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細胞放出物質検出装置、細胞放出物質検出方法および細胞放出物質検出用固定化酵素基板 コモンズ

国内特許コード P120007245
整理番号 11039P
掲載日 2012年4月6日
出願番号 特願2011-176342
公開番号 特開2013-040800
登録番号 特許第5871224号
出願日 平成23年8月11日(2011.8.11)
公開日 平成25年2月28日(2013.2.28)
登録日 平成28年1月22日(2016.1.22)
発明者
  • 吉田 祥子
出願人
  • 国立大学法人豊橋技術科学大学
発明の名称 細胞放出物質検出装置、細胞放出物質検出方法および細胞放出物質検出用固定化酵素基板 コモンズ
発明の概要 【課題】細胞から放出されたヌクレオチド関連化学物質について、細胞組織上の濃度分布を検出する細胞放出物質検出装置、細胞放出物質検出方法および細胞放出物質検出用固定化酵素基板を提供すること。
【解決手段】GAPDHを固定化した透明基板10に、細胞組織Sを載置し、GAPとNADとの存在下で、細胞組織S表面のATPが消費されNADHが生じる。透明基板10の側方に設けられた光源ユニット7からの照射光にて透明基板10の表面にエバネッセント波L2を発生させ、透明基板10の極近傍、即ち、細胞組織S表面のNADHを蛍光発光させる。このように反応系を設計することにより、リボヌクレオチドであるATPを、反応で生成された蛍光物質(NADH)が放射する蛍光によって検出することができる。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


従来、アデノシン三リン酸(以下、単に「ATP」と略す場合がある。)の定量には、生物発光であるルシフェリン/ルシフェラーゼ発光系が汎用的に用いられている(非特許文献1)。ATP及びマグネシウムイオンの存在下で発光基質であるルシフェリンは、ルシフェラーゼによって発光体であるオキシルシフェリンに変換されて発光する。ATPの検出に際しては、一般に、被検体試料の細胞組織を破砕するなどして細胞抽出液を採取し、その細胞抽出液にルシフェリンとルシフェラーゼとが加えられる。そして、試料抽出液中のATPが消費されて生じるオキシルシフェリンの発光量を測定することによりATP量が定量される。



ルシフェリン/ルシフェラーゼ発光法による試料中ATPの定量は、感度が良好であり迅速性にも優れているため、当該発光法以外のATP定量方法はほとんど実用化されていない。



また、特許文献1には、ATP増幅法とATPサイクリング法とを併用して試料中の微量ATPを検出する技術が開示されている。当該技術では、まず、アデニレートキナーゼとAMP(アデニル酸)とを用い、試料中のATPをAMPと反応させて2分子のADP(アデノシン二リン酸)を生成させ、生じた2分子のADPにポリリン酸キナーゼを作用させることで2分子のATPを発生させる。発生した2分子のATPは、再度、AMPと反応する基質となるため、n回の反応を行うことにより、1個のATPは2n個のATPに増幅される(ATP増幅法)。その後、増幅に用いた酵素を不活化し、ATPサイクリング法にて再度ATPの増幅が実行される。そして、ATPサイクリング法を経た後、試料中のATPを酵素比色法または電気的定量法を用いて定量することで、当初試料中のATP量が定量される。これにより、当初試料中の僅かなATPが定量できる。



更に、本願発明者らは、生体組織から放出された化学物質の濃度分布を、組織上の位置に対応つけて観察、測定するための小型化された光学装置を提案している(特許文献2)。この光学装置では、エバネッセント光を用い、GABA、グルタミン酸などの化学物質の濃度分布を測定することができる。

産業上の利用分野


本発明は、細胞組織から放出された細胞放出物質を検出する検出装置、検出方法、検出用固定化酵素基板に関し、特に、細胞組織から放出されたヌクレオチドについて細胞組織上の濃度分布を検出する細胞放出物質検出装置、細胞放出物質検出方法および細胞放出物質検出用固定化酵素基板に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
細胞組織が載置される載置面側に、基質をリン酸化するリン酸化反応とリン酸化された後の基質を酸化する酸化反応とを触媒するグリセルアルデヒド3-リン酸脱水素酵素を有する基板と、
その基板上での反応に伴って蛍光元物質から生成される蛍光物質を励起する励起光を、前記基板上の細胞組織に向けて照射する光照射手段と、
その光照射手段によって照射された励起光によって蛍光物質から放射される蛍光を検出する検出手段と、
その検出手段により検出された蛍光に基づいて画像を形成する画像形成手段とを備えており、
前記基板に載置された細胞組織にグリセルアルデヒド3-リン酸と蛍光元物質とを共存させた場合にグリセルアルデヒド3-リン酸脱水素酵素が触媒する反応によって生じた蛍光に基づいて前記画像形成手段により形成された画像により、前記基板に載置された細胞組織から放出されたヌクレオチドの濃度分布を検出することを特徴とする細胞放出物質検出装置。

【請求項2】
前記基板は、前記酵素が載置面側表面に化学結合によって固定化されたものであることを特徴とする請求項に記載の細胞放出物質検出装置。

【請求項3】
前記光照射手段は、前記基板の側面へ励起光を入射する光源部を備えており、
その光源部から前記基板の側面に照射される励起光により、前記基板の載置面にエバネッセント光を発生させるよう構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の細胞放出物質検出装置。

【請求項4】
前記検出手段は、前記光照射手段が照射する励起光の光路と重ならない位置に配設されていることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の細胞放出物質検出装置。

【請求項5】
細胞組織から放出されたヌクレオチドの濃度分布を検出する方法であって、
基質をリン酸化するリン酸化反応とリン酸化された後の基質を酸化する酸化反応とを触媒するグリセルアルデヒド3-リン酸脱水素酵素を有する基板に載置された細胞組織に向かって、グリセルアルデヒド3-リン酸と当該酵素反応に伴って蛍光物質に変換される蛍光元物質とが基板上に共存する状態で、蛍光物質の励起光を照射する光照射工程と、
その光照射工程により照射された励起光によって励起された蛍光物質から放射される蛍光を検出する蛍光検出工程と、
その蛍光検出工程により検出された蛍光に基づいて画像を形成する画像形成工程とを備え、
その画像形成工程により形成された画像により、細胞組織から放出されたヌクレオチドの濃度分布を検出することを特徴とする細胞放出物質検出方法。

【請求項6】
前記酵素は基板表面に化学結合によって固定されており、細胞組織はその基板表面に載置されることを特徴とする請求項5に記載の細胞放出物質検出方法。

【請求項7】
請求項1から4のいずれかに記載の細胞放出物質検出装置または請求項5若しくは6に記載の細胞放出物質検出方法に用いられる基板において、平滑面を有する透光性基板の表面上にグリセルアルデヒド3-リン酸脱水素酵素が化学的結合によって担持されていることを特徴とする細胞放出物質検出用固定化酵素基板。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2011176342thum.jpg
出願権利状態 登録
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