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ヒドロキサム酸誘導体及びJHDM阻害剤

国内特許コード P120007525
整理番号 S2010-0335-N0
掲載日 2012年5月15日
出願番号 特願2011-007463
公開番号 特開2011-168581
登録番号 特許第5839317号
出願日 平成23年1月18日(2011.1.18)
公開日 平成23年9月1日(2011.9.1)
登録日 平成27年11月20日(2015.11.20)
優先権データ
  • 特願2010-009834 (2010.1.20) JP
発明者
  • 宮田 直樹
  • 鈴木 孝禎
  • 浜田 翔平
  • 水上 民夫
  • 佐々木 隆造
出願人
  • 公立大学法人名古屋市立大学
  • 学校法人関西文理総合学園
  • 株式会社フロンティアファーマ
発明の名称 ヒドロキサム酸誘導体及びJHDM阻害剤
発明の概要 【課題】JHDMの機能を選択的に阻害することのできる化合物及びJHDM阻害剤の提供。
【解決手段】一般式(1a)(ただし、R及びRはそれぞれ独立して分枝を有してもよいアルキル基を示し、nは1以上の整数を示す)、又は一般式(1b)(ただし、環Xは3~8員環の飽和炭素環を示し、nは1以上の整数を示す。)で表されるヒドロキサム酸誘導体、又はその薬学上許容される塩、水和物、溶媒和物若しくはプロドラッグ。



【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


ヒストンは、真核生物においてDNAを折りたたんでクロマチン構造を形成するタンパク質であり、様々な酵素の働きによって化学修飾され、これによりクロマチン構造が変化し、遺伝子の発現が制御されると考えられている。近年、こうしたエピジェネティックな遺伝子制御に関する様々な知見が発見されている。



これらの中でも、ヒストンリシン残基のメチル化は、エピジェネティックな遺伝子発現制御において中心的な役割を果たしている。ヒストンリシン残基はトリメチル化体、ジメチル化体及びモノメチル化体の3つのメチル化体の存在が全て確認されており、クロマチン構造や転写に関してはそれぞれが異なった影響を与えることが示唆されている。



従来、ヒストンリシン残基のメチル化反応はヒストンメチル化酵素が担っており、不可逆的なものであると考えられていた。ところが、最近、フラビン依存性ヒストン脱メチル化酵素やα-ケトグルタル酸依存性ヒストン脱メチル化酵素(JHDM)が発見され、ヒストンリシン残基のメチル化・脱メチル化はメチル化酵素と脱メチル化酵素とによって制御されていることが明らかとなった(化1参照)(非特許文献1)。



【化1】




α-ケトグルタル酸依存性ヒストン脱メチル化酵素(JHDM)の生物学的機能の詳細については未だ明らかとなっていないが、最近、JHDMの一種であるJMJD2Cが、食道癌や前立腺癌の増殖に関与する可能性が示唆された(非特許文献2)。このため、α-ケトグルタル酸依存性ヒストン脱メチル化酵素(JHDM)の活性を阻害する薬剤は、JHDMの働きを調べるバイオプローブとして有効であるのみならず、新たな作用機序に基づく抗癌剤としても期待されるため、活発に研究が進められている。



現在知られているJHDM阻害剤としては、下記化2において構造式を示すNOG(N-oxalylglycine)とコハク酸(succinic acid)とが挙げられる。しかし、これらの化合物は、阻害活性が低く、選択性にも乏しいという問題があった。
また、最近、PCA(2,4-pyridinedicarboxylic acid)のJHDM阻害活性がNOGの約100倍と、極めて高いことが報告されている(非特許文献3)。



【化2】




しかし、PCAはNOGと比較してJHDM阻害活性は高いものの、選択性には乏しいものであった。このため、α-ケトグルタル酸依存性酵素(JHDM)の働きを調べるバイオプローブとして使用することが困難であり、さらには、新たな作用機序の抗癌剤として利用する場合においても、副作用のおそれが懸念され、可能性は低いものと考えられる。

産業上の利用分野


本発明は、α-ケトグルタル酸依存性ヒストン脱メチル化酵素(JHDM)の機能を選択的に阻害することのできるヒドロキサム酸誘導体及びそれを用いたJHDM阻害剤に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記一般式(1a)(ただし、R及びRはそれぞれ独立して分枝を有してもよいアルキル基、水素、ベンジル基、及びピペリジル基のいずれかを示し、nは1以上の整数を示す)、又は下記一般式(1b)(ただし、環Xは3~8員環の飽和炭素環を示し、nは1以上の整数を示す。)で表される化合物又はその薬学上許容される塩、水和物、溶媒和物若しくはアミド化物からなることを特徴とするヒドロキサム酸誘導体。
【化1】



【請求項2】
nは4以上11以下の整数であることを特徴とする請求項1記載のヒドロキサム酸誘導体。

【請求項3】
及びRはメチル基、エチル基、水素、ベンジル基、ブチル基及びピペリジル基のいずれかであることを特徴とする請求項1又は2記載のヒドロキサム酸誘導体。

【請求項4】
下記一般式(2)(ただし、Rは分枝を有してもよいアルキル基を示す)の化合物又はその薬学上許容される塩、水和物若しくは溶媒和物からなることを特徴とするヒドロキサム酸誘導体。
【化2】



【請求項5】
下記一般式(3a)(ただし、R及びRはそれぞれ独立して分枝を有してもよいアルキル基を示し、nは1以上の整数を示す。)、又は下記一般式(3b)(ただし、環Xは3~8員環の飽和炭素環を示し、nは1以上の整数を示す。)で表される化合物又はその薬学上許容される塩、水和物若しくは溶媒和物からなることを特徴とするヒドロキサム酸誘導体。
【化3】



【請求項6】
nは4以上11以下の整数であることを特徴とする請求項5記載のヒドロキサム酸誘導体。

【請求項7】
及びRはメチル基であることを特徴とする請求項5又は6記載のヒドロキサム酸誘導体。

【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか1項に記載のヒドロキサム酸誘導体を有効成分として含有することを特徴とするJHDM阻害剤。
産業区分
  • 有機化合物
  • 高分子化合物
  • 薬品
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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