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カンチレバーアレイを有する共振センサ装置 コモンズ

国内特許コード P120007645
掲載日 2012年6月11日
出願番号 特願2010-103209
公開番号 特開2011-232194
登録番号 特許第5462698号
出願日 平成22年4月28日(2010.4.28)
公開日 平成23年11月17日(2011.11.17)
登録日 平成26年1月24日(2014.1.24)
発明者
  • イリナ・キミロバ
  • エレーナ・シェスタコバ
出願人
  • 公立大学法人会津大学
発明の名称 カンチレバーアレイを有する共振センサ装置 コモンズ
発明の概要 【課題】複数の対象を高感度で検知するカンチレバーアレイ共振センサの提供。
【解決手段】共振センサ装置は、2次元電子ガス層を提供する、その界面にヘテロ接合を有する活性層24およびバリア層25を備える。ソース、ドレイン電極が半導体基板21に設けられている。ソース、ドレイン電極の間でセンサ装置の表面に表面電極26が設けられている。この表面電極の上方でソース、ドレイン電極の間に一つまたは複数の共振カンチレバーアレイ27が設けられている。共振センサ装置は、さらに共振カンチレバーに可変周波数の入力信号を加えるための信号源を備えている。検出器がソース、ドレイン間の電流を検出する。可変周波数信号がカンチレバーを駆動して振動させる。この振動は、加えた信号の周波数がカンチレバーの固有の基礎共振周波数またはその高調波に一致するときピークに達する。
【選択図】図1A
従来技術、競合技術の概要



非特許文献1は、半導体基板に形成されたソースおよびドレイン、およびカンチレバー・フローティングゲートを有する共振ゲート・トランジスタを記載している。カンチレバー・フローティングゲートはフローティングゲートと基板表面上の表面電極との間に可変周波数信号を加えて、ソート、ドレイン間のチャンネルに流れる電流を変調すると振動する。





非特許文献2は、2次元電子ガス(2DEG)チャンネルのソース、ドレイン電流を制御するフローティングゲートとして作用する浮きカンチレバーを有するフローティングゲート高電子移動度トランジスタ(HEMT)を開示している。





2DEGを感知システムに使用する考えは、多くの応用分野で実践されており、非特許文献3には2DEGを含む応力感知低温GaAs/AlGaAs FETが記載され、非特許文献4には、集積2DEGを有する微細加工されたカンチレバー磁力計が記載され、非特許文献5には、メカニカルな共振器を有するAlGaAs/GaAsヘテロ構造の2DEGが記載されている。2DEGは半導体ヘテロ接合、たとえば小さいバンドギャップの非ドープの真性GaAs層(i-GaAs層)と大きいバンドギャップのδドープのn型AlxGa1-xAs層(n-AlGaAs層)との接合で形成されることが知られており、i-GaAs層は、i-GaAs層に形成される2DEGチャンネルに電子を供給するソースとして作用する。





特許文献1は、基板と、基板に形成されたソース、ドレインと、カーボン・ナノチューブとを備える共振トランジスタを開示しており、カーボン・ナノチューブは、トランジスタのチャンネル領域上に片持ち梁(カンチレバー)状に設けられている。基板上でカンチレバーのゲートの下に入力電極が設けられている。ナノチューブ・ゲートと入力電極との間に可変周波数信号を加えると、加えた信号の周波数でナノチューブ・ゲートが振動し、その結果、時間とともに変化する電界が生じ、FETの電流を変調し、入力電極とソース、ドレイン出力との間のインピーダンスが変化する。FETのソース、ドレイン電流の変化はナノチューブの共振周波数で最大となる。





特許文献2は、様々の環境状態において目的物質の存在を正確に検出し測定する集積カンチレバー感知アレイを開示している。カンチレバー・センサシステムは、光学計測ヘッドを有するカンチレバーが発生する発振特性を測定する。このヘッドは、光源およびカンチレバーアレイのカンチレバーによって反射された入射光を検出するよう配置された検出器を備えている。





計測ヘッドは、応力によって生じた曲がり、熱による曲がりによるカンチレバーの偏光を検出し測定することによってアレイのカンチレバーの動きを検出し測定し、またはAC(交流)集団(mass)の検出を使用して共振周波数のシフトを検出する。化学的感知の応用では、カンチレバーは感知対象のオブジェクトの分子を吸収し、曲がるなどの反応を示す感知層で被覆されている。ターゲットの分子がカンチレバーにくっつくと、カンチレバーの質量、応力、または温度が変化する。カンチレバーの動きを測定することによって、この変化を検出することができる。カンチレバー・センサの一つの動作モードは、交流(AC)集団の検出である。共振周波数のシフトを測定することによって、カンチレバーにくっついた材料の量を推測することができる。





生物学および薬学におけるプロセスの総合的な理解のためには、分子、細胞および組織のレベルで複数のパラメータの変化をモニタする必要がある。従来のシステムにおける単一のバイオマーカーの検出では、限られた特殊性のため、十分に満足のいく情報は得られない。たとえば、癌の診断は、従来の単一のバイオマーカーのモニターから複数のマーカーの検出にシフトしてきている。理想的には一つのセンサ・プラットフォームを使用して複数のバイオマーカーを同時に検出する技術が非常に魅力的である。カンチレバーアレイに基づくバイオ感知技術は、高感度および選択性をもつ複数ターゲット検出の要請に応えることができる潜在性をもっている。





非特許文献6は、共振カンチレバー・フローティングゲートHEMTの等価回路モデルを開示している。





非特許文献7は、くぼみをもつカンチレバーを使用する、流体におけるバイオマーカー検出を記載している。

産業上の利用分野



この発明は対象物質を検出するための共振センサ装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
共振カンチレバーデバイスを備える共振センサ装置であって、前記共振カンチレバーデバイスは、
2次元電子ガス(2DEG)層を形成するヘテロ接合、ソースおよびドレイン電極、および前記共振カンチレバーデバイスの上面において前記ソースおよびドレイン電極の間に形成された表面電極を備える基板と、
前記表面電極の上方に設けられ、前記基板に一端において取り付けられている共振カンチレバーのアレイと、を備え、
前記共振センサ装置は、
前記共振カンチレバーのアレイにRF信号を加えるためのRF信号源と、
前記ソースおよびドレインの間を流れる電流を検出するための検出器と、
を備える、共振センサ装置。

【請求項2】
前記共振カンチレバーのそれぞれは、前記RF信号源から加えられるRF信号によって駆動されて振動し、該RF信号がそれぞれの共振カンチレバーの共振周波数と一致するとき該共振カンチレバーがより大きな振幅で振動する、請求項1に記載の共振センサ装置。

【請求項3】
前記共振カンチレバーが感知対象の分子と相互作用して該共振カンチレバーの共振周波数をシフトさせる少なくとも一つの感性層で被覆されている、請求項2に記載の共振センサ装置。

【請求項4】
前記検出器は、前記RF信号の周波数が変化されるとき、前記ソース、ドレイン間の電流のピークを検出するよう構成されている、請求項3に記載の共振センサ装置。

【請求項5】
前記共振カンチレバーを前記RF信号で駆動するときの、該共振カンチレバーの振動の基準特性を記憶するメモリを備え、
前記検出器は、検出した電流のピークの特性を前記基準特性と比較して前記感性層と相互作用した物質を判定する、請求項4に記載の共振センサ装置。

【請求項6】
前記検出器は、前記周波数のシフトの大きさに基づいて前記物質の濃度を判定する、請求項5に記載の共振センサ装置。

【請求項7】
前記共振カンチレバーアレイが異なる長さで異なる共振周波数の少なくとも2つの共振カンチレバーを含む、請求項1から6のいずれかに記載の共振センサ装置。

【請求項8】
少なくとも一つの共振カンチレバーが流体を感知するための中空の溝を有する、請求項1または2に記載の共振センサ装置。
国際特許分類(IPC)
画像

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出願権利状態 登録
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