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熱硬化エポキシ樹脂の再生成方法 新技術説明会

国内特許コード P120007137
整理番号 ShIP-8042N-OI03
掲載日 2012年4月2日
出願番号 特願2010-535784
登録番号 特許第5494977号
出願日 平成21年10月26日(2009.10.26)
登録日 平成26年3月14日(2014.3.14)
国際出願番号 JP2009068352
国際公開番号 WO2010050442
国際出願日 平成21年10月26日(2009.10.26)
国際公開日 平成22年5月6日(2010.5.6)
優先権データ
  • 特願2008-276166 (2008.10.27) JP
発明者
  • 岡島 いづみ
  • 佐古 猛
出願人
  • 国立大学法人静岡大学
発明の名称 熱硬化エポキシ樹脂の再生成方法 新技術説明会
発明の概要 エステル結合を有する熱硬化エポキシ樹脂と無機繊維及び無機充填物の少なくとも一種とを含む樹脂構造物を、超臨界状態又は亜臨界状態のアルコールにより無触媒下で処理し、熱硬化エポキシ樹脂中のエステル結合を選択的に切断することにより熱硬化エポキシ樹脂を分解する工程と、分解生成物から液分と無機繊維及び/又は無機充填物とを分離する工程と、分離された前記液分から前記アルコールを除去してエポキシ樹脂分解物を回収する工程と、回収されたエポキシ樹脂分解物と該エポキシ樹脂分解物との合計量に対して25~55質量%の硬化剤とを反応させて再硬化樹脂を作製する工程とを有している。これにより、比較的低温で熱硬化エポキシ樹脂を再硬化可能な成分へ分解することが可能で、分解前の熱硬化エポキシ樹脂と同等以上の強度を持つ再硬化樹脂が得られる。
従来技術、競合技術の概要



繊維強化プラスチック(FRP)は、軽量で強度の高い材料として、例えば、樹脂中に炭素繊維を加えた炭素繊維強化プラスチック(CFRP)やガラス繊維を加えたガラス繊維強化プラスチック(GFRP)が、広く知られている。





炭素繊維を用いたCFRPは、弾性率や強度が高く、密度が小さい材料となるため、軽量化には不可欠な材料である。CFRPの用途として、例えば、航空機や宇宙機器材料、スポーツ・レジャー用品などに広く用いられており、最近では自動車等に使用されている。





CFRP等の繊維強化プラスチックは、いわゆるマトリクス樹脂に熱硬化樹脂を用いていることから、使用後のリサイクルが難しく、粉砕してコンクリート等の充填材として利用する方法が検討されている。一方、炭素繊維は比較的高価な材料であるため、回収して再利用することに対する要望が高く、CFRP中から炭素繊維を回収するための方法が種々検討されている。その方法の1つとして、硝酸や熱によりマトリクス樹脂を分解して炭素繊維を回収する方法が知られている。ところが、酸化雰囲気が強くなることにより、炭素繊維の表面が劣化してしまうおそれがある。





熱硬化樹脂を分解する技術に関連しては、例えば、シロキサン結合による架橋構造を有するポリマーに高温のアルコールを接触させてポリマー原材としてリサイクルする方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、超臨界状態または亜臨界状態の低級アルコールにフェノール樹脂またはエポキシ樹脂を接触させて分解する方法が開示されており(例えば、特許文献2参照)、得られたモノマー類を利用することで樹脂成分のリサイクルが可能とされている。





さらに、炭素繊維強化プラスチックを水やメタノールなどの超臨界流体または亜臨界流体で高温処理し、新たな流体を加えながら樹脂を分解して炭素繊維を樹脂から分離し、炭素繊維を回収する方法に関する開示がある(例えば、特許文献3参照)。

【特許文献1】

開2002-187976号公報

【特許文献2】

開2001-55468号公報

【特許文献3】

開2005-336331号公報

産業上の利用分野



本発明は、熱硬化エポキシ樹脂の再生成方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
エステル結合を有する熱硬化エポキシ樹脂と無機繊維及び無機充填物の少なくとも一種とを含む樹脂構造物を、超臨界状態又は亜臨界状態のアルコールにより無触媒下で処理温度250℃~350℃、処理圧力5~20MPaの処理条件にて処理し、熱硬化エポキシ樹脂中のエステル結合を選択的に切断することにより前記熱硬化エポキシ樹脂を分解する工程と、
分解生成物から液分と無機繊維及び/又は無機充填物とを分離する工程と、
分離された前記液分から前記アルコールを除去してエポキシ樹脂分解物を回収する工程と、
回収されたエポキシ樹脂分解物と、該エポキシ樹脂分解物との合計量に対して25~55質量%の硬化剤とを反応させて再硬化樹脂を作製する工程と、
を有する熱硬化エポキシ樹脂の再生成方法。

【請求項2】
前記無機繊維及び無機充填物の少なくとも一種が、炭素繊維である請求項1に記載の熱硬化エポキシ樹脂の再生成方法。

【請求項3】
前記熱硬化エポキシ樹脂の分解は処理時間5分~120分の処理条件にて処理することにより行なう請求項1又は請求項2に記載の熱硬化エポキシ樹脂の再生成方法。

【請求項4】
前記熱硬化エポキシ樹脂の分解は、横軸を処理温度t[℃]、縦軸を処理時間s[分]として関係線を作成したときに、下記の条件(i)~(iii)を満たす領域の処理条件にて行なう請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の熱硬化エポキシ樹脂の再生成方法。
s ≦ 4.80×1015・t-5.66 ・・・(i)
s ≧ 2.26×1022・t-8.53 ・・・(ii)
250≦t≦350 ・・・(iii)

【請求項5】
回収された前記無機繊維及び/又は無機充填物中の熱硬化エポキシ樹脂の含有割合が5質量%以下である請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の熱硬化エポキシ樹脂の再生成方法。

【請求項6】
回収された前記エポキシ樹脂分解物に対する前記硬化剤の添加の割合Aと、前記エステル結合を有する熱硬化エポキシ樹脂中で結合状態にある硬化剤の樹脂全体に占める割合Bとの比率(A/B;質量比)が0.9以下である請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の熱硬化エポキシ樹脂の再生成方法。

【請求項7】
前記アルコールが、メタノール及びエタノールの少なくとも一方である請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の熱硬化エポキシ樹脂の再生成方法。

【請求項8】
前記熱硬化エポキシ樹脂の分解は、処理温度270℃~320℃、処理圧力5~15MPa、処理時間10分~120分の処理条件にて処理することにより行なう請求項1~請求項7のいずれか1項に記載の熱硬化エポキシ樹脂の再生成方法。

【請求項9】
前記エポキシ樹脂分解物と反応させる前記硬化剤の割合が、硬化剤及びエポキシ樹脂分解物の合計量に対して30~40質量%である請求項1~請求項8のいずれか1項に記載の熱硬化エポキシ樹脂の再生成方法。

【請求項10】
前記無機充填物は、無機フィラーである請求項1~請求項9のいずれか1項に記載の熱硬化エポキシ樹脂の再生成方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2010535784thum.jpg
出願権利状態 登録
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