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イムノクロマト分析用ストリップ、及びイムノクロマト分析方法

国内特許コード P120007617
整理番号 S2011-0055-N0
掲載日 2012年5月28日
出願番号 特願2010-248181
公開番号 特開2012-098237
登録番号 特許第5610389号
出願日 平成22年11月5日(2010.11.5)
公開日 平成24年5月24日(2012.5.24)
登録日 平成26年9月12日(2014.9.12)
発明者
  • 高村 禅
  • 浮田 芳昭
  • アマラ アピラックス
  • 近江 みゆき
出願人
  • 国立大学法人北陸先端科学技術大学院大学
発明の名称 イムノクロマト分析用ストリップ、及びイムノクロマト分析方法
発明の概要 【課題】 多段階操作をワンステップで行うことが可能なクロマト分析用ストリップを提供する。
【解決手段】 メンブレンからなるクロマト分析用ストリップである。溶液の展開に要する時間が異なる複数の流路が並列に配されている。例えば、インクジェット法によりメンブレン1に遮断パターン2を形成し、1枚のメンブレン1に流路長が異なる複数の流路3,4を形成する。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要



イムノクロマトグラフィーは、抗体等の生化学活性を有するタンパク質をニトロセルロース等からなるメンブレン上に固定し、これに被検物質を含むサンプル(尿、唾液、血液等)を毛細管現象により吸収させることで、分析対象をメンブレン上の抗体と反応させて検出する方法である。





前述のイムノクロマトグラフィーは、その特異性と簡便さ、製造コストの低さ、分析所要時間の短さ等、多くの有用性から、例えばインフルエンザ検査、HCV検査、妊娠検査、アレルギー検査、食中毒検査、残留農薬検査等、医療検査の分野を中心に広く用いられており、一般ユーザにも利用可能な形態で検査キットが提供される等、その用途は拡大しつつある。





イムノクロマトグラフィーの一般的な手順について説明すると、先ず、分析に先立って、クロマト分析用ストリップ(ニトロセルロース等からなるメンブレン)上に被検物質と特異的に結合する1次抗体(被験物質と特異的に結合する抗体である捕捉抗体)を固定化しておき、それとともに、被検物質の結合部位を可視化するための標識物質[例えば2次抗体(被験物質の1次抗体が認識する部位とは異なる部位に特異的な抗体)に金コロイド等の標識物質を結合させた標識抗体(コンジュゲート)]を吸収させたコンジュゲーションパッドを前記クロマト分析用ストリップの展開開始側の端部に接合しておく。





分析に際しては、コンジュゲーションパッドに試験溶液(サンプル)を滴下する。試験溶液の滴下後、毛細管現象によりクロマト分析用ストリップへと吸い上げられるが、この時、試験溶液がコンジュゲーションパッドに含まれるコンジュゲートを溶解し、コンジュゲートと被検物質が特異的に結合反応を起こす。試験溶液は、さらに毛細管現象によりクロマト分析用ストリップ上で吸い上げられ、1次抗体の固定位置に到達すると、コンジュゲートが結合した被検物質が固定化された1次抗体と特異的な結合反応を起こす。この結果、被検物質が1次抗体の固定位置に局所的に結合し、被検物質を介して結合するコンジュゲートの金コロイド等が集積し発色する。





前記イムノクロマトグラフィーでは、未反応のコンジュゲートが1次抗体の固定位置近傍に存在すると、いわゆるバックグラウンドシグナルとなって、本来の発色を識別する上で妨げとなるおそれがある。そこで、本来の分析に必要な液量以上に試験溶液を流すことで、特異的な結合を形成せずにメンブレン上に残留するコンジュゲートを洗い流す。これにより、未反応のコンジュゲートによるバックグラウンドシグナルが低下し、明瞭な発色が得られる。前記発色を測定することで、被検物質の濃度を定量的に測定することが可能である。





先にも述べた通り、前述のイムノクロマトグラフィーは、妊娠検査やインフルエンザの簡易キット等の分野において既に実用化されているが、さらなる高感度化を図ることができれば、癌等のようなさらに重篤な疾患の早期診断や、ベッドサイドにおける適時的な診断(Point-of-care-testing;POCT)等への応用も期待される。





このような状況から、イムノクロマトグラフィーにおけるイムノアッセイの高感度化が検討されており、蛍光標識コンジュゲートや酵素コンジュゲートを用いる増感法が報告されている。例えば、非特許文献1には、抗体と酵素とのコンジュゲートを通常通りクロマト用ストリップ(メンブレン)上の抗体と反応させ、試験溶液を十分流して未結合のコンジュゲートを洗い流した後、酵素に触媒されて発色する基質をしみ込ませたパッドをさらにメンブレンに接触させ、増感反応を実現する方法が報告されている。

産業上の利用分野



本発明は、クロマト分析用ストリップに関するものであり、多段階操作をワンステップで行い得る新規なクロマト分析用ストリップに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
1枚のメンブレンに、印刷法によって遮断パターンが形成されて、通常流路と当該通常流路よりも実効的な長さを長くして試験溶液の展開に要する時間を遅延させる遅延流路とが並列に配されて、試験溶液を展開するための上流側の端部と、当該上流側の端部から分岐する通常流路及び遅延流路と、当該通常流路及び遅延流路から合流する下流側の単流路とが形成されており、
前記通常流路を通った試験溶液が最初に前記単流路に到達し、その後、前記遅延流路を通った試験溶液が前記単流路に到達する構成であることを特徴とするイムノクロマト分析用ストリップ。

【請求項2】
前記遅延流路として、第1の遅延流路と当該第1の遅延流路よりも実効的な長さを長くして試験溶液の展開に要する時間を遅延させる第2の遅延流路とが並列に配されており、前記遮断パターンのうち、前記第1の遅延流路と前記第2の遅延流路を仕切る分岐用パターンの中途位置において、当該分岐用パターンを一部欠損させて連通部が形成されており、前記第1の遅延流路を通る試験溶液の一部を前記第2の遅延流路に入り込ませることで前記第2の遅延流路を通る試験溶液が前記第1の遅延流路に入り込むことを防止する構成であることを特徴とする請求項1記載のイムノクロマト分析用ストリップ。

【請求項3】
前記下流側の単流路にはコンジュゲートライン、テストライン、コントロールラインが順に配されており、前記遅延流路内には基質が配されていることを特徴とする請求項1記載のイムノクロマト分析用ストリップ。

【請求項4】
前記下流側の単流路にはテストライン、コントロールラインが順に配されており、前記通常流路内にはコンジュゲートラインが配されており、前記遅延流路内には基質が配されていることを特徴とする請求項1記載のイムノクロマト分析用ストリップ。

【請求項5】
前記下流側の単流路にはテストライン、コントロールラインが順に配されており、前記第1の遅延流路内にはコンジュゲートラインが配されており、前記第2の遅延流路内には基質が配されていることを特徴とする請求項2記載のイムノクロマト分析用ストリップ。

【請求項6】
前記メンブレンがニトロセルロース製であり、前記メンブレンにポリマー溶液をインクジェットプリントすることで前記遮断パターンが形成されていることを特徴とする請求項1または2記載のイムノクロマト分析用ストリップ。

【請求項7】
前記通常流路が直線状であり、前記遅延流路が蛇行状であることを特徴とする請求項1記載のイムノクロマト分析用ストリップ。

【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項記載のイムノクロマト分析用ストリップを用いて、多段階操作をワンステップで行なって被験物を検出することを特徴とするイムノクロマト分析方法。
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2010248181thum.jpg
出願権利状態 登録
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