TOP > 国内特許検索 > 複合膜の成膜装置及び成膜方法

複合膜の成膜装置及び成膜方法

国内特許コード P120007393
整理番号 H22-T01dp
掲載日 2012年4月23日
出願番号 特願2011-031874
公開番号 特開2012-031503
登録番号 特許第5794519号
出願日 平成23年2月17日(2011.2.17)
公開日 平成24年2月16日(2012.2.16)
登録日 平成27年8月21日(2015.8.21)
優先権データ
  • 特願2010-150268 (2010.6.30) JP
発明者
  • 野瀬 正照
  • 栗本 猛
  • 池野 進
  • 寺山 清志
  • 佐伯 淳
出願人
  • 国立大学法人富山大学
発明の名称 複合膜の成膜装置及び成膜方法
発明の概要 【課題】異なる金属間、金属と酸化物、金属と窒化物、酸化物と窒化物等、複合化する材料の組合せが自由に調整できるナノコンポジット膜および/またはナノ多層膜を成膜できる装置及び方法の提供を目的とする。
【解決手段】成膜室を隔壁で仕切ることで複数のチャンバーを形成し、且つ各チャンバーを横切るように可動する可動部を有し、各チャンバーはそれぞれ減圧排気装置、ガス導入口及び蒸気源となるターゲットの保持部を有し、可動部が各チャンバーを横切るように成膜室を複数のチャンバーに仕切ったことで可動部、隔壁及び成膜室内壁の組み合せ間に生じ得る隙間を、ガスが他のチャンバーに混入しないように、隣接チャンバー間に形成された隙間断面積Sを粘性流が生じない所定の大きさ以下にしたことを特徴とする。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要


各種機能性薄膜や硬質保護膜に関する技術分野では、現在、ナノコンポジット膜やナノ多層膜が重要な位置を占めている。
しかし、例えば、ナノメートルサイズレベルの異なる材料で複合化されたナノコンポジット膜で説明すれば、PVD等を用いて複合化する材料の組み合せについては、熱力学的性質による制限が存在し、例えば、同一チャンバー内で窒化物と酸化物を複合化し作製する場合、酸化物・窒化物の生成自由エネルギーδGの差異が大きな元素の組み合せの場合に限られる。
例えば、反応スパッタ法で「酸化物+金属」のナノコンポジット膜が作製できるのは酸化されにくい金属と酸化されやすい金属との組み合せに限られる。
何故ならば、同一チャンバーで酸化物と金属のナノコンポジット膜を作製する場合、同じ雰囲気となるので、金属A、Bの酸化物生成自由エネルギーδGに大きな差がない場合は両方とも酸化物になるからである。
特許文献1に示すような同心円上に複数配置したターゲットを使用してもδGに係る制限は基本的に同じであり、膜中の異相間界面の急峻性に劣る。
従って、酸化物と窒化物との組み合せはさらに困難である。
特許文献2に完全に隔離したマルチチャンバー方式を開示する。
しかし、バルブの開閉に時間を要するため、異種膜を積層できてもナノコンポジット膜の作製はできない。
また、特許文献3に同一チャンバー内を仕切り部材で仕切り、ソースの加熱温度に高低差を設ける技術を開示する。
しかし、同技術はチャンバー内のガス圧は一定であり、適用できるソースの組み合せに限界がある。
他方、上記ナノコンポジット膜で問題となるような材料の組み合わせを用い、同一チャンバー内でナノメートルサイズの厚さの膜を積層したナノ多層膜を作製する場合は、各層の成膜ごとに雰囲気ガスを変えることにより、ナノコンポジット膜の作製時に発生するような問題は発生しないと考えられる。
しかし、雰囲気ガスを変更しても変更前の残留ガス成分が残っていると積層界面が不明確になり、積層の効果が十分に得られない恐れがある。

産業上の利用分野


本発明はナノメートルサイズレベルのナノコンポジット膜および/またはナノ多層膜からなる複合化された膜を成膜する装置及びその成膜方法に関する。
スパッタリング、イオンプレーティング、蒸着等のPVDや、CVDに適用できる。

特許請求の範囲 【請求項1】
成膜室を隔壁で仕切り、それぞれ異なる条件で成膜可能な複数のチャンバーを連続的に形成し、且つ各チャンバーを横切るように可動する可動部を有し、
各チャンバーは内部に隔壁を設けることなくそれぞれ減圧排気装置、ガス導入口及び蒸気源となるターゲットの保持部を有し、
可動部が各チャンバーを横切るように成膜室を複数のチャンバーに仕切ったことで可動部、隔壁及び成膜室内壁の組み合せ間に生じ得る隙間を、ガスが他のチャンバーに混入しないように、隣接チャンバー間に形成された隙間断面積Sを粘性流が生じない所定の大きさ以下にし、チャンバー内のガス圧をP[Pa]とし、隙間断面積Sを内径D[m]の円筒断面積に換算した場合にP×D<0.02[Pa・m]になるように隙間断面積Sを設定したことを特徴とする複合膜を成膜するための成膜装置。

【請求項2】
前記隔壁の端部に、成膜室の内壁又は可動部に沿った仕切り側片部を有することを特徴とする請求項1記載の成膜装置。

【請求項3】
各チャンバーのガス導入量と排気量を調整することで、各チャンバー間で圧力差を生じさせる差動排気手段を有することを特徴とする請求項1又は2記載の成膜装置。

【請求項4】
成膜室を隔壁で仕切り、それぞれ異なる条件で成膜可能な複数のチャンバーを連続的に形成し、且つ各チャンバーを横切るように可動する可動部を有し、
各チャンバーは内部に隔壁を設けることなくそれぞれ減圧排気装置、ガス導入口及び蒸気源となるターゲットの保持部を有し、
可動部は複合膜を成膜させる被処理物を保持するものであり、
可動部が各チャンバーを横切るように成膜室を複数のチャンバーで仕切ったことで可動部、隔壁及び成膜室内壁の組み合せの間に形成される隙間であって、隣接するチャンバー間に形成された隙間の合計を隙間断面積Sとし、
チャンバー内のガス圧をP[Pa]とし、隙間断面積Sを内径D[m]の円筒断面積に換算した場合にP×D<0.02[Pa・m]になるように隙間断面積Sを設定し、各チャンバー毎に相互に異なる蒸気源又は/及びガス種を導入することを特徴とする複合膜の成膜方法。
産業区分
  • 表面処理
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2011031874thum.jpg
出願権利状態 登録
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、下記までご連絡ください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close