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レーザドップラー血流測定方法及び装置 コモンズ 新技術説明会 外国出願あり

国内特許コード P120007224
整理番号 Y2010-P001
掲載日 2012年4月5日
出願番号 特願2009-547086
登録番号 特許第5234470号
出願日 平成20年12月19日(2008.12.19)
登録日 平成25年4月5日(2013.4.5)
国際出願番号 JP2008073245
国際公開番号 WO2009081883
国際出願日 平成20年12月19日(2008.12.19)
国際公開日 平成21年7月2日(2009.7.2)
優先権データ
  • 特願2007-330112 (2007.12.21) JP
発明者
  • 八賀 正司
  • 石田 弘樹
  • 秋口 俊輔
  • 白川 博樹
  • 安東 嗣修
  • 倉石 泰
出願人
  • 独立行政法人国立高等専門学校機構
  • 国立大学法人富山大学
発明の名称 レーザドップラー血流測定方法及び装置 コモンズ 新技術説明会 外国出願あり
発明の概要 半導体レーザ12からのレーザ光を分岐してシリンドリカルレンズ22によりシート光Lsを形成し、所定位置で互いに交差させる。シート光Lsが交差した線状照射部位Lxでの散乱光を直線状に結像させるレンズ系30を有する。レンズ系30の結像位置に、複数の光ファイバ34の光ファイバアレイ32を備える。血流によるドップラー周波数シフトした散乱光を、光ファイバ34毎に電気信号に変換するアバランシェフォトダイオード42を備える。レーザ光がドップラー周波数シフトした散乱光より、線状照射部位Lxでの生体組織内の血流速を、各光ファイバ34毎に演算するとともに走査して、生体内の所定領域での血管の血流速を算出する、測定精度が高く、広い範囲を効率的に多次元計測が可能なレーザドップラー血流測定方法及び装置。
従来技術、競合技術の概要


ヒトの皮膚の血流に関するデータは、皮膚組織の代謝活性の状態、新陳代謝の状態、老化度、皮膚ガン、その他種々の皮膚の状態に関係するものであり、皮膚の血流の測定は、皮膚の状態を判断する上で重要である。



また、日本人の死亡原因第1位は悪性新生物、第2位は心疾患、第3位は脳血管疾患であり、血管系病変による死亡は悪性新生物とほぼ同じ割合である。しかも悪性新生物の発生や進行を認識するには、周囲の新生血管の3次元マッピング情報や、新生血管内の血流情報が重要である。さらに、血管病変には好発部位があり、血管内の血流速分布などの時空間情報が不可欠である。



近年の血流測定方法には、レーザドップラー流速測定法、粒子画像流速測定法(PIV),マイクロPIV法、超音波血流計法、MRIやCT法、及び数値シミュレーションとの融合による方法などがある。生体に関する実験は体内(In vivo)での実験、あるいは体外(In vitro)での実験がある。一般に二次元流れの情報が得られるPIV計測はインビトロ計測である。また、現在のMRIやCTの性能では空間および時間分解能が十分でないため、インビボ計測により詳細な血行動態の情報を得るのは困難である。



そこで、レーザドップラー方式による測定方法は、血流測定方法として皮膚に侵襲を与えず、血流速及び/または血流量の瞬間値を連続的に測定できることから広く利用されている。レーザドップラー方式による血流測定方法は、レーザ光の単色性、可干渉性を利用したもので、レーザ光が皮膚組織内の血管に照射されると、血管内で動いている血球で散乱した光がドップラー効果により周波数シフトを生じるので、この周波数シフト量を基にして血流速を求めるものである。



レーザドップラー方式の血流測定装置としては、光源から皮膚表面にレーザ光を入射させる送光用光ファイバと、皮膚からの散乱光を受光する受光用光ファイバとが一対になったセンサ素子を設け、これらを皮膚に対面するプローブ支持部材に埋め込んだものがある。このレーザドップラー法のレーザ照射方式としては、1本のビームを被検体内に入射する1光束方式と、1本のビームを2本の平行光に分け、レンズ等で交差させて、交差点(測定点)を被検体内に入射させる2光束式とがある。



さらに、2光束式の測定方法には差動型法と参照光法がある。参照光法は、1本のレーザビームを強弱の2本のビームに分割し、ドップラー効果により周波数シフトした光と、静止した組織により散乱した光との干渉を利用している。この両者の散乱光には数百Hz~数十Hz程度の周波数の差が生じているので、両者の光の干渉をフォトダイオード等の受光素子により電気的なビート信号として検出し、検出した周波数と強度が、血球の速度及び個数に対応した値の信号となる。さらに、これらの信号の値を積分して、その血管の血流の流速と流量に関する信号に変換し、血管の血流量を求めるものである。



また、差動型法では、1本のレーザビームを2本のビームに分割し、この2本のビームを集光して交差させ、その交差位置でレーザ光照射方向により散乱光の干渉が生じる。この干渉縞の間隔は、観測粒子である血球による散乱光のドップラー周波数シフト量により差が生じるので、これを観測して血流速を求めるものである。差動型法は、広い受光開口で散乱光を集光することができ、比較的強い信号強度が得られる利点がある。



また、特許文献1に開示されているように、被検体の表面血流を検出して出力信号を発する複数のセンサ素子を備え被検体に当接するセンサ部と、センサ素子からの出力信号を所定の測定信号に変換する信号変換部と、測定信号を測定値として表示する表示部とを備えた表面血流測定装置も提案されている。この表面血流測定装置は、センサ部を被検体に当てると、被検体の表面血流に応じて各センサ素子から出力信号が発せられ、出力信号変換部にて所定の測定信号に変換される。センサ部には、センサ素子が複数設けられているので、一つの測定部位で、同時に又は選択的に複数の箇所を測定できる。さらに、各測定値の変動を平均化することにより、キャリブレーションが可能となり、定量的に測定することができるものである。



また、特許文献2に開示されているように、レーザドップラー方式の血流測定方法において、被検体にレーザ光を入射させる少なくとも一つの送光部に対し、該送光部からの距離が異なる複数の位置を受光部とし、各受光部で被検体からの散乱光を受光してそれぞれの受光部における血流量を測定し、それにより測定深度の異なる血流量を同時に記録する方法も提案されている。この場合、受光部は、送光部からの距離ごとにそれぞれ複数設けることが好ましい。また、被検体に入射させるレーザ光のパワーを変化させることが好ましい。これにより、皮膚組織における血流量の変化を解析でき、皮膚表層の浅い部位から深い部位に至る広い深度範囲の血流量をそれぞれの深度ごとに同時に記録することができる。



さらに、特許文献3に開示されているように、レーザ光をシリンドリカルレンズによりシート光に変換し、レンズを介してレンズの焦点位置に配置されたミラーに入射され、ミラーの偏向方向に反射させて照射し、血流量を2次元測定する血流分布測定装置もある。



その他、非特許文献1~5に開示されているように、生体ではない管路等において、流体の流速を測定する装置として、レーザ光のシート光を用いた多点同時測定が可能なレーザドップラー流速計が提案されていた。
【特許文献1】
特開平5-15501号公報
【特許文献2】
特開平8-182658号公報
【特許文献3】
特開平7-100119号公報
【非特許文献1】
計測自動制御学会論文集Voi.39,No.3(2003)218-224
【非特許文献2】
日本機械学会論文集(B編),69巻677号(2003-1)25-30
【非特許文献3】
Experiments in Fluids24(1998)70-76
【非特許文献4】
Experiments in Fluids 36(2004)274-281
【非特許文献5】
SICE 2002 Aug. 5-7, 2002, Osaka, 2199-2204

産業上の利用分野


この発明は、生体の血流状態をレーザドップラー方式によって測定する血流測定方法及びその測定に使用する血流測定装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
レーザ光源からのレーザ光を分岐して、分岐された各レーザ光を面状の薄いシート光にして生体内の所定位置で互いに交差させ、
前記シート光が交差した線状照射部位での散乱光を線状に結像させて、
その結像位置で線状に配置された複数の受光素子に入射した前記各散乱光のうちの、前記生体内の血管の血流によりドップラー周波数シフトした散乱光を、複数の光電変素子により電気信号に変換し、
前記複数の受光素子のうちの、前記レーザ光がドップラー周波数シフトして入射した前記受光素子の位置により、前記生体内の血管の位置情報を検知するとともに、
前記血流による前記レーザ光のドップラー周波数シフトにより、前記血管内の血流速を前記光電変換素子毎に演算することを特徴とするレーザドップラー血流測定方法。
【請求項2】
前記シート状のレーザ光の交差位置を、前記線状の散乱光の長手方向と交差する方向に走査して、走査された前記線状の散乱光から、前記光電変換素子毎に前記血管内の血流を求め、前記生体内の所定領域での血管の太さと配置を算出することを特徴とする請求項1記載のレーザドップラー血流測定方法。
【請求項3】
前記シート状のレーザ光の交差位置を前記線状の散乱光の長手方向と交差する方向に走査して、走査された前記線状の散乱光から、前記光電変換素子毎に前記血管内の血流速を求め、求めた個々の前記線状照射部位での前記血流速を基にして、前記生体内の所定領域での血管毎の血流速または血流量を算出することを特徴とする請求項2記載のレーザドップラー血流測定方法。
【請求項4】
前記走査は、前記線状照射部位の長手方向と直交する2方向に行い、前記線状照射部位を順次前記長手方向と平行な方向にずらして、前記生体内の所定領域での3次元的血管配置を求め、前記血管配置を表示可能にすることを特徴とする請求項3記載のレーザドップラー血流測定方法。
【請求項5】
前記走査により、前記生体組織内の血管の3次元的血流状態を演算し、表示可能にすることを特徴とする請求項4記載のレーザドップラー血流測定方法。
【請求項6】
レーザ光源と、前記レーザ光源からのレーザ光を分岐するビーム分割装置と、前記ビーム分割装置により分岐されたレーザ光を面状の薄いシート光にする円筒光学系と、分岐した前記各シート光を生体内の所定位置で互いに交差させる集光光学系と、前記シート光が交差した線状照射部位での散乱光を直線状に結像させる結像光学系と、前記結像光学系の結像位置に配置された複数の受光素子と、前記受光素子に入射した前記散乱光を電気信号に変換する光電変換素子と、前記生体組織内の血流により前記レーザ光がドップラー周波数シフトした前記線状照射部位での血流速を、前記電気信号を基にして前記光電変換素子毎に演算する血流演算手段と、前記シート状のレーザ光の交差位置を前記線状照射部位の長手方向と交差する方向に走査するレーザ光走査手段とを備え、前記レーザ光走査手段により走査された領域の前記生体内の血管配置を、前記血流演算手段による演算を基に算出することを特徴とするレーザドップラー血流測定装置。
【請求項7】
前記レーザ光走査手段により走査された所定の各位置での散乱光について、前記血流演算手段により求めた前記光電変換素子毎の各血流速と前記血管配置から、前記生体内の各血管の血流量を算出する血流量演算手段を設けたことを特徴とする請求項6記載のレーザドップラー血流測定装置。
【請求項8】
前記結像光学系は、測定対象の生体組織に対して前記集光光学系と同じ側に位置し、分岐した前記各シート光の間に前記集光光学系が位置したことを特徴とする請求項6記載のレーザドップラー血流測定装置。
【請求項9】
前記結像光学系は、測定対象の生体組織を挟んで前記集光光学系とは反対側に位置したことを特徴とする請求項6記載のレーザドップラー血流測定装置。
【請求項10】
前記受光素子は、平面上に光電変換素子が一体的に配置された固体撮像素子から成ることを特徴とする請求項6記載のレーザドップラー血流測定装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2009547086thum.jpg
出願権利状態 登録


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