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環状ホスファチジン酸誘導体を含む鎮痛剤 コモンズ 新技術説明会 実績あり 外国出願あり

国内特許コード P120007308
整理番号 06-0041
掲載日 2012年4月11日
出願番号 特願2008-552022
登録番号 特許第5077893号
出願日 平成19年12月25日(2007.12.25)
登録日 平成24年9月7日(2012.9.7)
国際出願番号 JP2007001463
国際公開番号 WO2008081580
国際出願日 平成19年12月25日(2007.12.25)
国際公開日 平成20年7月10日(2008.7.10)
優先権データ
  • 特願2006-353642 (2006.12.28) JP
発明者
  • 室伏 きみ子
  • 金敷 晴美
出願人
  • 国立大学法人お茶の水女子大学
発明の名称 環状ホスファチジン酸誘導体を含む鎮痛剤 コモンズ 新技術説明会 実績あり 外国出願あり
発明の概要

本発明の目的は、cPAの新しい生理活性の一つとして鎮痛作用を解明し、新規な鎮痛剤を提供することである。本発明によれば、リン脂質の1種である環状ホスファチジン酸誘導体を含む鎮痛剤が提供される。

従来技術、競合技術の概要


日本における「痛み」治療は、欧米と比べて低い水準にあるといわれている。「痛み」に関する基礎研究の研究環境も欧米に遥かに劣り、また「痛み」への社会や行政の理解の低さから、治療へと結び付かないのが現状である。



こういった現状を打開して、「痛み」医療を改善するためには、我国でも、医療現場の医師と基礎研究に携わる研究者、行政にかかわる人々などの連携の下で、活動が推進される必要がある。我国における「痛み」治療の実態調査や、社会経済への影響調査等への取り組みから始まって、「痛み」のメカニズムの解明と、その治療法の開発、治療のガイドラインの策定、教育現場での「痛み」教育の強化、一般の人々や患者への啓発活動など、やるべきことは数多い。近い将来の高齢化社会に備えても、「痛み」医療の確立は、急務であると考えられ、それが、「痛み」に苦しむ患者のQuality of Lifeを向上させ、社会の医療費負担を軽減させると同時に、社会の労働生産力の損失を抑え、日本経済の向上にもつながることが予想される。



既知の主要な鎮痛剤は、麻薬性鎮痛薬と解熱性鎮痛薬とに大別される。麻薬性鎮痛薬は、主として中枢に作用し、強力な鎮痛作用を持つ。麻薬性鎮痛薬は、オピオイド受容体に作用する。麻薬性鎮痛薬としては、鎮痛作用の比較的弱い弱オピオイド(コデインなど)と、鎮痛作用は強いが耐薬性のある強オピオイド(モルヒネなど)がある。一方、解熱性鎮痛薬としては、アスピリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、インドメタシンなどが知られており、主として末梢に作用し緩やかな鎮痛作用を持つ。解熱性鎮痛薬は、一般に、COX阻害により抗炎症作用と鎮痛解熱作用を持つが、アセトアミノフェンのようなCOX阻害作用のない鎮痛・解熱薬もある。



一方、本発明者らは、以前より真性粘菌Physarum polycephalumを実験材料として、様々な細胞生化学的解析を行っている。真性粘菌は、外部環境の変化に応じて、形態変化を示し、その増殖・分化に伴って、生体膜脂質の組成と代謝に著しい変化を見せることが明らかにされてきた。1992年に単相体ミクソアメーバから単離・同定された新規の脂質成分は、構造解析の結果、グリセロール骨格のsn-1位にシクロプロパン環を含むヘキサデカン酸を持ち、sn-2位と3位にリン酸が環状にエステル結合をしている物質であると確認された(Murakami-Murofushi, K., 他: J. Biol. Chem.,267, 21512-21517(1992))。この物質は、Physarum由来のLPA類似体であることから、PHYLPAと命名された。PHYLPAは、真核細胞のDNAポリメラーゼαの活性を抑え、動物培養細胞の増殖を抑制した脂質画分より得られたものであり、PHYLPAがこれらの生理活性を示すことが確認されている。PHYLPAは特徴的な脂肪酸を有しているが、この脂肪酸部分を別の一般的な脂肪酸に置換した構造類似体を有機合成し、それらの生理活性を調べた結果、PHYLPAと同様の生理作用が示された(Murakami-Murofushi, K., 他: Biochem.Biophys.Acta, 1258, 57-60(1995))。このことより、これらの生理作用に重要な構造はグリセロールsn-2位、3位の環状リン酸構造にあると推測される。この構造を持つ脂質は、総称して環状ホスファチジン酸(cyclic phosphatidic acid;cPA)と称される。さらに、環状ホスファチジン酸(cPA)が、ヒトの血清中をはじめ、種々の生物体に普遍的に存在する生理活性脂質であることを示した(Kobayashi, T., 他:Life Sci., 65, 2185-2191 (1999))。




【非特許文献1】Murakami-Murofushi, K., 他: J. Biol. Chem.,267, 21512-21517(1992)

【非特許文献2】Murakami-Murofushi, K., 他: Biochem.Biophys.Acta, 1258, 57-60(1995)

【非特許文献3】Kobayashi, T., 他:Life Sci., 65, 2185-2191 (1999)

産業上の利用分野


本発明は、リン脂質の1種である環状ホスファチジン酸誘導体を含む鎮痛剤に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】一般式(1):
【化学式1】
(式中、Rは、炭素数1~30の直鎖状若しくは分岐状アルキル基、炭素数2~30の直鎖状若しくは分岐状アルケニル基、又は炭素数2~30の直鎖状若しくは分岐状アルキニル基であり、これらの基はシクロアルカン環又は芳香環を含んでいてもよい。X及びYはそれぞれ独立に、-O-又は-CH-を示すが、X及びYが同時に-CH-になることはない。Mは、水素原子又は対カチオンである。)
で示される化合物を有効成分として含む、鎮痛剤。
【請求項2】一般式(1)において、X及びYが-O-である、請求項1に記載の鎮痛剤。
【請求項3】一般式(1)において、X又はYが-CH-である、請求項1に記載の鎮痛剤。
【請求項4】一般式(1)で示される化合物が、1-オレオイル環状ホスファチジン酸、又は1-パルミトオレオイル環状ホスファチジン酸である、請求項1から3の何れかに記載の鎮痛剤。
産業区分
  • 薬品
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
※ 詳細内容の提供、各種連携等のご相談につきましては、「問合せ先」まで直接ご連絡ください。


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