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ポリアセン類の合成方法 新技術説明会

国内特許コード P120007011
整理番号 2007010073
掲載日 2012年3月23日
出願番号 特願2008-297593
公開番号 特開2009-143903
登録番号 特許第5334169号
出願日 平成20年11月21日(2008.11.21)
公開日 平成21年7月2日(2009.7.2)
登録日 平成25年8月9日(2013.8.9)
優先権データ
  • 特願2007-303231 (2007.11.22) JP
発明者
  • 日秋 俊彦
  • 岩村 秀
  • 陶 究
  • 中村 暁子
  • 澤田 武則
出願人
  • 学校法人日本大学
発明の名称 ポリアセン類の合成方法 新技術説明会
発明の概要

【課題】有機溶媒や酸・塩基触媒を用いることなく、環境負荷を与えないで、効率よく短時間でポリアセン類を化学合成できる方法を提供する。
【解決手段】フタルアルデヒドなどの芳香族アルデヒド2分子と1,4-シクロヘキサンジオンなどの環状ケトン化合物1分子とを、超臨界状態ないし亜臨界状態の高温高圧水環境において、触媒を添加することなく反応させることにより、ペンタセンキノンなどのポリアセン類の合成反応を行なう。
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


ポリアセン類はベンゼン環が直線状に縮合した多環芳香族炭化水素であって、いずれも光や酸素に敏感な化合物であり、有機半導体、蛍光色素などの性質が研究されている化合物群である。通常3環から7環の化合物がポリアセン類として知られている。そのなかでもペンタセンは、5つのベンゼン環が直線状に縮合した多環芳香族炭化水素、すなわち5環式炭化水素であり、分子間凝集力が強いため高い結晶性を有し、有機半導体中でも高いキャリア移動度を有している。ペンタセンの有機半導体としての特性は、有機薄膜トランジスタや有機電界効果トランジスタにおける利用が研究されている。中でも、用途として太陽電池や有機ELディスプレイなどの有機半導体として有望視されており、2007年5月にペンタセンを用いてプラスチックフィルム上の有機TFT駆動有機ELディスプレイでフルカラー表示を実現したことが発表されている(非特許文献1)。



ペンタセンは、通常ペンタセンキノンを還元して得られ、ペンタセンキノンは、1961年ブルックナーとトマスにより、有機溶媒中で水酸化カリウムを塩基触媒として用い、フタルアルデヒド2分子と1,4-シクロヘキサンジオン1分子より脱水縮合反応を経る合成法が開発されている。
この典型的な有機化学反応で鍵となる求電子反応の促進には、有機溶剤や塩基触媒の使用が不可欠である。したがって、生成物を取り出す際には、酸を加えて中和を行い、さらに溶媒を留去するか水蒸気蒸留する必要があり、分離工程でのコスト増加につながっている。また、炭化水素系、エーテル系、含塩素系有機溶媒など各種有機溶媒には揮発性のものが多く、大部分は大気中に放出され、エネルギー・資源の浪費となっているばかりでなく、対流圏オゾンの発生及びスモッグの原因という環境負荷を与えてきた。



一方、超臨界状態またはこれに近い亜臨界状態にある高温高圧水環境では、水は、常温常圧の有機溶媒に相当する低い誘電率を示し、更に高いイオン積も有することから、有機物に対して高い溶解性を示すことが知られている。また、高いHやOH濃度の反応場を形成できるため、従来有機溶媒中で酸・塩基触媒を用いて行なわれてきた有機合成反応を、多量の有機溶媒や酸・塩基触媒を用いることなく進行させ得る可能性が示唆され、代表的な求電子置換反応であるフリーデル・クラフツアルキル化及びアシル化について無触媒で進行することが報告されている(非特許文献2)。
また、このような超臨界水中での有機合成に関して、α位に少なくとも1つの水素原子を有するカルボニル化合物のアルドール縮合反応によりα,β-不飽和カルボニル化合物を生成させることが報告されている(特許文献1)が、ここでは、α位に少なくとも1つの水素原子を有するカルボニル化合物として、2,5-ヘキサンジオンを原料とし、3-メチル-2-シクロペンテノンを製造することが示されているだけであり、その他の汎用性を有するアルドール縮合反応については何ら記載されていない。

【非特許文献1】http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/200705/07-053/index.html

【非特許文献2】K.Chandler等 AIChE J., 1998,44,2080

【特許文献1】特開2005-306820号公報

産業上の利用分野


本発明は、有機溶媒や触媒を用いることなく、ポリアセン類を合成反応させる方法に関する。より具体的には、高温高圧水中(超臨界水中ないし亜臨界水中)で、触媒無添加において、ポリアセン類を効率よく、短時間で合成反応させる方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
温度150℃以上、圧力0.4MPa以上である高温高圧水中、触媒無添加において、少なくとも1分子中に隣接する2個のアルデヒド基を有する芳香族系アルデヒド化合物と、2個のカルボニル基を有する環状ケトン化合物である1,4-シクロヘキサンジオンから交差アルドール縮合反応により、ポリアセン類を合成することを特徴とするポリアセン類の合成方法。

【請求項2】
ポリアセン類が3環から7環の縮合芳香族炭化水素である請求項に記載の合成方法。

【請求項3】
アルデヒド化合物がο-フタルアルデヒドであり、環状ケトン化合物が1,4-シクロヘキサンジオンであり、ポリアセン類がペンタセンキノンである請求項に記載の合成方法。
産業区分
  • 有機化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
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