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生体組織接着用柔軟性金属箔テープ及びその接着方法 新技術説明会

国内特許コード P120007193
掲載日 2012年4月4日
出願番号 特願2010-229738
公開番号 特開2012-081061
登録番号 特許第5636857号
出願日 平成22年10月12日(2010.10.12)
公開日 平成24年4月26日(2012.4.26)
登録日 平成26年10月31日(2014.10.31)
発明者
  • 尾関 和秀
  • 増澤 徹
  • 岸田 晶夫
  • 加藤 綾子
出願人
  • 国立大学法人茨城大学
発明の名称 生体組織接着用柔軟性金属箔テープ及びその接着方法 新技術説明会
発明の概要 【課題】生体組織の疾患部又は損傷部を治療するために、熱、振動及び圧力の少なくとも一つを付与して接着を行う際に使用する接着用ステントとして、生体組織に対してずれることがなく、短時間で効率的な接着を行うことができ、且つ、生体組織に対して従来よりも優れた接着性を有する生体組織接着用柔軟性金属箔テープ及びその接着方法を提供する。
【解決手段】生体組織接着用柔軟性金属箔テープは、熱、振動、及び圧力の少なくとも一つを付与することによって生体組織と接着させるために用いられるものであって、厚さが5~300μmで、前記生体組織との接着面の表面粗さが算術平均粗さ(Ra)で0.05~5.0μmである金属箔からなることを特徴とする。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


狭窄は欠陥の一部が収縮する疾患であり、狭窄の治療にはステントによる血管拡張術が用いられる。また、大動脈瘤は血管の一部が拡大する疾患であり、大動脈瘤の治療にはステンドグラント内挿術が用いられる。ステント及びステントグラントを用いた治療法は、人工血管置換術のように開胸する必要がないため非常に低侵襲である。



このようなステント又はステントグラントは、形状や成形加工法を最適化したものだけではなく、金属製ステントの表面に治療用薬剤を保持したポリマーで被覆されたもの、又は生体適合性、特に抗血栓性に優れる皮膜を基材表面に形成したものが知られている。特許文献1~2には、金属製ステントの表面に治療用薬剤を保持したポリマーで被覆されたステントが開示されており、前記の特許文献2にはステント基材である金属とポリマー被覆材との接着性を向上させる方法が記載されている。また、特許文献3~7には、抗血栓性を優れるステントとして、四フッ化エチレン等のポリマーで被覆されたものやダイヤモンドライクカーボンで表面処理されたものが開示されている。さらに、前記の特許文献5~7には、ダイヤモンドライクカーボンがステント基材から剥離するのを防止するための様々な表面処理技術が提案されている。



しかしながら、従来のステント又はステントグラントは、生体組織(例えば血管等)に存在する疾患部又は損傷部を治療する際に縫合や貼り合わせ等を行ったりするためのものではなく、生体組織への接着性は考慮されておらず、十分な接着性を有するものではない。そのため、従来のステント又はステントグラントを縫合等に使用した場合には、動脈との不完全な接着から生じる動脈瘤内への血液の漏れ(エンドリーク)、血流による設置場所からの逸脱等が生じるという問題がある。前記の特許文献5~7に開示されている技術は、ステント基材からのダイヤモンドライクカーボンの剥離を抑制するためのものであって、生体組織との接着性については記載や示唆や何等されておらず、その効果は全く不明である。



そのため、医療機器の分野において生体組織に強固に接着可能なステントが強く求められている。特許文献8には、金属基材上に生体組織と接着できる有機材料(例えば湿潤コラーゲン、ポリウレタン、ビニロン、ゼラチン又はこれらの複合材料)をコーティングしたステントが開示されている。また、生体適合性のある物質を表面に有する基材として、特許文献9及び10に示されるように、基材上に酸化チタンを表面コーティングした細胞接着性基材及びリン酸カルシウム又は酸化チタンと基材とが化学結合してなる複合体の少なくとも一部が、さらに、軟組織に対して親和性を有する軟組織親和性向上物質で被覆されたハイブリッド複合体がそれぞれ知られている。

産業上の利用分野


本発明は、生体組織の疾患部又は損傷部を治療するために使用され、生体組織と接着可能で、且つ、生体組織との接着性を従来の医療冶具(ステント、ステントグラフト等)よりも大幅に向上させた生体組織接着用柔軟性金属箔テープ及びその接着方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
熱、振動、及び圧力の少なくとも一つを付与することによって生体組織と接着させるために用いられるものであって、厚さが5~300μmで、前記生体組織との接着面の表面粗さが算術平均粗さ(Ra)で0.05~5.0μmである金属箔からなる柔軟性金属箔テープであって、
該柔軟性金属箔テープには、複数の空孔が前記生体組織の疾患部又は損傷部と直接接触する部分を避けて設けられており、且つ、前記複数の空孔の全てが前記柔軟性金属箔テープに対して占める面積比は50%以下である、
ことを特徴とする生体組織接着用柔軟性金属箔テープ。

【請求項2】
請求項1に記載の生体組織接着用柔軟性金属箔テープにおいて、厚さが10~100μで、前記生体組織との接着面の表面粗さが算術平均粗さ(Ra)で0.07μm以上2.0μm未満である金属箔からなることを特徴とする生体組織接着用柔軟性金属箔テープ。

【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の生体組織接着用柔軟性金属箔テープにおいて、前記金属箔がステンレス鋼箔又はNiTi合金箔であることを特徴とする生体組織接着用柔軟性金属箔テープ。

【請求項4】
請求項1~3の何れかに記載の生体組織接着用柔軟性金属箔テープにおいて、前記生体組織との金属箔の接着表面には、抗血栓性及び/又は高接着性の被膜が表面処理によって形成されていることを特徴とする生体組織接着用柔軟性金属箔テープ。

【請求項5】
請求項4に記載の生体組織接着用柔軟性金属箔テープにおいて、前記の被膜がダイヤモンドライクカーボン膜又は酸化チタン膜であることを特徴とする生体組織接着用柔軟性金属箔テープ。

【請求項6】
請求項5に記載の生体組織接着用柔軟性金属箔テープにおいて、前記ダイヤモンドライクカーボン膜は、CF4の組成比率を70%以上としたCH4とCF4の混合ガスを用いた高周波プラズマCVD法によって形成されたフッ素含有ダイヤモンドライクカーボン(F-DLC)であることを特徴とする生体組織接着用柔軟性金属箔テープ。

【請求項7】
請求項4~6の何れかに記載の生体組織接着用柔軟性金属箔テープにおいて前記金属箔と前記被膜との間には、Si、W、Ti、Cr及びそれらの炭化化合物の何れか一つからなる中間層が形成されたことを特徴とする生体組織接着用柔軟性金属箔テープ。

【請求項8】
請求項1~7の何れかに記載の生体組織接着用柔軟性金属箔テープにおいて、該柔軟性金属箔テープは、生体組織を包合できるように、円筒状又は少なくとも一つの開口部を有する袋状に加工されていることを特徴とする生体組織接着用柔軟性金属箔テープ。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2010229738thum.jpg
出願権利状態 登録
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