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水素製造装置および水素製造方法

国内特許コード P120007539
整理番号 12972
掲載日 2012年5月15日
出願番号 特願2007-070979
公開番号 特開2007-314408
登録番号 特許第4936454号
出願日 平成19年3月19日(2007.3.19)
公開日 平成19年12月6日(2007.12.6)
登録日 平成24年3月2日(2012.3.2)
優先権データ
  • 特願2006-125305 (2006.4.28) JP
発明者
  • 福井 裕
  • 島崎 正則
  • 西林 俊樹
  • 小貫 薫
  • 久保 真治
  • 金川 昭宏
出願人
  • 独立行政法人日本原子力研究開発機構
発明の名称 水素製造装置および水素製造方法
発明の概要

【課題】有効に水選択透過膜を適用してヨウ化水素水溶液を濃縮し、水素製造効率を向上させた水素製造装置を提供することを目的とする。
【解決手段】ヨウ素、二酸化硫黄および水から硫酸水溶液およびヨウ化水素水溶液を生成するブンゼン反応装置と、ヨウ化水素水溶液を濃縮した後にヨウ化水素を分解し、水素とブンゼン反応装置へ供給するヨウ素とを得るヨウ化水素濃縮分解装置と、硫酸水溶液を濃縮した後に硫酸を分解する硫酸濃縮分解装置と、を備え、ヨウ化水素濃縮分解装置には、ヨウ化水素水溶液を水選択透過膜によって水分膜分離する水分膜分離装置6が設けられた、水素製造装置において、水分膜分離装置6には、水選択透過膜によって処理されるヨウ化水素水溶液に対して、ヨウ素が析出する温度以上を維持するための熱を供給する熱供給器26が設けられていることを特徴とする。
【選択図】図2

従来技術、競合技術の概要


水を熱分解することによって水素を製造する方法として、IS(Iodine Sulfur)法が知られている(特許文献1参照)。IS法は、以下の3つの工程から構成されている。
I ブンゼン反応工程
ヨウ素、二酸化硫黄および水から硫酸水溶液およびヨウ化水素水溶液を生成する。
II ヨウ化水素濃縮分解工程
ブンゼン反応工程によって得られたヨウ化水素水溶液を濃縮した後に、ヨウ化水素を分解し、製品としての水素とブンゼン反応工程へ供給するヨウ素とを得る。
III 硫酸濃縮分解工程
ブンゼン反応装置によって得られた硫酸水溶液を濃縮した後に、硫酸を分解し、酸素とブンゼン反応工程へ供給する二酸化硫黄とを得る。この工程で得られる二酸化硫黄は、硫酸の分解により生成する三酸化硫黄をさらに三酸化硫黄分解工程によって分解することにより得られる。
上記I~IIIの3つの工程はそれぞれが接続され、閉サイクルとされている。



ブンゼン反応は発熱反応であるが、ヨウ化水素濃縮分解工程におけるヨウ化水素の分解反応、硫酸濃縮分解工程における硫酸の分解反応および硫酸の分解によって生成した三酸化硫黄の分解反応は吸熱反応とされる。したがって、IS法を実現する場合には、ヨウ化水素濃縮分解工程および硫酸濃縮分解工程に熱エネルギーを投入する必要がある。



ヨウ化水素濃縮分解工程においてヨウ化水素水溶液を濃縮する際に、ヨウ化水素と水とが共沸するので、単なる蒸留法では共沸点を超えてヨウ化水素を濃縮することが困難となる。そこで、ヨウ化水素水溶液を循環操作して共沸条件の下で濃縮する手法が行われる。しかし、循環操作を行えば、循環操作しない場合に比べて余分な熱エネルギーが必要となり、結果として投入エネルギーの低下を実現することができない。
このような蒸留法の問題を解決するために、特許文献1には、ヨウ化水素の濃縮工程において、ヨウ化水素水溶液を水選択透過膜によって透過処理し、室温下で透過水を蒸発させることにより高温熱エネルギー使用量を軽減する技術が提案されている。つまり、透過処理に必要なエネルギーを周囲環境より供給される低温熱エネルギーを使用してヨウ化水素水溶液を脱水濃縮処理し、得られた濃縮水溶液を熱化学分解して水素を得る技術が提案されている。

【特許文献1】特開2004-107115号公報(図1)

産業上の利用分野


本発明は、ヨウ素および二酸化硫黄を用いて水を熱分解することにより水素を製造する水素製造装置および水素製造方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
ヨウ素、二酸化硫黄および水から硫酸水溶液およびヨウ化水素水溶液を生成するブンゼン反応装置と、
前記ブンゼン反応装置によって得られたヨウ化水素水溶液を濃縮した後にヨウ化水素を分解し、製品としての水素と前記ブンゼン反応装置へ供給するヨウ素とを得るヨウ化水素濃縮分解装置と、
前記ブンゼン反応装置によって得られた硫酸水溶液を濃縮した後に硫酸を分解し、酸素と前記ブンゼン反応装置へ供給する二酸化硫黄とを得る硫酸濃縮分解装置と、を備え、
前記ヨウ化水素濃縮分解装置には、ヨウ化水素水溶液を水選択透過膜によって水分膜分離する水分膜分離装置が設けられた、水素製造装置において、
前記水分膜分離装置の上流側には、ヨウ素を析出させ除去するヨウ素除去装置が設けられ、
前記水分膜分離装置には、前記水選択透過膜によって処理されるヨウ化水素水溶液に対して、蒸発潜熱分の熱を供給する熱供給器が設けられ
該熱供給器の熱源として海水を用いることを特徴とする水素製造装置。

【請求項2】
ヨウ素、二酸化硫黄および水から硫酸水溶液およびヨウ化水素水溶液を生成するブンゼン反応装置と、
前記ブンゼン反応装置によって得られたヨウ化水素水溶液を濃縮した後にヨウ化水素を分解し、製品としての水素と前記ブンゼン反応装置へ供給するヨウ素とを得るヨウ化水素濃縮分解装置と、
前記ブンゼン反応装置によって得られた硫酸水溶液を濃縮した後に硫酸を分解し、酸素と前記ブンゼン反応装置へ供給する二酸化硫黄とを得る硫酸濃縮分解装置と、を備え、
前記ヨウ化水素濃縮分解装置には、ヨウ化水素水溶液を水選択透過膜によって水分膜分離する水分膜分離装置が設けられた、水素製造装置において、
前記水分膜分離装置の上流側には、ヨウ化水素水溶液を濃縮するとともに、該ヨウ化水素水溶液中のヨウ素を除去する電気透析器が設けられ、
前記水分膜分離装置には、前記水選択透過膜によって処理されるヨウ化水素水溶液に対して、蒸発潜熱分の熱を供給する熱供給器が設けられ
該熱供給器の熱源として海水を用いることを特徴とする水素製造装置。

【請求項3】
ヨウ素、二酸化硫黄および水から硫酸水溶液およびヨウ化水素水溶液を生成するブンゼン反応工程と、
前記ブンゼン反応工程によって得られたヨウ化水素水溶液を濃縮した後にヨウ化水素を分解し、製品としての水素と前記ブンゼン反応工程へ供給するヨウ素とを得るヨウ化水素濃縮分解工程と、
前記ブンゼン反応工程によって得られた硫酸水溶液を濃縮した後に硫酸を分解し、酸素と前記ブンゼン反応工程へ供給する二酸化硫黄とを得る硫酸濃縮分解工程と、を備え、
前記ヨウ化水素濃縮分解工程には、ヨウ化水素水溶液を水選択透過膜によって水分膜分離する水分膜分離工程が設けられた、水素製造方法において、
前記水分膜分離工程の上流側には、ヨウ素を析出させ除去するヨウ素除去工程が設けられ、
前記水分膜分離工程には、前記水選択透過膜によって処理されるヨウ化水素水溶液に対して、蒸発潜熱分の熱を供給する熱供給工程が設けられ
該熱供給工程の熱源として海水を用いることを特徴とする水素製造方法。

【請求項4】
ヨウ素、二酸化硫黄および水から硫酸水溶液およびヨウ化水素水溶液を生成するブンゼン反応工程と、
前記ブンゼン反応工程によって得られたヨウ化水素水溶液を濃縮した後にヨウ化水素を分解し、製品としての水素と前記ブンゼン反応工程へ供給するヨウ素とを得るヨウ化水素濃縮分解工程と、
前記ブンゼン反応工程によって得られた硫酸水溶液を濃縮した後に硫酸を分解し、酸素と前記ブンゼン反応工程へ供給する二酸化硫黄とを得る硫酸濃縮分解工程と、を備え、
前記ヨウ化水素濃縮分解工程には、ヨウ化水素水溶液を水選択透過膜によって水分膜分離する水分膜分離工程が設けられた、水素製造方法において、
前記水分膜分離工程の上流側には、ヨウ化水素水溶液を濃縮する工程と、該ヨウ化水素水溶液中のヨウ素を除去する工程が設けられ、
前記水分膜分離工程には、前記水選択透過膜によって処理されるヨウ化水素水溶液に対して、蒸発潜熱分の熱を供給する熱供給工程が設けられ
該熱供給工程の熱源として海水を用いることを特徴とする水素製造方法。
産業区分
  • 無機化合物
  • 混合分離
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中
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