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X線回折方法および中性子線回折方法

国内特許コード P120007346
整理番号 H22-eG01
掲載日 2012年4月23日
出願番号 特願2001-289460
公開番号 特開2003-098124
登録番号 特許第4492779号
出願日 平成13年9月21日(2001.9.21)
公開日 平成15年4月3日(2003.4.3)
登録日 平成22年4月16日(2010.4.16)
発明者
  • 佐伯 淳
出願人
  • 国立大学法人富山大学
発明の名称 X線回折方法および中性子線回折方法
発明の概要 (57)【要約】【課題】 薄膜等における空間的な逆格子を見落とすことなく非破壊で測定し得、未知相の同定や双晶の存在確認も可能としうるX線もしくは中性子線回折方法を提供する。【解決手段】 試料における逆格子点をX線回折方法により測定する際に、入射X線と回折X線のなす角度である2θ軸、入射X線と試料のなす角度であるω軸、X線の入射方向に対して垂直方向のあおり角であるψ軸ならびに試料の面内回転角であるφ↑*軸からなる4つの可動軸を備えたX線回折を用い、2θ軸とω軸をカップリングさせて一定の角度区間を走査し、ついでψ軸をシフトして再び2θ軸とω軸をカップリングさせながら一定の角度区間を走査することを最大で角度90度まで繰返すことにより逆格子点を測定し、ならびにこの測定中にφ↑*軸を高速回転させることを特徴とするX線回折方法。
従来技術、競合技術の概要
薄膜において、様々な目的の特性向上のために配向性の制御が行なわれる。しかしながら、基板の状態、膜の特性、組成、成膜条件の変動等により膜構造の乱れ、異相の出現が生じやすくなる。このような薄膜等における表面の特性を評価するに際して、その配向性を把握するために空間的な逆格子点を測定することが多い。逆格子は三次元空間の中の点の配列であり、結晶格子(実格子)の一組の格子面(hkl)が、逆格子の空間では、座標hklの一点で表される。そして、(1)逆格子点Pに対応する一組の結晶面(hkl)はブラッグの法則にしたがって入射X線を反射する。(2)回折X線の方向は逆空間内に描かれた反射球の中心点Cから反射球の表面上の点Pに向かい、回折X線の方向と一次X線の方向の間の角度は2θである。ここで上記反射球は一次X線の方向(すなわち入射および投下X線の方向)の単位ベクトルsが、一つの直径に平行となるように、半径1/λ(λはX線の波長)の球を描いたものである。結晶(したがって結晶格子)が一つの回転軸のまわりを回転するとき、逆格子は原点O(透過X線が反射球から出てくる点)を通り結晶の回転軸に平行な軸のまわりに同じ角度だけ回転して、反射球を通り抜ける。この反射球の中に含まれる逆格子点はすべて回折点として記録される可能性を持つ。膜構造の複雑化に伴いその表面の特性を評価するために、このような逆格子点の測定が利用されることが多くなっている。しかしながら、粉末X線回折計によると、測定面に平行な面間隔の測定(薄膜では配向面のみの情報)には適するが、逆格子空間マップの測定には不向きである。電子線回折法が用いられることも多いが、電子線の利用は超高真空の測定環境を必要とし、試料も非常に限定される。したがって、空気中において非破壊で試料を評価しうる方法が望まれ、その1つとして4つの可動軸を有し、これらを走査することにより、多岐にわたる測定が可能な薄膜材料結晶性解析X線回折装置(Materials Research Diffractometer :MRD)が知られており、逆格子空間マップ測定機能も有する。
【0003】
このMRDにおいては、4つの可動な軸(ω、2θ、ψおよびφ軸)を組合わせて走査して、逆格子空間マップを作成することができる。しかし、この方法ではφ軸の回転は低速回転であり、しかも低角度(試料の影で測定できない)に難があるがψ軸よりも精度の高いωシフトが利用されていることと相俟って、基板および膜の構造が既知であり、しかも相互の格子軸が実質的に平行でないと評価しにくい難点がある。したがって、基板に平行な配向面の強度が弱かったり、消滅則などで出ない相が出現した場合、その存在を見落とす可能性があり、全空間の逆格子点マップを得ることは困難である。
産業上の利用分野
本発明はX線もしくは中性子線回折方法に関し、さらに詳しくは試料における空間的な逆格子点を測定するためのX線もしくは中性子線回折方法に関する。
特許請求の範囲 【請求項1】 試料における逆格子点をX線回折方法により測定する際に、入射X線と回折X線のなす角度である2θ軸、入射X線と試料のなす角度であるω軸、X線の入射方向に対して垂直方向のあおり角であるψ軸ならびに試料の面内回転角であるφ軸からなる4つの可動軸を備えたX線回折を用い、2θ軸とω軸をカップリングさせて一定の角度区間を走査し、ついでψ軸をシフトして再び2θ軸とω軸をカップリングさせながら一定の角度区間を走査することを最大で角度90度まで繰返すことにより逆格子点を測定し、ならびにこの測定中にφ軸を高速回転させることを特徴とするX線回折方法。
【請求項2】 試料における逆格子点をX線回折方法により測定する際に、入射X線と回折X線のなす角度である2θ軸、入射X線と試料のなす角度であるω軸、X線の入射方向に対して垂直方向のあおり角であるψ軸ならびに試料の面内回転角であるφ軸からなる4つの可動軸を備えたX線回折を用い、2θ軸とω軸をカップリングさせて一定の角度区間を走査し、ついでω軸をシフトして再び2θ軸とω軸をカップリングさせながら一定の角度区間を走査することを最大で角度90度まで繰返すことにより逆格子点を測定し、ならびにこの測定中にφ軸を高速回転させることを特徴とするX線回折方法。
【請求項3】 φの高速回転が全空間における逆格子を収集できるような回転である請求項1もしくは2記載のX線回折方法。
【請求項4】 試料より反射する回折X線を検出する検出器の前にスリットを挿入する請求項1もしくは2記載のX線回折方法。
【請求項5】 試料における逆格子点を中性子線回折方法により測定する際に、入射中性子線と回折中性子線のなす角度である2θ軸、入射中性子線と試料のなす角度であるω軸、中性子線の入射方向に対して垂直方向のあおり角であるψ軸ならびに試料の面内回転角であるφ軸からなる4つの可動軸を備えた中性子線回折を用い、2θ軸とω軸をカップリングさせて一定の角度区間を走査し、ついでψ軸をシフトして再び2θ軸とω軸をカップリングさせながら一定の角度区間を走査することを最大で角度90度まで繰返すことにより逆格子点を測定し、ならびにこの測定中にφ軸を高速回転させることを特徴とする中性子線回折方法。
【請求項6】 試料における逆格子点を中性子線回折方法により測定する際に、入射中性子線と回折中性子線のなす角度である2θ軸、入射中性子線と試料のなす角度であるω軸、中性子線の入射方向に対して垂直方向のあおり角であるψ軸ならびに試料の面内回転角であるφ軸からなる4つの可動軸を備えた中性子線回折を用い、2θ軸とω軸をカップリングさせて一定の角度区間を走査し、ついでω軸をシフトして再び2θ軸とω軸をカップリングさせながら一定の角度区間を走査することを最大で角度90度まで繰返すことにより逆格子点を測定し、ならびにこの測定中にφ軸を高速回転させることを特徴とする中性子線回折方法。
【請求項7】 φの高速回転が全空間における逆格子を収集できるような回転である請求項5もしくは6記載の中性子線回折方法。
【請求項8】 試料より反射する回折中性子線を検出する検出器の前にスリットを挿入する請求項5もしくは6記載の中性子線回折方法。
産業区分
  • 試験、検査
  • 原子力
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
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