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波長検波型光センサシステム コモンズ 外国出願あり

国内特許コード P120007640
整理番号 H23-43
掲載日 2012年6月5日
出願番号 特願2012-075859
公開番号 特開2013-205291
登録番号 特許第5207421号
出願日 平成24年3月29日(2012.3.29)
公開日 平成25年10月7日(2013.10.7)
登録日 平成25年3月1日(2013.3.1)
発明者
  • 佐野 安一
  • 本藤 弘敏
出願人
  • 独立行政法人国立高等専門学校機構
発明の名称 波長検波型光センサシステム コモンズ 外国出願あり
発明の概要


【課題】センサとして小型化及び高い測定精度を同時に実現する。
【解決手段】本発明の波長検波型光センサシステムは、光源から出射される光が入射するファブリペロー光共振器FFPと、このファブリペロー光共振器が出力する前記線スペクトルを含む反射波長帯域を備えて出力光を出射する出力側帯域反射フィルタFBGとを有する複数の前記波長変化型光センサS1、S2と、第一の端子に入射した光を第二の端子から出射し、この第二の端子に入射した光を波長検波手段に接続された第三の端子から出射する光サーキュレータCIRと、光源から複数のファブリペロー光共振器を直列に接続するとともに末端が光サーキュレータの第一の端子に接続された第一の光路と、複数の出力側帯域反射フィルタを直列に接続するとともに末端が光サーキュレータの第二の端子に接続された第二の光路とを具備する。
【選択図】図9

従来技術、競合技術の概要


阪神淡路大震災、東日本大震災など我が国は地震大国であり、耐震構造の建築構造物が一般的である。一方建築構造物は時間と共に老朽化していき初期の耐震性が失われていく。高度成長時代は老朽化した建築構造物は取り壊し、新たに建築していくスクラップアンドビルドの考え方が主流であった。しかし地球環境保全の観点からこの方法は用いられなくなり、現在ではすでにあるものを維持保全しながら大切に使っていく方向に社会全体のトレンドが変化してきている。したがって維持保全は重要なアイテムになる。維持保全の方法として保守員が見回り、点検を行いこれを推進していく方法があるが、この方法は常時点検ができないという欠点がある。また人間は点検に際して種々の測量をするが、例えば天井裏、壁の中など本質的に測量しにくい場所もある。そのような場所が耐震構造上重要なチェック対象になる場合もある。これに対して光ファイバ網を建築工事の際同時に建築物に埋め込み測定しようとする技術が検討され一部実用化されている。対象はビルディングのような建築物だけではなく地震で大きな被害を受けた鉄橋、トンネル等もその対象となっている。一方、宇宙航空分野に目を転じても同様な検討が進められている。航空機、ロケットなどの機体に金属疲労が発生して致命的な事故に至らないか否かチェックはその代表的なものである。宇宙航分野の場合、「軽量」は重要なキーワードである。光ファイバはこのリクエストに対して現在最も優れた回答を与えるキーハードである。



以上のような社会背景をもとに技術的な進歩が著しいのが光ファイバブラッググレーティング(以下、単に「FBG」と記す)を用いた分布計測システムである。日本女子大学100年記念館あるいは慶応大学の三田校舎のように実用化が始まっている。第一の従来技術を図1[特許文献1]に示す。図1はよく知られているFBGを用いた代表的な分布計測システムである。この方法は反射波長帯域がそれぞれ異なる複数のFBGを光ファイバで接続し分布計測を可能としたもので光源には広帯域光源が用いられる。光源から出射された光は光カプラを経てFBG列に入射され、FBGからの反射光は光分岐器経由波長検波装置に入力される。波長検波装置は各FBGの反射中心波長を計測する。FBGの反射中心波長はFBGの温度あるいは歪等の物理量にリンクしてシフトする。このためFBGの波長を計測すれば各FBGの温度あるいは歪などの物理量が波長検波装置につながるマイクロコンピュータで認識される仕組みである。



次に第二の従来技術について述べる。図2はFBGを用いた測定精度を高めるためのキーハードである。これは光ファイバファブリペロー共振器(以下、単に「FFP」と記す)と呼ばれ、光ファイバ内に同じ特性のFBGを一定間隔離して2個描画し作成されるものである。図3はこのFFPの光の波長に対するスペクトルを示す。(A),(B)は2個のFBGの反射スペクトルであり、いずれも同一の反射スペクトルのものを使う。(C)はFFPの透過率を示す。スペクトルの中央に狭帯域の例えば10pm程度の帯域幅のスペクトルが発生させることができる[特許文献2]。図3の方法を少しアレンジして単一スペクトルだけを抽出する方法が知られている[非特許文献1]。これはFFPとFFPが発生する狭帯域のスペクトルをカバーする反射波長帯域をもつFBG3それに光サーキュレータCIRを組み合わせ図4に示すような光回路構成にするものである。図5はこの回路の光スペクトルを示す。(A)、(B)はFBG1、FBG2の反射スペクトル、(C)はFFPの透過スペクトル、この透過光は光サーキュレータCIRに入射後、FBG3で反射される。(D)はFBG3の反射スペクトルである。FBG3で反射された狭帯域光スペクトルは光サーキュレータCIRの出射ファイバに導かれここから(E)に示すような狭帯域単一線スペクトルが出射される。



図6はFFPを用いて図4の回路を用いて図1の分布計測システムよりも測定精度を高めた分布計測システムである。単純にFBGを用いた図1に示すシステムの場合はFBGの帯域幅は150pm程度であるが、FFPを用いると上記のように10pm程度の帯域幅にできるので単純にFBGを用いた場合よりもその中心波長をより高い測定精度で求めることができる。その動作の概要は以下のようである[特許文献2]。図6において、センサS1はFBG1とFBG2からなるFFP1とFBG3から成る。このセンサは図7のようにセンサホルダSH内に収められ例えば接着剤などで固定される。これによりFFP1とFBG3は同一温度となり、また歪がSHに印加されれば同じ歪を受けることになる。センサS1は光サーキュレータCIRを介してFFP1とFBG3が接続される。広帯域光源からの光L1は光回路R1のようにFFP1を通過した出射光のうち狭帯域単一線スペクトルだけがFBG3で反射され光サーキュレータCIR及び波長多重用カプラWDMCを経て波長検波器に単一の線スペクトルとして入射する。この動作は図8に示すセンサ1の波長帯域で行われる。図8において(a)はFFP1とFFP2の透過スペクトルを重ね合わせて書いたものであり、(b)はFBG3とFBG6の反射スペクトルを重ね合わせて書いたものである。また(c)は波長検波装置への入射スペクトルである。センサごとの波長帯域はシステム設計時に割り与られる。この動作はセンサ2でもセンサ1と同様に行われ、センサ1の波長帯域とセンサ2の波長帯域は図8のように異なった帯域であり、センサ1とは独立に行われる。すなわち図6においてセンサS2は光サーキュレータCIRを介してFFP2とFBG6が接続される。広帯域光源からの光L2は光回路R2のようにFFP2を通過した出射光のうち狭帯域単一線スペクトルだけがFBG6で反射され光サーキュレータCIR及び波長多重用カプラWDMCを経て波長検波器に入射する。



以上の分布計測システムにおいてセンサ1の温度が変化するとFBGの場合と同様に図8の破線のようにセンサ1の光スペクトルがΔλだけ変化する。図8において(a'),(b'),(c')のスペクトルはセンサ1に温度変化が印加された場合のスペクトルである。(a')はFFP1とFFP2の透過スペクトルを重ね合わせて書いたものであり、(b')はFBG3とFBG6の反射スペクトルを重ね合わせて書いたものである。また(c')は波長検波装置への入射スペクトルである。この時センサ2の波長帯域は前述のようにセンサ1とは異なるので波長スペクトルに変化は生じない。Δλは温度にリンクした量となるのでこれを実際のマイクロコンピュータで温度に変換しセンサ出力とする。この場合温度とΔλとの関係を予めデータとしてリードオンメモリーに記憶しておけば、Δλが入力されたとき温度を出力することができる。センサ2についてもセンサ1の場合とまったく同じようにして温度を出力することができる。

産業上の利用分野


本発明は光ファイバブラッググレーティングを用いた分布型光ファイバ計測システムを構成する場合に好適な波長検波型光センサシステムに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
光源と、この光源から出射される光が入射する光路に沿った被測定部毎に設置され相互に異なる波長検出帯域を備えた複数の波長変化型光センサと、これらの複数の波長変化型光センサから前記光路を介して出力される出力光を検出する波長検波手段とを備えた波長検波型光センサシステムであって、
前記光源から出射される光が入射し、前記光路上において一対の入射側帯域反射フィルタが対向配置されて前記一対の入射側帯域反射フィルタの反射波長帯域内に少なくとも1本の線スペクトルを含む透過スペクトルを出力するファブリペロー光共振器と、このファブリペロー光共振器が出力する前記透過スペクトル中の少なくとも1本の前記線スペクトルの波長領域を含む反射波長帯域を備えて前記出力光を出射する出力側帯域反射フィルタとを有する複数の前記波長変化型光センサと、
第一の端子に入射した光を第二の端子から出射し、この第二の端子に入射した光を前記波長検波手段に接続された第三の端子から出射する光サーキュレータと、
前記光源から前記複数の波長変化型光センサ毎に設けられた複数の前記ファブリペロー光共振器を直列に接続するとともに末端が前記光サーキュレータの前記第一の端子に接続された第一の光路と、
前記複数の波長変化型光センサ毎に設けられた複数の前記出力側帯域反射フィルタを直列に接続するとともに末端が前記光サーキュレータの前記第二の端子に接続された第二の光路と、
を具備することを特徴とする波長検波型光センサシステム。

【請求項2】
前記第一の光路は光ファイバからなる第一の光ファイバアームで構成され、前記一対の入射側帯域反射フィルタは前記第一の光ファイバアーム中に形成されたファイバブラッググレーティングであり、
前記第二の光路は光ファイバからなる第二の光ファイバアームで構成され、前記出射側帯域反射フィルタは前記第二の光ファイバアーム中に形成されたファイバブラッググレーティングである
ことを特徴とする請求項1に記載の波長検波型光センサシステム。

【請求項3】
前記ファブリペロー光共振器は、前記反射波長帯域内に単一の前記線スペクトルを生ずるように構成されることを特徴とする請求項1に記載の波長検波型光センサシステム。

【請求項4】
前記波長変化型光センサ毎に、前記出射側帯域反射フィルタの反射波長帯域は、前記ファブリペロー光共振器の反射波長帯域内に限定されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の波長検波型光センサシステム。

【請求項5】
前記波長変化型光センサ毎に、前記出射側帯域反射フィルタは、前記ファブリペロー光共振器より出力される前記線スペクトルの波長と一致した反射中心波長を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の波長検波型光センサシステム。
産業区分
  • 測定
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中
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