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サイトカインを発現する豚丹毒菌及び豚丹毒菌を用いたサイトカインのデリバリー方法

国内特許コード P120007095
掲載日 2012年3月27日
出願番号 特願2010-179356
公開番号 特開2012-034652
登録番号 特許第5991650号
出願日 平成22年8月10日(2010.8.10)
公開日 平成24年2月23日(2012.2.23)
登録日 平成28年8月26日(2016.8.26)
発明者
  • 下地 善弘
  • 宗田 吉広
  • 小川 洋介
出願人
  • 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
発明の名称 サイトカインを発現する豚丹毒菌及び豚丹毒菌を用いたサイトカインのデリバリー方法
発明の概要 【課題】サイトカインを安全に非ヒト動物の体内に供給して、非ヒト動物に免疫増強作用を発現させることができる豚丹毒菌、非ヒト動物の疾患の予防及び/又は治療方法、サイトカインを非ヒト動物体内へ安全にデリバリーするシステム、新規なワクチンアジュバント並びに非ヒト動物用ワクチン製剤を提供すること。
【解決手段】豚丹毒菌弱毒株の形質転換体である豚丹毒菌であって、サイトカインをコードする遺伝子を結合させた組換えDNAを有し、該サイトカインを発現する豚丹毒菌。サイトカインがインターロイキン、インターフェロン、造血因子、細胞増殖因子及び細胞傷害因子からなる群より選ばれた1種以上である。また、前記豚丹毒菌は、非ヒト動物の疾患の予防及び/又は治療方法、非ヒト動物体内へのサイトカインのデリバリーシステム、新規なワクチンアジュバント並びに非ヒト動物用ワクチン製剤に好適に使用できる。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


現在、豚、牛、鶏等の家畜動物を飼育する際に健康管理のためにワクチンを投与することが一般に行われているが、そのワクチンには、アジュバントを利用して家畜動物の免疫が賦活されている。しかしながら、アジュバントは、炎症惹起物質であるため、時として使用した動物に副作用や残留の問題を引き起こす可能性があり、コストも高い。したがって、アジュバントにかわる物質が求められている。このようなアジュバント代替物としては、前記の動物が体内で産生しているサイトカイン(以下、ヒト以外の動物に由来するサイトカインを動物サイトカインともいう)が注目されている。



動物サイトカインは、動物の生体内の免疫システムの細胞で産生されるが、アジュバント代替物のように使用するには大量に製造する必要がある。このような動物サイトカインの製造方法としては、遺伝子工学的な製造方法がすでにいくつか報告されている。例えば、本発明者らは、サイトカインとしてブタインターロイキン18を昆虫細胞又は昆虫を用いることを特徴とする活性型インターロイキン-18の生産方法を開発している(特許文献1)。また、非刺激下においてブタインターロイキン8を産生するブタ骨髄細胞由来細胞株やこの細胞株を用いたブタインターロイキン8の製造方法が知られている(特許文献2)。また、ブタ以外にも、ウシインターロイキン1β活性を有するタンパク質のアミノ酸配列をコードする塩基配列を有するDNA断片を組み込んだプラスミドにより形質転換されたブレビバチルス・チョーシネンシスを培養することにより、ウシインターロイキン1βを培養物中に生成、蓄積せしめ、これを採取すること、を特徴とするウシインターロイキン1βの製造方法法も知られている(特許文献3)。



前記の遺伝子工学的な技術は、いずれも、細胞培養液中に所望のサイトカインを分泌させるため、アジュバント代替物として使用するには精製を行う必要がある。しかしながら、このような精製を行うと、製造コストが増大するという問題がある。



また、前記のように動物サイトカインの製造方法はいくつか知られているものの、現在までのところ、動物サイトカインを実際に使用した製品は一製品のみに限られている。これは動物サイトカインそのものを経口投与したのでは消化酵素による影響を受けやすく、また、注射で投与した場合には一度に大量の動物サイトカインの投与が為されるために発熱などの副作用が生じやすいという技術的な課題があり、まだ十分に検討する余地があるためと考えられる。
さらに、動物サイトカインを効率よく安全に動物体内にデリバリーして、所望の効果を発現させる技術も確立されていない。

産業上の利用分野


本発明は、サイトカインを発現する豚丹毒菌及び非ヒト動物体内にサイトカインをデリバリーする方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
豚丹毒菌弱毒株の形質転換体である豚丹毒菌であって、サイトカインをコードする遺伝子を結合させた組換えDNAとして前記組換えDNAがサイトカインをコードする遺伝子を豚丹毒菌のSpaA.1遺伝子の中央部に挟むようにして設計したキメラ遺伝子を有し、前記サイトカインを発現する豚丹毒菌。

【請求項2】
サイトカインがインターロイキン、インターフェロン、造血因子、細胞増殖因子及び細胞傷害因子からなる群より選ばれた1種以上である請求項1に記載の豚丹毒菌。

【請求項3】
宿主となる豚丹毒菌弱毒株が豚丹毒菌小金井株65-0.15又は莢膜欠損豚丹毒弱毒YS-1株(FERM P-16466)である請求項1または2に記載の豚丹毒菌。

【請求項4】
請求項1~いずれかに記載の豚丹毒菌を非ヒト動物に投与する工程を含む非ヒト動物の疾患の予防及び/又は治療方法。

【請求項5】
請求項1~いずれかに記載の豚丹毒菌を非ヒト動物に投与することを特徴とする非ヒト動物体内へのサイトカインのデリバリー方法。

【請求項6】
請求項1~いずれかに記載の豚丹毒菌を非ヒト動物におけるワクチンアジュバントとして使用する方法。

【請求項7】
請求項1~いずれかに記載の豚丹毒菌を含有する非ヒト動物用ワクチン製剤。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2010179356thum.jpg
出願権利状態 登録


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