TOP > 国内特許検索 > 膜貫通型タンパク質の質量分析方法および比較定量解析方法

膜貫通型タンパク質の質量分析方法および比較定量解析方法 コモンズ

国内特許コード P120007289
整理番号 K20110111
掲載日 2012年4月10日
出願番号 特願2012-037919
公開番号 特開2013-174468
登録番号 特許第5988238号
出願日 平成24年2月23日(2012.2.23)
公開日 平成25年9月5日(2013.9.5)
登録日 平成28年8月19日(2016.8.19)
発明者
  • 金井 好克
  • 永森 收志
  • 高藤 和輝
出願人
  • 国立大学法人大阪大学
発明の名称 膜貫通型タンパク質の質量分析方法および比較定量解析方法 コモンズ
発明の概要 【課題】試料中に存在する膜貫通型タンパク質を、高感度かつ網羅的に分析可能な質量分析方法を提供すること。
【解決手段】以下の(a)~(g)の工程を有することを特徴とする膜貫通型タンパク質の質量分析方法により、膜貫通型タンパク質の高感度かつ網羅的な分析が可能となる。
(a)試料から、解析対象とする膜貫通型タンパク質を含む膜画分を調製する工程
(b)得られた膜画分を尿素処理する工程
(c)前記工程(b)後の膜画分中のタンパク質をペプチド化処理する工程
(d)前記工程(c)後の膜画分からペプチド混合物を精製する工程
(e)得られたペプチド混合物を多次元分離する工程
(f)多次元分離後のペプチド混合物を質量分析に供する工程
(g)得られた質量分析データを解析する工程
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


細胞膜や細胞内小器官膜に局在する膜貫通部位を持つタンパク質(以下、「膜貫通型タンパク質」という。)は、全タンパク質の20~30%を占めており、トランスポーター、イオンチャネル、受容体等の生命活動維持にとって非常に重要な機能を担っている。しかし、疎水性の高さや存在量の少なさから生化学的な扱いが難しく、膜タンパク質を可溶性タンパク質と同程度に抽出および同定することは困難であることから、未だ膜貫通型タンパク質を対象とした網羅的定量プロテオミクス技術は開発されていない。



膜貫通型タンパク質の定量比較の従来技術としては、抗体を用いたウエスタンブロットが一般的である。しかし、その適用は対象とした1種類のタンパク質のみに限られる。また対象タンパク質は抗体が取得できているタンパク質に限られる。
非特許文献1には、質量分析を用いた膜貫通型タンパク質の定量プロテオミクス(targeted proteomics)手法が提案されている。しかし、各標的タンパク質に対する標準ペプチドを準備する必要があり、手間とコストが嵩むという問題がある。また、網羅的な解析でないため、実施者によるバイアスから逃れられないという問題がある。

産業上の利用分野


本発明は、膜貫通型タンパク質の質量分析方法および比較定量解析方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
試料中の膜貫通型タンパク質を網羅的に分析する方法であって、以下の(a)~(g)の工程を有することを特徴とする膜貫通型タンパク質の質量分析方法(ただし、糖タンパク質を支持体に固定化し、非糖タンパク質を除去する工程を有しない)
(a)試料から、解析対象とする膜貫通型タンパク質を含む膜画分を調製する工程
(b)得られた膜画分を界面活性剤で可溶化することなく尿素処理し、可溶化タンパク質が除去された膜画分を回収する工程
(c)前記工程(b)後の膜画分中のタンパク質をペプチド化処理する工程
(d)前記工程(c)後の膜画分からペプチド混合物を精製する工程
(e)得られたペプチド混合物を多次元分離する工程
(f)多次元分離後のペプチド混合物を質量分析に供する工程
(g)得られた質量分析データを解析する工程

【請求項2】
前記工程(e)における多次元分離が、逆相クロマトグラフィーを少なくとも2回行うことを特徴とする請求項1に記載の膜貫通型タンパク質の質量分析方法。

【請求項3】
前記工程(b)において、さらに膜画分をアルカリ処理することを特徴とする請求項1または2に記載の膜貫通型タンパク質の質量分析方法。

【請求項4】
前記工程(c)におけるペプチド化処理が、シアン系化合物による切断と酵素による切断の組み合わせであることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の膜貫通型タンパク質の質量分析方法。

【請求項5】
膜貫通型タンパク質が、複数回膜貫通型タンパク質であることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の膜貫通型タンパク質の質量分析方法。

【請求項6】
比較する試料間の膜貫通型タンパク質の変動を網羅的に解析する方法であって、以下の(A)~(G)の工程を有することを特徴とする膜貫通型タンパク質の比較定量解析方法(ただし、糖タンパク質を支持体に固定化し、非糖タンパク質を除去する工程を有しない)
(A)比較しようとする複数の試料から、解析対象とする膜貫通型タンパク質を含む膜画分をそれぞれ調製する工程
(B)得られた膜画分を界面活性剤で可溶化することなく尿素処理し、可溶化タンパク質が除去された膜画分を回収する工程
(C)前記工程(B)後の膜画分中のタンパク質をペプチド化処理する工程
(D)前記工程(C)後の膜画分からペプチド混合物を精製する工程
(E)得られたペプチド混合物を多次元分離する工程
(F)多次元分離後のペプチド混合物を質量分析に供する工程
(G)得られた各試料の質量分析データを用いて比較定量する工程

【請求項7】
前記工程(E)における多次元分離が、逆相クロマトグラフィーを少なくとも2回行うことを特徴とする請求項6に記載の膜貫通型タンパク質の比較定量解析方法。

【請求項8】
前記工程(B)において、さらに膜画分をアルカリ処理することを特徴とする請求項6または7に記載の膜貫通型タンパク質の比較定量解析方法。

【請求項9】
前記工程(C)におけるペプチド化処理が、シアン系化合物による切断と酵素による切断の組み合わせであることを特徴とする請求項6~8のいずれかに記載の膜貫通型タンパク質の比較定量解析方法。

【請求項10】
膜貫通型タンパク質が、複数回膜貫通型タンパク質であることを特徴とする請求項6~9のいずれかに記載の膜貫通型タンパク質の比較定量解析方法。

【請求項11】
請求項6~10のいずれかに記載の膜貫通型タンパク質の比較定量解析方法を用い、健常個体由来の試料および疾患個体由来の試料における膜貫通型タンパク質の比較定量解析を行うことを特徴とする病態マーカーの探索方法。

【請求項12】
請求項6~10のいずれかに記載の膜貫通型タンパク質の比較定量解析方法を用い、被験物質投与個体由来の試料および被験物質非投与個体由来の試料における膜貫通型タンパク質の比較定量解析を行うことを特徴とする被験物質の評価方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close