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ナノ複合材料およびナノ複合材料の製造方法

国内特許コード P120007752
整理番号 S2012-0090-N0
掲載日 2012年7月2日
出願番号 特願2011-256190
公開番号 特開2013-107807
登録番号 特許第5854503号
出願日 平成23年11月24日(2011.11.24)
公開日 平成25年6月6日(2013.6.6)
登録日 平成27年12月18日(2015.12.18)
発明者
  • 大森 守
  • 橋田 俊之
出願人
  • 国立大学法人東北大学
発明の名称 ナノ複合材料およびナノ複合材料の製造方法
発明の概要 【課題】ナノカーボン材料であるカーボンナノホーンならびにカーボンナノチューブに注目し、その特徴を生かし、金属酸化物の短所を是正し、新たな機能を添加した材料の開発を目指して研究を行うことで、カーボンナノホーンやカーボンナノチューブの特徴と、金属酸化物の特徴を組み合わせ、それらが最大限に生かされたナノ複合材料およびナノ複合材料の製造方法を提供する。
【解決手段】カーボンナノホーンまたは、カーボンナノホーンとカーボンナノチューブとの混合物から成るナノカーボン充填剤を、0.1重量%から80重量%の範囲で含み、結晶性または非晶質の金属酸化物母体を、99.9重量%から20重量%の範囲で含む。ナノカーボン充填剤と金属酸化物母体とを混合する混合工程、その混合物を成形体にする成形工程、その成形体を高温下および必要に応じて高圧下で焼結する焼結工程により製造される。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


ナノカーボン材料として注目を集めているものに、カーボンナノホーンとカーボンナノチューブとがある。このうちカーボンナノチューブの発見は古く、1970年代までさかのぼる(例えば、非特許文献1参照)。カーボンナノチューブは、電気伝導性、電界放出、電磁波吸収、高強度、可撓性、高弾性、耐熱性、化学的安定、水素吸蔵等の数多くの特徴を有している。そのため、これまでに広い分野で応用に関する研究開発がなされている。この開発されている材料の中で、複合材料に関しては、製造が容易であり、マトリックスとなる材料の性能の向上、新規な性能の付加などの効果が比較的容易に判断できる。特に、高分子との複合材料については数多くの先行文献もあり、早くから製品として販売されている。セラミックスや金属との複合材料に関しても多くの先行文献が存在しているが、製品としての販売はほとんどない。



カーボンナノホーンの発見は比較的最近である(例えば、非特許文献2参照)。カーボンナノホーンの構造は、短い単層カーボンナノチューブが表面から棘のように生成した直径約100nm球状で、ウニのような形をしている。カーボンナノホーンの電気的、機械的、化学的、物理的性質は、カーボンナノチューブとほとんど同じである。カーボンナノチューブは繊維状で異方性があるが、カーボンナノホーンは球状であるため異方性は全くない。カーボンナノチューブは、相互にファンデルワールス力で結合して凝集する傾向が強く、これを解膠して分散することが困難で、これを複合化するためにはかなりの技術開発が必要になる。カーボンナノホーンは、凝集の程度が小さく、分散することが比較的容易である。しかし、これまでのところ、応用に関する研究開発は限られている。複合材料に関しては、高分子との複合材料についての先行文献が存在するのみである(例えば、特許文献1~3参照)。



金属酸化物は、化合物ごとに特性が異なり、特徴的な使い方ができる。その特徴の一例を示すと、強度が大きく、高温においてもそれを維持し、耐食性に優れ、硬く耐摩耗性に優れるなどである。多くの金属酸化物は絶縁性である。これらの特徴を生かし、切削工具、軸受け、研削工具、エンジン部品、ノズル、生体材料、抵抗体、コンデンサー等の数多くの工業製品が作られ販売されている。また、金属酸化物は脆性材料であり、室温においてクラックの進展を塑性変形によってとめることはできないため、破壊しやすいという欠点を持っている。金属酸化物の特徴である脆性や絶縁性により、製品の利用範囲が限定されることも多い。金属酸化物にカーボンナノホーンやカーボナノチューブの特徴を付加できれば、これまでに使用できなかった分野での使用が可能になり、材料としての利用価値を格段に上げることが可能になる。



本発明者等は、ナノカーボン材料であるカーボンナノホーンならびにカーボンナノチューブに注目し、その特徴を生かし、金属酸化物材料の短所の是正や、新たな機能を添加した材料の開発を目指して研究を行ってきた。本発明者等は、カーボンナノホーンやカーボンナノチューブの特徴と、金属酸化物の特徴とを組み合わせ、それらが最大限に生かされた複合材料の開発を成し遂げることができ、本発明を完成することができた。

産業上の利用分野


本発明は、ナノカーボン材料からなる充填材と金属酸化物母体とからなるナノ複合材料およびナノ複合材料の製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
カーボンナノホーンとカーボンナノチューブとの混合物から成るナノカーボン充填剤と金属酸化物母体とを含む焼結体から成ることを特徴とするナノ複合材料。

【請求項2】
前記金属酸化物母体が結晶性であり、アルミニウム、シリコン、マグネシウム、チタン、ジルコニウム、イットリウムおよびセリウムの酸化物からなる群より選択される少なくとも1種からなることを特徴とする請求項1記載のナノ複合材料。

【請求項3】
前記金属酸化物母体が結晶性であり、アルミニウム、シリコンおよびマグネシウムの酸化物からなる群より選択される少なくとも1種からなることを特徴とする請求項1記載のナノ複合材料。

【請求項4】
前記金属酸化物母体が結晶性であり、ジルコニウム、イットリウムおよびセリウムの酸化物からなる群より選択される1種以上からなることを特徴とする請求項1記載のナノ複合材料。

【請求項5】
前記金属酸化物母体が結晶性であり、アルミニウムの酸化物であることを特徴とする請求項1記載のナノ複合材料。

【請求項6】
前記金属酸化物母体が非晶質であり、アルミニウム、シリコン、マグネシウム、ボロン、カルシウム、バリウム、リチウム、ナトリウムおよびカリウムの酸化物からなる群より選択される少なくとも1種からなることを特徴とする請求項1記載のナノ複合材料。

【請求項7】
前記ナノカーボン充填剤を0.1重量%から80重量%の範囲で含み、前記金属酸化物母体を99.9重量%から20重量%の範囲で含むことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のナノ複合材料。

【請求項8】
前記ナノカーボン充填剤を0.3重量%から60重量%の範囲で含み、前記金属酸化物母体を99.7重量%から40重量%の範囲で含むことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のナノ複合材料。

【請求項9】
カーボンナノホーンとカーボンナノチューブとの混合物から成るナノカーボン充填剤と金属酸化物母体とを混合する混合工程と、
その混合物を成形体にする成形工程と、
前記成形体を高温下および必要に応じて高圧下で焼結する焼結工程とを
含むことを特徴とするナノ複合材料の製造方法。

【請求項10】
前記焼結工程は、前記成形体を無加圧焼結することを特徴とする請求項9記載のナノ複合材料の製造方法。

【請求項11】
前記混合工程において、混合溶媒に界面活性剤を含む水を使用することを特徴とする請求項9または10記載のナノ複合材料の製造方法。

【請求項12】
前記混合工程において、混合溶媒にアルコール類およびアセトンから選ばれる1種以上を使用することを特徴とする請求項9または10記載のナノ複合材料の製造方法。

【請求項13】
前記混合工程において、アルコール類およびアセトンから選ばれる1種以上と水との混合溶媒を使用することを特徴とする請求項9または10記載のナノ複合材料の製造方法。
産業区分
  • 窯業
  • 無機化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2011256190thum.jpg
出願権利状態 登録
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