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Bi2Te3結晶と3d遷移金属とを含む結晶組成物の製造方法

国内特許コード P120007254
掲載日 2012年4月6日
出願番号 特願2012-023502
公開番号 特開2013-161989
出願日 平成24年2月6日(2012.2.6)
公開日 平成25年8月19日(2013.8.19)
発明者
  • 佐々木 実
出願人
  • 国立大学法人山形大学
発明の名称 Bi2Te3結晶と3d遷移金属とを含む結晶組成物の製造方法
発明の概要

【課題】BiTe系結晶をベースとして、表面電子を有する結晶(TI結晶)を製造でき、熱電変換特性の向上したBiTe系結晶(TEC結晶)の製造方法を提供する。
【解決手段】BiTe結晶(成分A)と3d遷移金属元素(成分B)とを混合して得た結晶組成物の部分の電気抵抗率を調整する工程を有し、BiTe単結晶の温度T(K)における電気抵抗率をρ(mΩcm)、前記部分の電気抵抗率をρ(mΩcm)としたとき、前記工程が、80≦T≦300でρが極小値を有し、かつ、T=80においてρ<ρとなるような前記部分が、結晶組成物中に10%以上あるように成分Bを選択しその含有量を調整する工程1、又は、T=300でρ<0.6ρとなるような前記部分が、結晶組成物中に20%以上あるように、成分Bを選択しその含有量を調整する工程2を有する。
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


近年の固体物性理論の進展によって、特定のトポロジーの分類に属する状態を有し、バルク部分が絶縁体又は半導体であっても、表面が導電性を有する物質(以下、トポロジカル絶縁体という)が存在することが理論的に予想されていたところ、2000年代後半から、トポロジカル絶縁体性状を有すると考えられる具体的な結晶が見出されてきた(非特許文献1)。
例えば、BiTe系結晶については、BiTe単結晶に過剰にTeを混合することで、トポロジカル絶縁体の性状を有すると考えられているBiTe系結晶(以下、TI結晶ともいう)が得られており、表面の導電性を担うと考えられている電子(以下、表面電子ともいう)の存在について詳細に調査されている(非特許文献2)。



トポロジカル絶縁体における表面電子の移動度は、表面に不純物、フォノン等の散乱因子が存在しても、その影響を受け難いことが予想されており、トポロジカル絶縁体の性状を有すると考えられているTI結晶系において、表面に存在する電子の移動度自体が極めて高く、その温度依存性が極めて小さいと考えられている。



このように移動度が極めて高く温度に対して安定な電子は、コンピュータ等の電子機器中の各種素子の時間応答性を大幅に短縮することが期待されている。



一方、BiTe系結晶は、低温度領域の熱エネルギーの回収を目的に、低温度領域の排熱を利用して発電が可能な熱電変換モジュールとして注目されている(非特許文献3)。

産業上の利用分野


本発明は、BiTe結晶と3d遷移金属とを含む結晶組成物の製造方法、及び、その製造方法によって得られうるBiTe結晶と3d遷移金属とを含む結晶組成物に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
BiTe結晶(成分A)と、3d遷移金属から選ばれる少なくとも1種の金属元素(成分B)とを含む結晶組成物の製造方法であって、
前記製造方法が、前記成分Aと前記成分Bとを混合して、
前記結晶組成物の部分の電気抵抗率を調整する工程を有し、
BiTe単結晶の温度T(K)における電気抵抗率をρ(T)(mΩcm)とし、前記部分の温度T(K)における電気抵抗率をρ(T)(mΩcm)としたとき、
前記工程が、
80≦T≦300において、ρ(T)が極小値を有し、かつ、
T=80において、ρ(T)<ρ(T)となるような前記部分が、前記結晶組成物中に10%以上あるように、前記成分Bを選択し、前記成分Bの含有量を調整する工程1、又は、
T=300において、ρ(T)<0.6ρ(T)
となるような前記部分が、前記結晶組成物中に20%以上あるように、前記成分Bを選択し、前記成分Bの含有量を調整する工程2を有する結晶組成物の製造方法。

【請求項2】
前記工程1において、ρ(T)の80≦T≦300における最も低温側の極小値ρに対して、ρ≦ρ(80)である請求項1記載の結晶組成物の製造方法。

【請求項3】
前記工程1において、T=80において、2≦ρ(T)である請求項1又は2記載の結晶組成物の製造方法。

【請求項4】
前記工程2において、T=300において、ρ(T)≦0.55ρ(T)である請求項1記載の結晶組成物の製造方法。

【請求項5】
前記3d遷移金属が、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni及びCuからなる群である請求項1~4のいずれか記載の結晶組成物の製造方法。

【請求項6】
前記3d遷移金属が、Mn、Fe、Co及びNiからなる群である請求項5記載の結晶組成物の製造方法。

【請求項7】
前記工程において、前記成分Aと前記成分Bとを溶融混合する請求項1~6のいずれか記載の結晶組成物の製造方法。

【請求項8】
前記請求項1~7のいずれか1項記載の製造方法で得られうるBiTeと3d遷移金属から選ばれる少なくとも1種の金属元素を含む結晶組成物。

【請求項9】
BiTe結晶とFeとを含む結晶組成物であって、
BiTe単結晶の温度T(K)における電気抵抗率をρ’(T)(mΩcm)とし、
前記結晶組成物の部分の温度T(K)における電気抵抗率をρ’(T)(mΩcm)としたとき、
80≦T≦300において、ρ’(T)が極小値を有し、かつ、T=80において、ρ’(T)<ρ’(T)となるような前記部分が、前記結晶組成物中に10%以上ある結晶組成物。

【請求項10】
BiTe結晶とCo及び/又はNiとの結晶組成物であって、
BiTe単結晶の温度T(K)における電気抵抗率をρ”(T)(mΩcm)とし、
前記結晶組成物の部分の温度T(K)における電気抵抗率をρ”(T)(mΩcm)としたとき、
T=300において、ρ’(T)<ρ”(T)
となるような前記部分が、前記結晶組成物中に20%以上ある結晶組成物。
産業区分
  • 固体素子
  • 冶金、熱処理
  • 合金
国際特許分類(IPC)
出願権利状態 審査請求前
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