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複合粒子

国内特許コード P120007682
整理番号 2947
掲載日 2012年6月14日
出願番号 特願2010-202766
公開番号 特開2012-056901
登録番号 特許第5794499号
出願日 平成22年9月10日(2010.9.10)
公開日 平成24年3月22日(2012.3.22)
登録日 平成27年8月21日(2015.8.21)
発明者
  • 近藤 輝幸
  • 木村 祐
  • 神杉 遼太
  • 松田 哲也
  • 楢崎 美智子
出願人
  • 国立大学法人京都大学
発明の名称 複合粒子
発明の概要 【課題】水の緩和時間を短縮させるというMRI造影剤のみならず、光超音波信号を発し、光超音波マンモグラフィにも利用することができる複合粒子およびその製造方法、ならびに当該複合粒子を含有するMRI造影剤および多機能分子イメージングプローブを提供すること。
【解決手段】酸化ガドリニウム含有粒子の表面上に両親媒性高分子化合物からなる被膜が形成されてなる複合粒子、前記複合粒子を含有するMRI造影剤、複合粒子を含有する光超音波マンモグラフィ用イメージングプローブ、酸化ガドリニウム含有粒子の表面上に両親媒性高分子化合物を被覆する複合粒子の製造方法、および酸化ガドリニウム含有粒子を水中に分散させ、当該酸化ガドリニウム含有粒子の粒子径を調整した後、当該酸化ガドリニウム含有粒子の表面上に両親媒性高分子化合物を被覆する複合粒子の粒子径の制御方法。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


磁気共鳴撮像法〔MRI (Magnetic Resonance Imaging)〕は、核磁気共鳴(Nuclear Magnetic Resonance)を利用することにより、生体などの内部組織や内部構造を磁気共鳴画像として得る方法である。



磁気共鳴(MR)の信号強度は、生体内の水の緩和時間に大きく依存することから、緩和時間を制御することにより、得られる磁気共鳴画像のコントラストを強くすることができる。例えば、ガドリニウムイオン(Gd3+)は、常磁性を示し、水の緩和時間を短縮させるので、MRI造影剤として大きな効果が期待されている。



しかし、ガドリニウムイオン(Gd3+)は、それ単独では生体毒性を有することから、ガドリニウムイオンに有機配位子をキレート配位させることにより、ガドリニウムイオンを安定化させたガドリニウム錯体が開発されており、当該ガドリニウム錯体は、MRI造影剤として用いることが提案されている(例えば、特許文献1および2参照)。



ガドリニウムイオンが発現する水の緩和時間を短縮させる効果は、水分子がガドリニウムイオンに配位することによるところが大きい。一方、MRI造影剤として一般に用いられているガドリニウム錯体では、配位子中の7個または8個の窒素原子やカルボキシル基などの配位性官能基がガドリニウムイオンに配位することによってキレート錯体が形成され、安定化されている。従って、9配位のガドリニウムイオンの8配位までが水の配位に使えないことから、前記ガドリニウム錯体では、ガドリニウムイオンが本来有している水の緩和時間を短縮させる機能が十分に発現されていない可能性がある。



そこで、本発明者らは、従来のガドリニウム錯体と対比して水の緩和時間を短縮させる効果に優れたガドリニウム錯体を提案している(例えば、特許文献3参照)。



前記ガドリニウム錯体は、従来のガドリニウム錯体と対比して、水の緩和時間を短縮させる効果に優れているが、単一プローブによる2種類のイメージング技術を用いた画像形成は、より正確、迅速、かつ患者の負荷を軽減する画像診断に対して有用であることから、水の緩和時間を短縮させるというMRI造影剤としての機能のみならず、光超音波信号を発し、光超音波マンモグラフィ用のイメージングプローブとして利用することができる多機能分子イメージングプローブの開発が望まれている。

産業上の利用分野


本発明は、複合粒子に関する。さらに詳しくは、本発明は、複合粒子およびその製造方法、ならびに当該複合粒子を含有するMRI造影剤および光超音波イメージングプローブに関する。本発明の複合粒子は、生体内の水の緩和時間を短縮させるMRI造影剤として利用することができるとともに、光超音波信号を発する光超音波マンモグラフィ(Photoacoustic Mammography)用イメージングプローブとして利用することができる。本発明の複合粒子を用いることにより、単一プローブによる2種類のイメージング技術を利用した画像形成が可能となることから、本発明の複合粒子は、正確、迅速、かつ患者の負荷を軽減する画像診断に使用される多機能分子イメージングプローブとして期待されるものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
酸化ガドリニウムおよびアルキル基の炭素数が2~8である脂肪族ジオールを含有する酸化ガドリニウム含有粒子の表面上に両親媒性高分子化合物からなる被膜が形成されてなる複合粒子であって、前記両親媒性高分子化合物がゼラチン、アクリルアミド-アルキルスルホン酸共重合体、エチレンオキシド-プロピレンオキシド共重合体およびポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートからなる群より選ばれた両親媒性高分子化合物であることを特徴とする複合粒子。

【請求項2】
20~200nmの粒子径を有する請求項1に記載の複合粒子。

【請求項3】
両親媒性高分子化合物からなる被膜の厚さが3~10nmである請求項1または2に記載の複合粒子。

【請求項4】
請求項1~のいずれかに記載の複合粒子を含有することを特徴とするMRI造影剤。

【請求項5】
請求項1~のいずれかに記載の複合粒子を含有することを特徴とする光超音波マンモグラフィ用イメージングプローブ。

【請求項6】
酸化ガドリニウムおよびアルキル基の炭素数が2~8である脂肪族ジオールを含有する酸化ガドリニウム含有粒子の表面上に両親媒性高分子化合物を被覆する複合粒子の製造方法であって、前記両親媒性高分子化合物がゼラチン、アクリルアミド-アルキルスルホン酸共重合体、エチレンオキシド-プロピレンオキシド共重合体およびポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートからなる群より選ばれた両親媒性高分子化合物であることを特徴とする複合粒子の製造方法。

【請求項7】
硝酸ガドリニウムをアルキル基の炭素数が2~8である脂肪族ジオールに溶解させて加熱し、得られた酸化ガドリニウムの溶液に極性有機溶媒を添加することにより、酸化ガドリニウム含有粒子を調製する請求項に記載の複合粒子の製造方法。

【請求項8】
極性有機溶媒が脂肪族1価アルコール、脂肪族アルデヒドまたは脂肪族ケトン化合物である請求項に記載の複合粒子の製造方法。

【請求項9】
酸化ガドリニウムおよびアルキル基の炭素数が2~8である脂肪族ジオールを含有する酸化ガドリニウム含有粒子を水中に添加し、当該酸化ガドリニウム含有粒子の粒子径を調整した後、当該酸化ガドリニウム含有粒子の表面上に両親媒性高分子化合物を被覆する複合粒子の粒子径の制御方法であって、前記両親媒性高分子化合物がゼラチン、アクリルアミド-アルキルスルホン酸共重合体、エチレンオキシド-プロピレンオキシド共重合体およびポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートからなる群より選ばれた両親媒性高分子化合物であることを特徴とする複合粒子の粒子径の制御方法。

【請求項10】
硝酸ガドリニウムを炭素数が2~8である脂肪族ジオールに溶解させて加熱し、得られた酸化ガドリニウムの多価アルコール溶液を極性有機溶媒に滴下することにより、酸化ガドリニウム含有粒子を調製する請求項に記載の複合粒子の粒子径の制御方法。

【請求項11】
極性有機溶媒が、脂肪族1価アルコール、脂肪族アルデヒドまたは脂肪族ケトン化合物である請求項1に記載の複合粒子の粒子径の制御方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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