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亀裂開口幅と亀裂形状の同時測定方法及び装置

国内特許コード P120007546
整理番号 13537
掲載日 2012年5月15日
出願番号 特願2010-189543
公開番号 特開2012-047571
登録番号 特許第5326174号
出願日 平成22年8月26日(2010.8.26)
公開日 平成24年3月8日(2012.3.8)
登録日 平成25年8月2日(2013.8.2)
発明者
  • 佐藤 久
  • 澤田 淳
出願人
  • 独立行政法人日本原子力研究開発機構
発明の名称 亀裂開口幅と亀裂形状の同時測定方法及び装置
発明の概要

【課題】岩石試料内の単一天然亀裂の開口幅と形状の両方を高い分解能で且つ高精度で同時に測定でき、測定に際して岩石試料が消失することなく、測定に要する時間とコストの負担を軽減できるようにする。
【解決手段】単一亀裂を有する岩石試料を型として、亀裂を境とする2つの透明レプリカ試料14a,14bを、一方は無色の透明樹脂で、他方は染料で着色した透明樹脂で作製し、両者を組み合わせることで亀裂12を復元し、亀裂内に前記染料とは異なる色の染料溶液を満たして岩石レプリカ試験体10とする。それに白色光を照射し、透過光を各染料に対応したバンドパスフィルター20を通して各色毎の2次元平面座標の光強度データをCCDカメラ18で取得し、各色毎の2次元平面座標の吸光度から2種類の染料で着色された部分の厚さをデータ収録装置22で算出して亀裂開口幅と亀裂形状を同時に求める。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


高レベル放射性廃棄物の地層処分では、その安全評価のために天然バリア内での核種移行現象の解明が必要となる。そこで、主に結晶質岩の亀裂内を物質が移行する現象に着目して、50cmスケールの岩石試料について、境界条件を正確に設定でき、原位置での透水・物質移行現象を再現できる単一亀裂を対象とした透水・トレーサー室内試験装置が開発されている(非特許文献1参照)。この試験装置を用いることで、天然亀裂内の透水・物質移行現象についての様々な知見が得られている。しかし、天然亀裂内の透水・物質移行現象の解明を更に進めるためには、岩石試料内の亀裂開口幅と亀裂形状の両方を正確に測定する必要がある。



岩石試料内の亀裂開口幅や亀裂形状の測定には、従来から幾つかの方法が提案されている。例えば、岩石内の亀裂に樹脂を注入することにより亀裂を固定し、その岩石試料を切断あるいは研磨することにより亀裂を直接観察する方法がある(特許文献1参照)。この方法では、亀裂開口幅と亀裂形状を同条件で測定することができる。しかし、空間解像度の高いデータを取得するためには、岩石試料の切断や研磨の回数を多くする必要があり、そのため時間とコストの負担が大きい。また、測定を行うことで、岩石試料が消失してしまうことから、繰り返し試験ができず、また垂直応力の載荷などにより開口幅分布を変化させた場合のデータを取得することができないなどの問題もある。



このような機械的な切断や研磨による方法の他、光学的な測定手法を用いて亀裂開口幅を測定する方法もある。従来の光学的な測定方法では、透明な樹脂などを使用して亀裂のレプリカを作製し、亀裂の上下面を組み合わせた状態での亀裂に平行な2次元平面の亀裂開口幅を測定する(非特許文献2参照)。これによって、高い空間解像度で且つ高精度での測定が可能となる。しかし、この測定方法では、亀裂形状を測定することはできない。亀裂形状のデータを取得するためには、亀裂の上下面を組み合わせる前に、接触式あるいは非接触式の3次元形状測定機などを用いて亀裂形状を測定する必要がある。そのため、このような方法では、亀裂開口幅測定と亀裂形状測定の測定間隔や座標を完全に一致させることは困難である。

産業上の利用分野


本発明は、岩石試料内に存在する単一亀裂の開口幅と形状を光学的に同時に測定する方法、及びその方法の実施に用いる装置に関するものである。この技術は、例えば岩石の亀裂内における透水や物質移行特性を詳細に評価するために有用である。

特許請求の範囲 【請求項1】
単一亀裂を有する岩石試料を型として、亀裂を境とし、その亀裂面と反対側の面を鏡面研磨加工した平面とする2つの透明レプリカ試料を、一方は無色の透明樹脂により、他方は染料で着色した透明樹脂により作製し、それらを組み合わせることで亀裂を復元し、該亀裂内に前記染料とは異なる色の染料溶液を満たして岩石レプリカ試験体とし、該岩石レプリカ試験体に白色光を照射し、その透過光を前記2種類の染料の各色に対応したバンドパス特性を呈するフィルターを通して各色毎の2次元平面座標の光強度データを取得し、各色毎の2次元平面座標の吸光度から2種類の染料で着色された部分の厚さをそれぞれ算出し、染料溶液の厚さから亀裂開口幅の分布を求めると共に、着色した透明レプリカ試料の厚さの変化から着色した透明レプリカ試料側の亀裂面表面形状を求め、その着色した透明レプリカ試料側の亀裂面表面形状に染料溶液の厚さから求めた亀裂開口幅の分布を重ねることで無色の透明レプリカ試料側の亀裂面形状を求めて、それらによって亀裂の3次元的な形状を求めることを特徴とする亀裂開口幅と亀裂形状の同時測定方法。

【請求項2】
亀裂内を満たす染料溶液の屈折率を、透明レプリカ試料の材料である透明樹脂の屈折率にマッチングさせる請求項1記載の亀裂開口幅と亀裂形状の同時測定方法。

【請求項3】
一方の透明レプリカ試料の材料である透明樹脂の着色に青色染料を使用し、亀裂内を満たす染料溶液に赤色染料を用いる請求項1又は2記載の亀裂開口幅と亀裂形状の同時測定方法。

【請求項4】
請求項1記載の測定方法を実施するための装置であって、上下2つの透明レプリカ試料を組み合わせた岩石レプリカ試験体に均一な白色光を下方から照射するフラット照明装置と、該フラット照明装置の上方に位置し前記岩石レプリカ試験体の透過光を検出するモノクロのデジタルCCDカメラと、該CCDカメラのレンズに設けられるバンドパスフィルターと、前記CCDカメラにより検出した2次元平面座標の光強度データを取り込み各色毎の2次元平面座標の吸光度から2種類の染料で着色された部分の厚さをそれぞれ算出して亀裂開口幅と亀裂形状を同時に求めるデータ収録装置を具備し、亀裂開口幅測定では染料溶液の吸収スペクトルに合わせたバンドパスフィルターを用い、亀裂形状測定では着色した透明レプリカ試料の吸収スペクトルに合わせたバンドパスフィルターを用いるようにし、前記データ収録装置を除く光学系全体が暗室内に収容されている亀裂開口幅と亀裂形状の同時測定装置。
産業区分
  • 測定
  • 高分子化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2010189543thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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