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植物体の茎葉部及び子実部への亜鉛蓄積促進栽培方法及び該方法により生産した農作物 新技術説明会

国内特許コード P120007055
整理番号 APU2011-2
掲載日 2012年3月26日
出願番号 特願2011-156846
公開番号 特開2013-021928
出願日 平成23年7月15日(2011.7.15)
公開日 平成25年2月4日(2013.2.4)
発明者
  • 中村進一
出願人
  • 公立大学法人秋田県立大学
  • 興人ライフサイエンス株式会社
発明の名称 植物体の茎葉部及び子実部への亜鉛蓄積促進栽培方法及び該方法により生産した農作物 新技術説明会
発明の概要 【課題】植物、とりわけ農作物の葉、茎部及び子実部(可食部)への亜鉛の蓄積を容易に増加促進させる方法を提供する。
【解決手段】植物の葉にチオール基を有する化学物質を与え、根圏の状況及び根の生理的な状態を変化させることにより、植物が吸収する亜鉛の量及び吸収された亜鉛の植物体の地上部への移行量を増加させる。その方法として、溶液のpHを植物のアポスラストのpHと同等に保つための、pH緩衝能を持つMES-NaOH(pH=6.1)、溶液中の成分を葉に浸透させるための界面活性剤であるTritonX-100及びグルタチオン(還元型)の組成から成るグルタチオン溶液を、葉表面に適量を適当回数、筆などの手段を用いて塗布、あるいは散布することによって葉に限定したグルタチオンの施用を行う。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


亜鉛はわれわれ人間にとって欠くことのできない必須の重金属元素である。しかし、近年の日本人を始めとするヒトの食生活の変化は、食物からの亜鉛の摂取量の低下をもたらし、その結果として、味覚異常、生殖機能の低下などの様々な問題を引き起こしている。食糧需給のデータから推察すると、世界の人口の約50%に亜鉛欠乏症のリスクがあることが示されている。



亜鉛の摂取不足を単純に補うには、牡蠣等の亜鉛を多く含む食物を摂取すればよいが、これでは栄養面での偏りが生じる。そこで、他の栄養面に配慮しつつ亜鉛不足を解消する方法としては、ミネラル分が豊富な野菜からの亜鉛の摂取が考えられる。しかし、野菜から得られる亜鉛でその必要量を満たすためには相当量の野菜を摂取する必要がある。ちなみにベジタリアンはヒトの中でも亜鉛欠乏のリスクが高いカテゴリーに分類される。



そこでこのような問題を解決するための手段としては、農作物の可食部分に蓄積する亜鉛の量を増やすことによって、十分な亜鉛の摂取量を確保することが考えられる。この技術が実用化されれば、現実的な野菜の摂取量で亜鉛の必要量を確保することが可能になり、亜鉛摂取量不足の問題の解決に繋げることが期待できる。



現在、植物に蓄積する亜鉛の量を増やす方法としては、持続性亜鉛剤を土壌中に投入すること(特許文献1)や各種のミネラル剤を配合した土壌改良剤を使用すること(特許文献2)が挙げられる。しかし、これらの方法では、土壌中に新たな資材を投入することになる。そのため、農作物の品質を安定的にすることを考えた場合、栽培土壌に多量の資材を投入する方法では投入される物質が食糧生産に及ぼす影響(例えば資材コスト、生産物の品質など)を常に監視する必要が生じる。



また、植物の代謝を促進する物質や栄養元素を含む葉面散布剤を与えることによって、植物に付加価値を付与する試みもある(特許文献3)が、根における特定の物質の吸収を促進させるものではない。



これまでに行われてきた植物生理学的な研究においては、亜鉛集積性が高い植物を用いた実験によって、植物における亜鉛蓄積のメカニズムが明らかになってきている(非特許文献1)。



その中でもアブラナ科植物を用いた実験によって、根における亜鉛の動態が明らかになってきている。アラビドプシスを用いた実験では、根の亜鉛動態に関与する亜鉛輸送体タンパク質の遺伝子も同定されている(非特許文献2)。



それらの研究では主に高濃度に亜鉛が蓄積した土壌から、亜鉛を除去することへの応用が検討され、食用の野菜における亜鉛含量を高めることが検討されている例はほとんどない。仮にこのようなメカニズムを応用した技術を実用化して、亜鉛高蓄積作物を創成する場合には、当該遺伝子の発現を制御する必要がある。このような場合、遺伝子組換技術を用いられる。遺伝子組換えを用いた技術の場合、これらの技術が市場から受け入れられるためには、多くの超えなければならない障壁が存在することが予想される。

産業上の利用分野


本発明は、植物において亜鉛を高濃度に蓄積させる栽培方法に関するものであり、更に詳細には、農作物の茎・葉部及び子実部(可食部)に亜鉛を高濃度に蓄積する栽培方法と当該方法を用いて生産される農作物に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
チオール基を持つ化合物を植物の葉面に塗布或いは散布することにより植物体の茎、葉、子実部分への亜鉛の蓄積を増加促進させる方法。

【請求項2】
請求項1に記載のチオール基を持つ化合物としてグルタチオンを使用する請求項1記載の方法。

【請求項3】
請求項1に記載の植物体としてアブラナ、キャベツ、ハクサイ等をはじめとするアブラナ科植物を用いて、請求項2に記載のグルタチオンを用いた方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2011156846thum.jpg
出願権利状態 公開


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