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アルドース還元酵素阻害活性を有する縮合三環化合物 新技術説明会

国内特許コード P120007422
掲載日 2012年4月27日
出願番号 特願2009-546274
登録番号 特許第5366211号
出願日 平成20年12月17日(2008.12.17)
登録日 平成25年9月20日(2013.9.20)
国際出願番号 JP2008072942
国際公開番号 WO2009078423
国際出願日 平成20年12月17日(2008.12.17)
国際公開日 平成21年6月25日(2009.6.25)
優先権データ
  • 特願2007-325944 (2007.12.18) JP
  • 特願2008-273685 (2008.10.24) JP
発明者
  • 豊岡 尚樹
  • 加藤 敦
  • 足立 伊佐雄
出願人
  • 国立大学法人富山大学
発明の名称 アルドース還元酵素阻害活性を有する縮合三環化合物 新技術説明会
発明の概要

【課題】アルドース還元酵素阻害活性を有する縮合三環化合物の提供を目的とする。
【解決手段】一般式

「式中、Rは、水素原子、ハロゲン原子等を;Rは、保護されていてもよいカルボキシル基を;Rは、水素原子、ハロゲン原子等を;Aは、アルキレン基を;Bは、酸素原子、硫黄原子または式

(式中、Rは、アリール、シクロアルキルもしくは複素環式基で置換されたアルキル基またはアリール基を示す。)を;Xは、酸素原子または硫黄原子を、それぞれ示す。」
で表される縮合三環化合物。

従来技術、競合技術の概要


糖尿病性合併症には神経症、網膜症および腎症などがあり、糖尿病患者の10%が十数年後に各種合併症に悩まされ、羅病期間が30年になると、これらの合併症が30~50%の患者に発生するとされている。
糖尿病合併症の促進要因としてポリオール経路の代謝亢進がある。
ポリオール経路はアルドース還元酵素(以下、アルドースレダクターゼ)とソルビトールデヒドロゲナーゼが触媒している。
正常の血中グルコース濃度ではグルコースからソルビトールへ変換される量はわずかにすぎないが、高血糖になるとアルドースレダクターゼが活性化され、ポリオール経路に流入するグルコース量が増加し、ソルビトール、フルクトースの生産量が増加する。
グルコースの細胞内流入はインスリン非依存性の組織で起こりやすく、細胞内に産生されたソルビトールやフルクトースは細胞膜透過性が低く排泄されにくい為に細胞内に蓄積されやすい。
神経症、網膜症および腎症は、それぞれ神経組織細胞、毛細血管壁細胞およびメサンギウム細胞が主に関与するが、ソルビトールの蓄積とミオイノシトール代謝異常により発症すると考えられている。
ミオイノシトールはホスホイノシチドの構成成分であり、これらの細胞内に高濃度に存在する。
ミオイノシトールとグルコースは細胞内への取り込みの際に競合する結果、高血糖はミオイノシトール減少の一因であると考えられる。
ミオイノシトールの低下はNa/K ATPase活性の低下をもたらし糖尿病性合併症をもたらす。



また、研究の進歩により、ポリオール代謝が高血糖状態ばかりでなく、虚血・再還流状態や酸化ストレス亢進状態で活性化されることが判明しつつあり、動脈硬化症、心・脳の虚血・再還流障害、炎症、敗血症、癌などの多様な疾患の治療に、アルドースレダクターゼ阻害剤が応用できる可能性が高まりつつある(非特許文献1)。



アルドースレダクダーゼ阻害を有する薬剤として、エパルレスタット(Epalrestat)、ゼナレスタット(Zenarestat)、アルレスタチン(Alrestatin)などその分子構造にカルボキシメチル基を有するもの、ソルビニル(Sorbinil)、フィダレスタット(Fidarestat)、ラニレスタット(ranirestat)などヒダントイン誘導体が知られている。



一方、テトラヒドロ-β-カルボリン誘導体、特に、2,3,4,9-tetrahydro-β-carbolin-1-oneを母核とする化合物は、例えば、サイクリン依存性リン酸化酵素(CDK=cyclin dependent kinase)のアンタゴニストであることが知られている(特許文献1)。

【非特許文献1】糖尿病合併症,Vol.21(1),25-32(2007)

【特許文献1】WO2006/011750

産業上の利用分野


本発明は、アルドース還元酵素阻害活性を有する縮合三環化合物に関する。さらに詳しくは、アルドース還元酵素阻害活性を有するβ-カルボリン誘導体および1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール誘導体およびそれらを含有するアルドース還元酵素阻害剤並びにそれらを主成分とする治療薬に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】一般式
【化学式1】
「式中、Rは、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい、アルキル、シクロアルキル、アルキレンもしくはアルコキシ基、もしくは保護されていてもよい、ヒドロキシルもしくはカルボキシル基から選ばれる1~3個の原子または置換基を;Rは、保護されていてもよいカルボキシル基を;Rは、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、オキソ基、置換されていてもよい、アルキルもしくはアルコキシ基、もしくは保護されていてもよいカルボキシル基から選ばれる1~2個の原子または置換基を;Aは、アルキレン基を;Bは、酸素原子または硫黄原子、または式
【化学式2】
(式中、Rは、アリール、シクロアルキルもしくは複素環式基で置換されたアルキル基またはアリール基を示す。)を;Xは、酸素原子または硫黄原子を、それぞれ示す。但し、Bが式
【化学式3】
(式中、Rは、アリール、シクロアルキルもしくは複素環式基で置換されたアルキル基またはアリール基を示す。)のとき、Xは硫黄原子である。」
で表される縮合三環化合物。
【請求項2】Bが酸素原子または硫黄原子である1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール誘導体を母核とする請求の範囲1記載の縮合三環化合物。
【請求項3】Bが式、
【化学式4】
(式中、Rは、アリール、シクロアルキルもしくは複素環式基で置換されたアルキル基またはアリール基を示す。)、Xが硫黄原子であるテトラヒドロ-β-カルボリン誘導体を母核とする請求の範囲1記載の縮合三環化合物。
【請求項4】一般式
【化学式5】
「式中、Rは、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい、アルキル、シクロアルキル、アルキレンもしくはアルコキシ基、もしくは保護されていてもよい、ヒドロキシルもしくはカルボキシル基から選ばれる1~3個の原子または置換基を;Rは、保護されていてもよいカルボキシル基を;Rは、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、オキソ基、置換されていてもよい、アルキルもしくはアルコキシ基、もしくは保護されていてもよいカルボキシル基から選ばれる1~2個の原子または置換基を;Aは、アルキレン基を;Bは、酸素原子、硫黄原子または式
【化学式6】
(式中、Rは、アリール、シクロアルキルもしくは複素環式基で置換されたアルキル基またはアリール基を示す。)を;
Xは、酸素原子または硫黄原子を、それぞれ示す。但し、Bが式
【化学式7】
(式中、Rは、アリール、シクロアルキルもしくは複素環式基で置換されたアルキル基またはアリール基を示す。)のとき、Xは硫黄原子である。」
で表される縮合三環化合物を含有するアルドース還元酵素阻害剤。
【請求項5】Bが酸素原子または硫黄原子である1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール誘導体を母核とする縮合三環化合物を含有する請求の範囲4記載のアルドース還元酵素阻害剤。
【請求項6】Bが式、
【化学式8】
(式中、Rは、アリール、シクロアルキルもしくは複素環式基で置換されたアルキル基またはアリール基を示す。)、Xが硫黄原子であるテトラヒドロ-β-カルボリン誘導体を母核とする縮合三環化合物を含有する請求の範囲4記載のアルドース還元酵素阻害剤。
【請求項7】一般式
【化学式9】
「式中、Rは、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい、アルキル、シクロアルキル、アルキレンもしくはアルコキシ基、もしくは保護されていてもよい、ヒドロキシルもしくはカルボキシル基から選ばれる1~3個の原子または置換基を;Rは、保護されていてもよいカルボキシル基を;Rは、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、オキソ基、置換されていてもよい、アルキルもしくはアルコキシ基、もしくは保護されていてもよいカルボキシル基から選ばれる1~2個の原子または置換基を;Aは、アルキレン基を;Bは、酸素原子、硫黄原子または式
【化学式10】
(式中、Rは、アリール、シクロアルキルもしくは複素環式基で置換されたアルキル基またはアリール基を示す。)を;
Xは、酸素原子または硫黄原子を、それぞれ示す。但し、Bが式
【化学式11】
(式中、Rは、アリール、シクロアルキルもしくは複素環式基で置換されたアルキル基またはアリール基を示す。)のとき、Xは硫黄原子である。」
で表される縮合三環化合物を主成分とする治療薬。
【請求項8】Bが酸素原子または硫黄原子である1,3,4,9-テトラヒドロピラノ[3,4-b]インドール誘導体を母核とする縮合三環化合物が主成分である請求の範囲7記載の治療薬。
【請求項9】Bが式、
【化学式12】
(式中、Rは、アリール、シクロアルキルもしくは複素環式基で置換されたアルキル基またはアリール基を示す。)、Xが硫黄原子であるテトラヒドロ-β-カルボリン誘導体を母核とする縮合三環化合物が主成分である請求の範囲7記載の治療薬。
【請求項10】ポリオール代謝が亢進またはアルドース還元酵素が過剰発現している病気の治療に用いる請求の範囲7~9のいずれかに記載の治療薬。
【請求項11】病気が、糖尿病合併症、動脈硬化症、心臓または脳の虚血・再還流障害、全身性炎症反応性症候群、敗血症状態での心筋障害・腎不全、癌のいずれかである請求の範囲10記載の治療薬。
産業区分
  • 有機化合物
  • 薬品
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2009546274thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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