TOP > 国内特許検索 > 磁性沈殿の磁気分離装置及び磁気分離方法

磁性沈殿の磁気分離装置及び磁気分離方法 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P120007316
掲載日 2012年4月12日
出願番号 特願2011-069314
公開番号 特開2012-200699
登録番号 特許第5846536号
出願日 平成23年3月28日(2011.3.28)
公開日 平成24年10月22日(2012.10.22)
登録日 平成27年12月4日(2015.12.4)
発明者
  • 岡 徹雄
出願人
  • 国立大学法人 新潟大学
発明の名称 磁性沈殿の磁気分離装置及び磁気分離方法 コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】装置を低コストで構成でき、かつ、磁性沈殿の分離効率が高い、磁性フィルタを用いた磁性沈殿の磁気分離装置及び磁気分離方法を提供する。
【解決手段】超伝導状態で励磁されるバルク磁石10と、バルク磁石10のN極15a、S極15bの近傍に配置された帯状の磁性フィルタ20と、磁性フィルタ20に接触して磁性フィルタ20の一部と磁気回路を形成する磁性ヨーク23とを備えた。磁性フィルタ20は環状に連続して閉じた構成となっており、磁性フィルタ20の内側にバルク磁石11と磁性ヨーク23が配置され、磁性フィルタ20はN極15a、S極15bの面内方向に移動可能に構成され、磁性ヨーク23はバルク磁石11が形成する磁場空間13a、13bにより実質的に影響を受けない空間に配置されている。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


一般に、被処理水中或いは液体中の磁性沈殿を分離するために、硫酸第2鉄溶液などの鉄系の沈殿形成剤を加え、その後、沈殿をフィルタや重力沈降により分離することが行われている。また、微細な沈殿を除去する場合には、膜分離フィルタが使用されている。しかし、膜分離フィルタ用いた場合、高い処理コストがかかるという問題があった。そこで、微細な沈殿を分離する方法として、種々の磁気分離方法が提案されている。



例えば、特許文献1には、強磁場発生装置からの両極を利用した磁気分離において、ソレノイド型超伝導コイルを備えたマグネット(以下、超伝導ソレノイドと略す。)を使用することが開示されている。しかし、超伝導ソレノイドから発生する磁場は非常に強力であって磁気分離に適するが、超伝導ソレノイドを備えた装置は大型になってしまうという問題があった。また、多数のフィルタを備えた構成により装置が高コストとなるという問題もあった。さらに、磁極中央部に挿入される磁性フィルタがボアの磁場内外で連結して磁気回路を形成し、ボアの外部に移動した磁性フィルタにも磁性が残り、磁性フィルタからの分離物の離脱が不十分となるという問題もあった。



また、特許文献2には、バルク磁石を利用して水中の磁性沈殿を吸着して除去する際に、並列配置したバルク磁石により形成した広い磁極平面を利用することが開示されている。しかし、バルク磁石の一方の面(片極)のみを用いて磁場空間を形成する構成となっているため、分離効率が低いという問題があった。



また、特許文献3には、バルク磁石から磁性物質に磁気力を及ぼして、流体内部の磁性物質の軌跡を変えて磁性物質を分離する方法が開示されている。しかし、磁気力を受けた磁性物質は水中で濃縮されるものの、水中から磁性物質を引き上げる構成とはなっていないため、分離物に含まれる水分が多いという問題があった。



また、特許文献4には、超伝導ソレノイドの片極を利用して、磁性フィルタを磁極の前面において移動させる高勾配磁気分離法が開示されている。しかし、超伝導ソレノイドを備えていることと、漏れ磁場が大きく磁気を遮蔽する必要があることにより、装置が大型になってしまうという問題があった。また、磁場によって磁化される磁性フィルタはベルト状に連続して移動する構造になっているため、磁性フィルタに磁気回路が形成され、磁性フィルタからの分離物の離脱が不十分となるという問題もあった。さらに、磁極の片方のみを用いる構造となっているため、分離効率が低いという問題もあった。



また、特許文献5には、水槽の内面に配置した永久磁石の磁場をバルク磁石の反磁性を利用して集中させて強化することによって、磁気分離性能を高めることが開示されている。しかし、永久磁石の磁場を利用するものであるため、磁場が弱く、磁気分離性能が劣るという問題があった。



また、特許文献6には、対向して配置した1対のバルク磁石の磁極間に磁性誘導片を複合した移動可能な導管を近接させて磁気分離を行う方法が開示されている。しかし、磁極の片面のみが使われるため、分離効率が低いという問題があった。



さらに、非特許文献1には、冷凍機で冷却したバルク磁石を5個並列に真空容器内に配置して励磁したのち、バルク磁石の両面を磁極とし、強磁性マグネタイト粉を含む水を10極の磁極表面に流し、高勾配磁気分離法によらずにバルク磁石の開放勾配磁場を用いて磁気分離することが可能であることを開示している。しかし、磁性フィルタを用いたマグネタイト粉の回収方法については開示されていない。

産業上の利用分野


本発明は、被処理水中或いは液体中の磁性沈殿を吸着分離する磁性沈殿の磁気分離装置及び磁気分離方法に関し、例えば、無電解めっき液中のニッケル系化合物による磁性沈殿、地下水に含まれる磁性沈殿、磁性粉を添加することによって磁性を持たせた水溶性切削油分を薄く含む工業廃水中の磁性沈殿などを分離する磁性沈殿の磁気分離装置及び磁気分離方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
超伝導状態で励磁されるバルク磁石と、このバルク磁石の2つの磁極の近傍に配置された帯状の磁性フィルタと、この磁性フィルタに接触して前記磁性フィルタの一部と磁気回路を形成する磁性ヨークとを備え、前記磁性フィルタは環状に連続して閉じた構成となっており、前記磁性フィルタの内側に前記バルク磁石と前記磁性ヨークが配置され、前記磁性フィルタは前記磁極の面内方向に移動可能に構成され、前記磁性ヨークと、前記磁性フィルタと前記磁性ヨークが接する短絡部を被処理水の液面より上方に、2つの前記磁極を被処理水中に位置させたことを特徴とする磁性沈殿の磁気分離装置。

【請求項2】
前記バルク磁石は、並列配置された複数のバルク磁石からなることを特徴とする請求項1記載の磁性沈殿の磁気分離装置。

【請求項3】
請求項1又は2記載の磁性沈殿の磁気分離装置を用いて、前記磁極の近傍において前記磁性フィルタに磁性沈殿を吸着させてスラッジとし、前記磁性フィルタを移動させて前記磁性ヨークとの接触点を通過した後に前記磁性フィルタからスラッジを離脱させることを特徴とする磁性沈殿の磁気分離方法。
産業区分
  • 混合分離
国際特許分類(IPC)
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2011069314thum.jpg
出願権利状態 登録
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、下記「問合せ先」までお問い合わせください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close