TOP > 国内特許検索 > 展伸用マグネシウム合金、同合金より成るプレス成形用板材およびその製造方法

展伸用マグネシウム合金、同合金より成るプレス成形用板材およびその製造方法

国内特許コード P120007356
整理番号 H17-G28
掲載日 2012年4月23日
出願番号 特願2006-250252
公開番号 特開2008-069421
登録番号 特許第4852754号
出願日 平成18年9月15日(2006.9.15)
公開日 平成20年3月27日(2008.3.27)
登録日 平成23年11月4日(2011.11.4)
発明者
  • 吉本 隆志
  • 松永 卓
  • 和田 敏秋
  • 松木 賢司
  • 会田 哲夫
出願人
  • 国立大学法人富山大学
発明の名称 展伸用マグネシウム合金、同合金より成るプレス成形用板材およびその製造方法
発明の概要

【課題】プレス成形性を向上したマグネシウム合金板材、そのための展伸用マグネシウム合金、および製造方法を提供する。
【解決手段】プレス成形用板材は、アルミニウムとマンガンを含み、さらにジルコニウムを添加したマグネシウム合金からなる。この板材は、平均結晶粒径が10μm以下の合金組織を有し、厚みが1mm以下で、幅が150mm以上である。板材は、溶解マグネシウム合金の連続鋳造または押出によってスラブまたはシートバーを形成し、これを300~400°Cに加熱して均質化処理し、次いで、300~400°Cに加熱し、総圧下率90~95%で熱間粗圧延して厚さ4~7mmの圧延板に形成し、その後、250~320°Cの加熱温度で、1回の加熱当たり圧下率10~30%で1パス-1ヒートの温間圧延して、形成される。
【選択図】図2

従来技術、競合技術の概要


近年、自動車や家電、OA機器産業などにおいて部品素材の軽量化が求められ、その中でマグネシウム合金が部品素材として注目されている。
マグネシウム合金部品の主な製造方法として、ダイカストによる溶湯鋳造法がある。しかし、この製造方式では、製品の薄肉軽量化に伴って、欠肉、ガス欠陥、ピンホールなどが残留する。
そのため、薄肉部品の製造には、マグネシウム合金圧延材を使用したプレス成形が有望視されている。



マグネシウム合金圧延材の中では、MP-1(ASTM規格:AZ31B(Mg、3重量%Al、0.7重量%Zn、0.3重量%Mn))合金が、深絞りや張出し加工でカバーやケース、筐体などに製品化されている。しかし、圧延材の組織が不均一かつ粗大な場合には、割れが発生しやすく、製品を安定して供給可能な加工が出来ないという問題がある。



そこで、マグネシウム合金をプレス成形用板材として用いるために、成形性などの機械的性質を向上させる研究が種々行われている。これら研究の主眼は、マグネシウム合金の結晶粒を微細にすることにより、すべり変形を容易にし、塑性加工性の向上を図ろうとするものである。
その一つに、0.1~0.6重量%のジルコニウムと2.0~4.0重量%の亜鉛とを含むマグネシウム合金に、0.5~1.5重量%の希土類金属を添加し、一定条件で圧延することにより、結晶粒を微細化してプレス成形性を向上する方法がある。(特許文献1参照)

【特許文献1】特開平6-293944号公報



別の試みは、アルミニウム含有量が多く、本来圧延加工に適さないマグネシウム合金を、ダイカスト機やチクソモールド成形機によって、或いは溶湯状態から凝固させながら圧縮して板材に成形して、この板材に圧縮変形を加え、さらに加熱処理することにより、結晶粒径の小さい薄板に形成するものである。(特許文献2参照)
また、Alを含んだAZ31合金にZrを0.09~0.99%添加することによって、結晶粒を微細化させる効果のあることも知られている。(非特許文献1参照)

【特許文献2】特開2001-294966号公報

【非特許文献1】「特殊加工用マグネシウム合金の研究(第2報)」、寺井士郎、住友金属工業(株)伸銅所



マグネシウム薄板の強度、延性の向上に対応すべき要因は、金属組織学的にみると、結晶粒子径の大きさ、化合物などとして分散する化合物粒子の大きさ、そしてそれらの分散などにみることができる。
上記の試みを含めて、従来の圧延法によるマグネシウム合金薄板は、平均結晶粒子径が10~50μm程度であり(本願発明者達の調査による)、例えば、肉厚が1mm以下と薄く、しかも幅150mm以上を要する筐体等の比較的大型形状の部品には対応が困難である。

産業上の利用分野


本発明は、プレス成形用薄板材に用いるためのマグネシウム合金に関する。さらに、本発明は、このマグネシウム合金より成るプレス成形用板材と、その製造方法にも関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
展伸用のマグネシウム合金であって、1.5~4.0質量%のアルミニウムと、0.5~1.5質量%の亜鉛と、0.05~1.0質量%のマンガンと、0.1~0.6質量%のジルコニウムとを含み、残部がマグネシウムであるマグネシウム合金。

【請求項2】
請求項1に記載の合金であって、アルミニウムの含有量が3.0質量%、亜鉛の含有量が0.4質量%、マンガンの含有量が0.4質量%、そしてジルコニウムの含有量が0.6質量%であるマグネシウム合金。

【請求項3】
請求項1のマグネシウム合金より成り、平均結晶粒径が10μm以下の合金組織を有するプレス成形用板材。

【請求項4】
請求項3に記載の板材であって、厚みが1mm以下で、幅が150mm以上である、プレス成形用板材。

【請求項5】
請求項3に記載のプレス成形用板材を製造する方法であって、
請求項1のマグネシウム合金を溶解し、連続鋳造または押出によってスラブまたはシートバーを形成し、
このスラブまたはシートバーを300~400°Cに加熱して均質化処理し、
次いで、該スラブまたはシートバーを300~400°Cに加熱し、総圧下率90~95%で熱間粗圧延して、厚さ4~7mmの圧延板を形成し、
その後、この圧延板を、250~320°Cの加熱温度で、1回の加熱当たり圧下率10~30%で1パス-1ヒートの温間圧延して、厚さ4mm以下の板材に成形する、プレス成形用板材を製造する方法。

【請求項6】
請求項5に記載の方法であって、前記温間圧延により、板材を1mm以下の厚み、150mm以上の幅に形成する、プレス成形用板材を製造する方法。
産業区分
  • 冶金、熱処理
  • 冶金、熱処理
  • 合金
  • 加工
国際特許分類(IPC)
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2006250252thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、下記までご連絡ください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close