~50℃の温度で行うことを特徴とする請求項記載のカルシウム吸収促進剤。

【請求項3】
前記弱酸性カチオン交換樹脂が、交換基としてカルボキシル基を有するものであることを特徴とする請求項1または2記載のカルシウム吸収促進剤。

【請求項4】
ダイズから抽出したダイズタンパク質に、少なくともアニオン交換樹脂によるフィチン酸塩除去処理と、弱酸性カチオン交換樹脂による脱アミド化処理を行うことを特徴とするカルシウム吸収促進剤の製造方法。

【請求項5】
弱酸性カチオン交換樹脂による脱アミド化処理を、0~50℃の温度で行うことを特徴とする請求項記載の製造方法。

【請求項6】
前記弱酸性カチオン交換樹脂が、交換基としてカルボキシル基を有するものであることを特徴とする請求項4または5記載の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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