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地盤改良方法 コモンズ 実績あり

国内特許コード P120007142
整理番号 689-1155
掲載日 2012年4月2日
出願番号 特願2010-018403
公開番号 特開2011-157700
登録番号 特許第5599032号
出願日 平成22年1月29日(2010.1.29)
公開日 平成23年8月18日(2011.8.18)
登録日 平成26年8月22日(2014.8.22)
発明者
  • 安原 英明
  • 林 和幸
出願人
  • 国立大学法人愛媛大学
発明の名称 地盤改良方法 コモンズ 実績あり
発明の概要 【課題】安価で環境にやさしい地盤改良方法を提供する。
【解決手段】ウレアーゼを含む第1溶液と、尿素及びカルシウム塩を含む第2溶液とをそれぞれ地盤中に注入し、或いは上記第1溶液と上記第2溶液とを混合した上でこれを地盤中に注入し、カルシウム塩からのカルシウムイオンと、地盤中においてウレアーゼにより尿素を分解させて生成した炭酸イオンとを結合させた炭酸カルシウムを地盤中に析出させ、所望の透水性又は地盤強度に応じて上記第2溶液における尿素の濃度及び/又はカルシウム塩の濃度を調整し、また所望の固化時間に応じて上記第1溶液と上記第2溶液との混合比率を調整する。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要



近年より、巨大地震の発生による地盤の液状化を防止する観点から、港湾施設や幹線道路に対して液状化防止対策が検討されている。





既存の地盤改良工法で特に高強度の地盤改良体を地中に形成するためには、設備が比較的簡便な従来の地盤注入工法では困難であり、深層混合処理等に関しては大型重機の搬入を必要とする工法のみで実現可能である。しかしながら地盤改良工事は、住宅地が密集する平野部で行われることが多く、このような場所で高強度の改良体を地中に形成するためには、大型重機搬入のため、住宅の横引きや、工事に伴う住宅補填等、本工事以外でのコストが過大となっていた。





このため、このような大型重機の搬入を必要としない地盤改良方法が各種提案されている。その中でも地盤中に薬液注入等を行うことにより地盤の強度の改善を試みる方法が主として提案されており、例えばシリカ系或いはセメント系薬液を地盤に注入し、これを固結させる方法等が用いられてきた。しかしながら、シリカ系の薬液は、強アルカリ性であり、セメント系の薬液は、改良体から六価クロムが溶出してしまう等、環境汚染を引き起こす可能性があった。





従来の地盤改良方法としては、例えば特許文献1に示す開示技術が提案されている。この特許文献1に示す方法では、ホウ酸及び尿素を含有せしめた水溶液及び尿素分解酵素等を含む水溶液の何れか、又は両方に水酸基を有する水溶液高分子を含有させ、これを地盤に注入するものである。特許文献1によれば、地盤改良に使用する薬液は毒性が無く、注入管中でゲル化しても弱酸性温水を通すことにより除去することができ、地盤中に注入、散布された時点で強力なゲルとなるため、土質をより安定化させることができるとある。





また、他の従来の地盤改良方法として、特許文献2に示す開示技術が提案されている。この開示技術によれば、土壌にセメント系固化材を混合し撹拌する工程、土壌改良材としての高分子化合物を含む水溶液を土壌に散布して撹拌する工程、敷き均しおよび転圧を行う工程、前記転圧後、前記高分子化合物を含む水溶液を散布する工程を含むものである。この方法によれば、転圧によって、細粒状態になった表層部の土壌が再び団粒化して、転圧後の土壌全体が通気性、透水性、保水性に優れた土壌とすることが可能となる。





更に他の従来の地盤改良方法としては、特許文献3の開示技術が提案されている。この方法は、カルシウムを含む地盤中に微生物を投入し、微生物の代謝作用により生成した炭酸ガスとカルシウムが反応して地盤を固結するものである。また、この方法では、地盤中にアルカリ土金属化合物および微生物を投入し、微生物の代謝作用により生成した炭酸ガスとアルカリ土金属化合物が反応して地盤を固結する。この特許文献3の開示技術によれば、地盤の固結に際して有害物質を発生せず、このため環境への悪影響を与えることがなく、しかも大掛かりな装置や有害な薬品を必要としない方法であるとされている。





しかしながら、上述した特許文献1の開示技術では、反応液体に水酸基を有する水溶液高分子化合物を使用することを必須の構成要件としている。その場合、当該特許文献1に記載されているように、混合薬液はゲル化するだけで大きな強度を発現することは困難である。また、特許文献1の開示技術において、尿素及び尿素分解酵素を使用するのは、水酸基を有する水溶性高分子化合物をゲル化させるために、pHを高くするために使用しているに過ぎない。これに加えて、特許文献1の開示技術では、実際に使用する薬液において粘度に関する記述があるが、最大で200cpsとあり、比較的粘性が高い。このため、透水性の低い地盤に対してこれを使用するのは困難となる。薬液の粘性が高い場合には、土地のろ過作用と相まって、注入1回あたりの改良範囲が小さくなってしまい、広い範囲で改良するには注入回数が多くなり、施工期間が長期化してしまい、工事費が高くなるという問題点があった。





また、特許文献2の開示技術では、土壌改良材としての高分子化合物を含む水溶液を土壌に散布する工程を必須の構成要件としている。この高分子化合物は、地盤の通気性、透水性を向上させるものではなく、あくまで地盤を固化させる改良材である。このため、かかる高分子化合物を含む水溶液を土壌に散布した場合、改良後の地盤の通気性や透水性はむしろ著しく低下してしまう。また、高分子化合物が溶液に含まれるため、粘性が高くなり、注入1回あたりの改良範囲が小さくなってしまい、ひいては施工期間が長期化してしまう。





また、特許文献1、3の開示技術では、固結物質の析出或いは注入薬液の固結に必要なアルカリ性の環境を与えるためだけの目的で、別途化学物質を添加する必要があり、これにより地下水環境が汚染される可能性がある。





また、従来の地盤注入工法は、改良体の信頼性が低いことから工事時の止水等の仮設としての用途が主であった。特に上述した特許文献1の開示技術では、発明の目的が工事時における一時的な仮設としており、高強度かつ耐久性の高い改良体を得ることができないとい問題点がある。





また、従来の地盤注入工法は、改良体の強度自体が小さいため、ある狭い範囲でしか改良強度を調整できず、また透水性をリニアに調節することができない。特許文献3の開示技術では、温度や栄養状態により活性が不安定にもなり得る微生物で主たる改良効果を発現させるため、改良効果の人為的制御が極めて困難である。また特許文献1の開示技術では、固結物質の耐久性が小さく、またこれらは地盤中の土石の間隙を全て充填してしまうものであることから、地盤の強度、剛性、透水性について、目的に応じた制御が困難である。





また、既存の深層混合処理では、改良体の打設方向が鉛直下向きに限られ、既設構造物直下の地盤改良は困難である。即ち、既設構造物直下の地盤における耐震補強や盛土補強、擁壁土圧低減、仮設等において幅広く適用可能な地盤改良方法が従来から望まれていた。





更に、上述した既存の地盤注入工法や、深層混合処理工法では、これらより形成された改良体において間隙が少ないため、改良体形成後の有害な反応副産物の除去が困難である。

産業上の利用分野



本発明は、地盤の強度を増強する地盤改良方法に関し、特に安価で環境にやさしい地盤改良方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
ウレアーゼの水溶液である第1溶液と、尿素及びカルシウム塩の水溶液である第2溶液とをそれぞれ地盤中に注入し、或いは上記第1溶液と上記第2溶液とを混合した直後にこれを地盤中に注入すること
を特徴とする地盤改良方法。

【請求項2】
上記カルシウム塩からのカルシウムイオンと、上記地盤中において上記ウレアーゼにより上記尿素を分解させて生成した炭酸イオンとを結合させた炭酸カルシウムを上記地盤中に析出させること
を特徴とする請求項1記載の地盤改良方法。

【請求項3】
所望の透水性又は地盤強度に応じて上記第2溶液における上記尿素の濃度及び/又は上記カルシウム塩の濃度を調整すること
を特徴とする請求項1又は2記載の地盤改良方法。

【請求項4】
所望の固化時間に応じて上記第1溶液と上記第2溶液との混合比率を調製すること
を特徴とする請求項1~3のうち何れか1項記載の地盤改良方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2010018403thum.jpg
出願権利状態 登録
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