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磁気抵抗素子

国内特許コード P120007607
整理番号 K020P55-3
掲載日 2012年5月28日
出願番号 特願2011-226906
公開番号 特開2012-033957
登録番号 特許第4963744号
出願日 平成23年10月14日(2011.10.14)
公開日 平成24年2月16日(2012.2.16)
登録日 平成24年4月6日(2012.4.6)
優先権データ
  • 特願2004-071186 (2004.3.12) JP
  • 特願2004-313350 (2004.10.28) JP
発明者
  • 湯浅 新治
出願人
  • 独立行政法人科学技術振興機構
  • 独立行政法人産業技術総合研究所
発明の名称 磁気抵抗素子
発明の概要

【課題】従来のTMR素子に比べて磁気抵抗を大きくし、出力電圧を大きくすることを目的とする。
【解決手段】磁気抵抗素子は、BCC構造を有するFe系合金であって(001)結晶面が優先配向した単結晶または(001)結晶面が優先配向した多結晶からなる第1の強磁性体層と、BCC構造を有するFe系合金であって(001)結晶面が優先配向した単結晶または(001)結晶面が優先配向した多結晶からなる第2の強磁性体層と、前記第1の強磁性体層と前記第2の強磁性体層との間に位置するトンネル障壁層とを有し、前記トンネル障壁層が、(001)結晶面が優先配向した単結晶MgOあるいは(001)結晶面が優先配向した多結晶MgOを含み、前記(001)結晶面が優先配向した単結晶MgOあるいは(001)結晶面が優先配向した多結晶MgOのトンネル障壁の高さφが0.2~0.5eVであることに特徴がある。
【選択図】図11

従来技術、競合技術の概要


MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)は、現在広く用いられている記憶素子であるDRAMに代わる大容量向け記憶素子であり、かつ、高速な不揮発性メモリとして広く研究開発が行われており、例えば、4MbitのMRAMがサンプル出荷されたという実績がある。



図8は、MRAMの心臓部であるトンネル磁気抵抗素子(以下、「TMR素子」と称する)の構造と、その動作原理を示す図である。図8(A)に示すように、TMR素子においては、酸化物からなるトンネル障壁(以下、「バリア層」とも称する)の両側を強磁性金属からなる第1及び第2の2つの電極により挟んだトンネル構造を有している。トンネル障壁層としては、アモルファスのAl-O層が用いられている(非特許文献1参照)。図8(A)に示すように、第1の強磁性電極と第2の強磁性電極との磁化の向きが平行な平行磁化の場合には、トンネル構造の界面における法線方向に関する素子の電気抵抗が小さくなる。一方、図8(B)に示すように、第1の強磁性電極と第2の強磁性電極との磁化の向きが平行な反平行磁化の場合には、トンネル構造の界面における法線方向に関する素子の電気抵抗が大きくなる。この抵抗値は、一般的な状態では変化せず、抵抗値が高いか低いかに基づいて情報“1”、“0”として記憶される。平行磁化と反平行磁化とは不揮発に記憶されるため、不揮発性メモリの基本素子として用いることができる。



図9は、MRAMの基本構造例を示す図であり、図9(A)はMRAMの斜視図であり、図9(B)は模式的な回路構成図であり、図9(C)は、構造例を示す断面図である。図9(A)に示すように、MRAMにおいてはワード線WLとビット線BLとが交差するように配置され、交差部にMRAMセルが配置されている。図9(B)に示すように、ワード線とビット線との交差部に配置されたMRAMセルは、TMR素子と、このTMR素子と直列接続されたMOSFETとを有しており、負荷抵抗として機能するTMR素子の抵抗値をMOSFETにより読み取ることにより、記憶情報を読み出すことができる。尚、情報の書き換えは、例えば、TMR素子への磁場の印加により行うことができる。図9(C)に示すように、MRAMメモリセルは、p型Si基板101内に形成されたソース領域105とドレイン領域103と、その間に画定されるチャネル領域に対して形成されたゲート電極111とを有するMOSFET100と、TMR素子117とを有している。ソース領域105は接地(GND)され、ドレインは、TMR素子を介してビット線BLに接続されている。ワード線WLはゲート電極111に対して図示しない領域において接続されている。



以上に説明したように、不揮発性メモリMRAMは、1つのMOSFET100とTMR素子117とにより1つのメモリセルを形成することができるため、高集積化に適したメモリ素子ということができる。

産業上の利用分野


本発明は、磁気抵抗素子に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
BCC構造を有するFe系合金であって(001)結晶面が優先配向した単結晶または(001)結晶面が優先配向した多結晶からなる第1の強磁性体層と、
BCC構造を有するFe系合金であって(001)結晶面が優先配向した単結晶または(001)結晶面が優先配向した多結晶からなる第2の強磁性体層と、
前記第1の強磁性体層と前記第2の強磁性体層との間に位置するトンネル障壁層とを有し、
前記トンネル障壁層が、(001)結晶面が優先配向した単結晶MgOあるいは(001)結晶面が優先配向した多結晶MgOを含む磁気抵抗素子であって、
前記磁気抵抗素子に100mV以下のバイアス電圧Vを印加した場合の、前記(001)結晶面が優先配向した単結晶MgOあるいは(001)結晶面が優先配向した多結晶MgOを流れるトンネル電流の電流密度Jから、
式) J=[(2mφ)1/2/Δs](e/h)×exp[-(4πΔs/h)×(2mφ)1/2]×V
でフィッティングすることにより求められる前記(001)結晶面が優先配向した単結晶MgOあるいは(001)結晶面が優先配向した多結晶MgOのトンネル障壁の高さφが0.2~0.5eVであることを特徴とする磁気トンネル接合構造を備えた磁気抵抗素子。
但し、
mは自由電子の質量、
eは素電荷、
hはプランク定数、
Δs≒tMgO-0.5nm、
MgOは断面TEM写真を用いて求めた前記トンネル障壁層の膜厚
である。

【請求項2】
前記磁気抵抗素子は、室温での出力電圧が
式)(Rap-Rp)/Rap
から求められる抵抗比に前記磁気抵抗素子に印加されるバイアス電圧を乗算することに求められる前記磁気抵抗素子の出力電圧が200mVより高いことを特徴とする請求項1に記載の磁気抵抗素子。
但し、
Rp及びRapは上記第1の強磁性体層および上記第2の強磁性体層の磁化が平行と反平行の場合の磁気トンネル接合の抵抗である。

【請求項3】
前記第1および第2の強磁性体層における前記BCC構造を有するFe系合金はCoを含むFe系合金であることを特徴とする請求項1または2に記載の磁気抵抗素子。
産業区分
  • 固体素子
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2011226906thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
参考情報 (研究プロジェクト等) さきがけ 情報基盤と利用環境 領域
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