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硬質膜およびその形成方法

国内特許コード P120006977
整理番号 2003000119
掲載日 2012年3月23日
出願番号 特願2003-435513
公開番号 特開2005-194313
登録番号 特許第4801879号
出願日 平成15年12月26日(2003.12.26)
公開日 平成17年7月21日(2005.7.21)
登録日 平成23年8月12日(2011.8.12)
発明者
  • 西出 利一
  • 高橋 知子
出願人
  • 学校法人日本大学
発明の名称 硬質膜およびその形成方法
発明の概要

【課題】高い硬度を有し、しかも金属表面に対する密着性に優れた硬質膜およびこの硬質膜を金属表面に効率よく形成することのできる硬質膜の形成方法を提供すること。
【解決手段】(1)ハフニアゾルおよび/またはジルコニアゾルならびにシランカップリング剤を含有するゾル組成物から形成された薄膜を硬化させて成ることを特徴とする硬質膜。(2)ハフニアゾルおよび/またはジルコニアゾルならびにシランカップリング剤を含有するゾル組成物を調製し、次いで、調製された前記ゾル組成物を金属表面に塗布した後、前記金属表面に塗布されたゾル組成物を硬化処理することを特徴とする前記硬質膜の形成方法。
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


特許文献1に、「無機含水酸化物ゾルからなる水性組成物を固体表面へ適用し、その組成物を固化させてその表面に保護被膜を形成する方法」が開示され、好ましい水性組成物として、ジルコニアゾル、シランカップリング剤およびパッセンジャー粉末を含有する組成物が記載されている。この組成物は、全固形分を100質量部としたとき、ジルコニアゾルが0.1~20質量%、シランカップリング剤が0.05~10質量%、パッセンジャー粉末が0.5~15質量%と、ジルコニアゾルの使用割合が小さいものであった。




【特許文献1】特開平02-85373号公報



特許文献2に、「ジルコニアゾル、シランカップリング剤および樹脂を含有する水系塗装下地用処理剤」が開示されている。この処理剤も、ジルコニアゾルが10~40質量%、シランカップリング剤が10~60質量%、樹脂が20~70質量%と、ジルコニアゾルの使用割合が小さいものであった。




【特許文献2】特開2001-81392号公報



特許文献3に、「ジルコニアゾル、シランカップリング剤およびフッ素樹脂を含有する分散体」が開示されているが、この発明は、液中における粒子の分散性を改善するものであった。




【特許文献3】特開2001-26416号公報



また、特許文献4に、「親水性・接着性に優れ、かつ表面被覆層の剥離が起きない改質法」を提供することを目的とするポリオレフィン表面のシリカ皮膜形成方法が開示されている。このシリカ皮膜形成方法は、ポリオレフィン表面に特定シラン化合物から成る第1皮膜を形成し、次いで特定のアルコキシシランの部分加水分解物及びシリカゾルを用いて第2皮膜を形成する方法であり、その実施例として「(実施例1)ポリプロピレン平板(PP)(75mm×70mm×1mm)に電子線(加速電圧150KeV、10Mrad)を照射した。電子線照射後のポリプロピレン平板を空気中に放置後、3-アミノプロピルトリエトキシシラン(AMS)の0.5重量%ジメトキシエタン溶液中60℃で30分加熱した。反応終了後、100℃で1時間乾燥し、第一被膜を形成した。第一被膜を形成したポリプロピレン平板を、テトラエトキシシラン10重量部、0.05N水酸化ナトリウム水溶液2重量部をエタノール100重量部に溶解した溶液に入れ、80℃で2時間加熱した。反応終了後、100℃で4時間乾燥し、第二被膜を形成し、シリカ被覆ポリプロピレン平板を得た。」との開示がある。このポリオレフィンの表面に二層の皮膜を形成する点において、工業的製法とは言い難い。




【特許文献4】特開平05-156055号公報



特許文献5には、「熱可塑性樹脂でなる基材フィルムと;アルコキシシラン、シランカップリング剤およびエチレン・ビニルアルコールコポリマーを含有する組成物を、ゾル-ゲル法によって重縮合して得られる、主成分がエチレン・ビニルアルコールのランダムコポリマーよりなる直鎖状複合ポリマーでなり、該基材フィルムの少なくとも片面に積層された、少なくとも1層の複合ポリマー層と;を有する、積層フィルム」が、開示される。




【特許文献5】特開平08-99390号公報



この積層フィルムは、熱可塑性樹脂からなる基材フィルムの表面に、特定の直鎖状複合ポリマーのフィルムを形成するために、特定のシランカップリング剤を使用することを本質としている。また、この積層フィルムの形成に際し、「アルコキシシラン及び金属アルコキシドは、添加された水によって、加水分解される。この際、酸が加水分解の触媒となる。」ことを条件としている。



特許文献6には、「下記一般式で表される珪素アルコキシドを加水分解して調製したSiO2 ゾルを主成分とするSiOゾル膜をゲル化してなるSiOゲル膜からなることを特徴とするフィルム基材用ハードコート膜。
Rm(OR’)n
(Rは炭素数1~10のアルキル基、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基、アミド基、スルホニル基、水酸基又はカルボキシル基、R’は炭素数1~10のアルキル基を表し、m+nは4の整数である。)」が開示されている。




【特許文献6】特開平11-279303号公報



この特許文献6に記載されたフィルム基材用ハードコート膜は、プラスチックフィルムを基材とし、その表面に、珪素アルコキシドを酸性条件下で加水分解することによりゲル膜を形成している。この特許文献6には、前記フィルム基材用ハードコート膜は、基材に対する密着性の向上及び透明性の維持を達成することができるとの主張が記載されている。



特許文献7および8にも前記特許文献6と同様のフィルム基材用ハードコート膜が記載されている。




【特許文献7】特開平11-279304号公報




【特許文献8】特開平11-279305号公報 また、種々の構造材料として用いられる金属材料およびこの金属材料から構成される各種の構造物にあっては、撥水および/または防食を目的として、その表面に特定の被膜が形成されることがある。



また、構造物の補強および/または保護を目的として、その表面に特定の被膜が形成されることが多い。このような被膜として、例えば、金属表面に、ゾル-ゲル反応を利用して形成されるシリカ被膜が知られている(例えば、特許文献9参照)。




【特許文献9】特開平6-136162号公報



しかしながら、前記いずれの被膜においても、その硬度が鉛筆硬度で、金属基板上では2H~3H、プラスチック基板上ではH程度と低く、機械的または物理的な負荷により損傷し易いという問題があった。また、基材の表面から剥離し易いという問題もあった。

産業上の利用分野


この発明は、硬質膜およびその形成方法に関し、さらに詳しくは、高い硬度を有し、しかも金属表面に対する密着性に優れた硬質膜およびこの硬質膜を金属表面に効率よく形成することのできる硬質膜の形成方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
ハフニアゾルおよび/またはジルコニアゾルと、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシランおよびγ-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランから選ばれた少なくとも一種と、アクリル酸、メタクリル酸、タンニンおよびカキシブから選ばれた少なくとも一種とを含有し、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、およびアクリル樹脂を無含有とするゾル組成物から形成された薄膜を硬化させて成ることを特徴とする硬質膜。

【請求項2】
ハフニアゾルおよび/またはジルコニアゾルと、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシランおよびγ-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランから選ばれた少なくとも一種と、アクリル酸、メタクリル酸、タンニンおよびカキシブから選ばれた少なくとも一種とを含有し、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、およびアクリル樹脂を無含有とするゾル組成物を調製し、次いで、調製された前記ゾル組成物を金属表面に塗布した後、前記金属表面に塗布されたゾル組成物を硬化処理することを特徴とする請求項1に記載の硬質膜の形成方法。
産業区分
  • 塗料・接着剤
  • 表面処理
  • 高分子化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
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