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フェニルアラニンセンサ及びフェニルアラニン測定方法

国内特許コード P120007368
整理番号 H19-G11
掲載日 2012年4月23日
出願番号 特願2007-240318
公開番号 特開2009-069085
登録番号 特許第4702341号
出願日 平成19年9月17日(2007.9.17)
公開日 平成21年4月2日(2009.4.2)
登録日 平成23年3月18日(2011.3.18)
発明者
  • 篠原 寛明
  • 浅野 泰久
出願人
  • 国立大学法人富山大学
  • 富山県
発明の名称 フェニルアラニンセンサ及びフェニルアラニン測定方法
発明の概要

【課題】フェニルアラニンの検出限界濃度が低く、短時間にて分析測定できるとともに繰り返し使用も可能なフェニルアラニンセンサ及びこれを用いたフェニルアラニンの測定方法の提供を目的とする。
【解決手段】フェニルアラニン脱水素酵素とジアホラーゼとを固定化した作用極及び、対極からなる電極系と、補酵素及び電子メディエーターを含有する試薬液とを備えたことを特徴とする。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要


各種基質に対する脱水素酵素反応を用いて、その酵素反応により生じる補酵素の還元型補酵素(NADH,NADPH)を直接的に分光学的あるいは電気化学的に定量すること、さらには、この還元型補酵素により生成する還元型電子メディエーターや還元型色素を電気化学的あるいは比色法や蛍光法といった分光学的方法により検出するバイオセンサが開発されている。



フェニルアラニンは必須アミノ酸の1つであり、生体試料中のフェニルアラニンの濃度測定はフェニルケトン尿症(PKU)の診断に有用であることから、フェニルアラニンを基質とした酵素反応を用いたバイオセンサも開発されている。
例えば、非特許文献1には、フェニルアラニンデヒドロゲナーゼ(フェニルアラニン脱水素酵素)、NAD、ジアホラーゼ、さらにヨードニトロテトラゾリウムの混合液中に、フェニルアラニンを加えると生じたNADHによりテトラゾリウムがホルマザンとなり、その492nmの30分間の吸光度増加から、血漿中のフェニルアラニンを30~1200μMの範囲で定量検出することを記載する。
非特許文献2には、スライドグラス上に組み換えフェニルアラニンデヒドロゲナーゼを固定化し、その上に形成した微小ウェル中に、ジアホラーゼ、NAD、レサズリン、血液サンプルから抽出したフェニルアラニンの混合液を添加し、1時間後、酵素反応で生じた還元型レサズリンの蛍光を蛍光スキャナーで計測することにより、24~780μMの濃度範囲でフェニルアラニンの検出ができることを記載する。
また、非特許文献3には、フェニルアラニンデヒドロゲナーゼ、NAD、電子メディエーターとしての3,4-DHBをカーボンペーストの中に同時に包括固定した電極を用い、試薬を一切添加せず、ヒト尿中のフェニルアラニンの検出を酸化電流の増加より行い、0.5~80mMの検出を実現できることを示している。
非特許文献4には、フェニルアラニンデヒドロゲナーゼを架橋法で共有結合固定化したアセチルセルロース膜をカーボン電極の先端に装着して、NADを含む緩衝液中で+700mVに電位設定して、フェニルアラニン添加時に酵素反応で生じるNADHの電気化学酸化電流を測定することにより、25μM~9mMのフェニルアラニンの検出方法を記載する。
特許文献5には、試薬としてL-フェニルアラニン脱水素酵素と補酵素である酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)もしくは酸化型ニコチンアミドアデニンヌクレオチドリン酸(NADP)および電子メディエーターを、少なくとも作用極と対極からなる電極系と一体化することによって構成される旨が開示されている。



しかし、これらの発明の多くが、デヒドロゲナーゼ、補酵素(NADあるいはNADP)、電子メディエーターや発色色素をウェル中で均一な混合溶液として測定する、もしくは高分子膜担体や導電性微粉末材料中に吸着や包括固定化して測定するものであり、測定の後、酵素は使い捨てにするものがほとんどであった。
また、分光学的測定法では試料の処理方法が煩雑で且つ分析時間に30分以上も要する問題があり、電流計測方法においてはフェニルアラニンの検出限界が100μMレベルと高かった。




【非特許文献1】U.Wendel, W.Hummel, and U. Langenbeck, Monitoring of phenylketonuria: A colorimetric method for the determination of plasma phenylalanine using -phenylalanine dehydrogenase, Analytical Biochemistry, 180(1), 91-94(1989).

【非特許文献2】S.Tachibana, M.Suzuki and Y.Asano, Application of an enzyme chip to the microquantification of l-phenylalanine, Analytical Biochemistry, 359( 1), 72-78 (2006).

【非特許文献3】D.J.Weiss, M.Dorris, A Loh and L.Peterson, Dehydrogenase based reagentless biosensor for monitoring phenylketonuria, Biosensors and Bioelectronics, 22(11), 2436-2441(2007).

【非特許文献4】R.Villalonga, A.Fujii, H.Shinohara, S.Tachibana and Y.Asano, Covalent immobilization of phenylalanine dehydrogenase on cellulose membrane for biosensor construction, Sensors and Actuators B: Chemical, In Press, Accepted Manuscript, Available online 27 July 2007.

【特許文献5】国際公開WO00/04378パンフレット

産業上の利用分野


本発明は、血液、尿、唾液等の生体試料中のフェニルアラニン濃度、あるいは食品試料中のフェニルアラニン濃度を測定するバイオセンサ及びバイオセンサを用いたフェニルアラニンの測定方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
電極上にフェニルアラニン脱水素酵素とジアホラーゼとを共有結合法により同時固定化した作用極対極からなり、補酵素及び電子メディエーターを含有する試料液に浸漬してフェニルアラニンの濃度を測定するのに使用するものであることを特徴とするフェニルアラニンセンサ。

【請求項2】
補酵素は、NADH又はNADPHである前記試料液に浸漬して使用するものであることを特徴とする請求項記載のフェニルアラニンセンサ。

【請求項3】
電子メディエーターは、フェロセン誘導体、キノン類、フェリシアン化カリウム、オスミウム錯体、ルテニウム錯体、フェノチアジン誘導体、フェナジンメトサルフェート誘導体、p-アミノフェノール、メルドーラブルー、2,6-ジクロロフェノールインドフェノールのいずれかである前記試料液に浸漬して使用するものであることを特徴とする請求項1又は2記載のフェニルアラニンセンサ。

【請求項4】
生体中又は食品中に含まれるフェニルアラニンの測定方法であって、
請求項3記載のフェニルアラニンセンサを用いて、
フェニルアラニン脱水素酵素を触媒にしてフェニルアラニン基質からNAD又はNADPに電子移動反応をさせ、
生じたNADH又はNADPHからジアホラーゼを触媒として電子メディエーターに電子移動反応させて、所定の印加電圧下における還元型電子メディエーターの酸化応答電流値を測定することを特徴とするフェニルアラニンの濃度測定方法。
産業区分
  • 試験、検査
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2007240318thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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