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クロマトグラムシミュレーション方法、システム、およびプログラム、並びにシミュレーション結果の評価方法

国内特許コード P120007762
整理番号 S2011-0145
掲載日 2012年7月4日
出願番号 特願2010-273830
公開番号 特開2012-122845
登録番号 特許第5745263号
出願日 平成22年12月8日(2010.12.8)
公開日 平成24年6月28日(2012.6.28)
登録日 平成27年5月15日(2015.5.15)
発明者
  • 石田 哲夫
出願人
  • 国立大学法人滋賀医科大学
発明の名称 クロマトグラムシミュレーション方法、システム、およびプログラム、並びにシミュレーション結果の評価方法
発明の概要 【課題】mFGCに必要なカラムの設計パラメータと分析条件を求めることができるクロマトグラムシミュレーション方法を提供する。
【解決手段】カラムの最小機能単位の容積vuを充填剤のサイズに基づいて設定(S2)し、移動相容積v0u、固定相容積viu、及びタンパク質が入り込める固定相中の容積vipを、容積vuに基づいて設定(S3)し、カラムに流す液量dVを移動相容積v0uに基づいて設定(S5)し、試料の液量Vsを最小機能単位の積層数m及び移動相容積v0uに基づいて設定(S6)し、カラムに適用する総液量Vmaxを積層数m、移動相容積v0u、及び容積vipに基づいて設定(S7)し、これらの値と試料の総タンパク質濃度P0、総リガンド濃度C0、解離定数Kdとを用いて、各移動相の総タンパク質量QP、総リガンド量QL、総タンパク質濃度Pt、及び総リガンド濃度Ltを計算して求める(S8~S11)。
【選択図】図8
従来技術、競合技術の概要


タンパク質と低分子化合物(以下、リガンドともいう)との分子間相互作用を、タンパク質およびリガンドのどちらに対してもラベルやセンサー表面への固定など行わずに測定する方法のうち、タンパク質に結合しているリガンドの分子数とタンパク質に結合していないリガンド(以下、遊離型リガンドともいう)の濃度とを一回の測定だけで測定できる方法は、透析平衡法、限外ろ過法及びフロンタルゲルろ過法である。この3種の方法の中で、予め指定したタンパク質およびリガンドの濃度を変えることなく測定を行えるのは、フロンタルゲルろ過法だけである。透析平衡法および限外ろ過法は、リガンドのみが透過できる膜を使用するので、微量の試料では膜の持つ容積が相対的に大きくなり、膜へのリガンドの吸着・分配のため正確な測定が原理的に困難である。一方、フロンタルゲルろ過法は、タンパク質をセンサーチップに固定し、リガンドの結合に伴うセンサーチップの物性変化を測定することで相互作用を間接的に測定する各種方法に比べて、測定に必要な試料の量が多いことが欠点となり、その普及が阻まれてきた。



ゲルろ過クロマトグラフィー ゲルろ過クロマトグラフィーでは流体力学的に大きい分子ほど速く移動する。そして、多孔性充填剤を均質に詰めたカラムを利用し、多孔性充填剤の孔領域にどれだけ入り込めるかは高分子の大きさ(ストークス半径)で決まる。カラム内部で充填剤の外にある部分を移動相といい、充填剤の孔の内部はカラムの入り口から出口への正味の流れがなく固定相という。高分子が孔領域(固定相領域)にどれだけ入り込めるかで高分子のカラム移動速度が決まり、ストークス半径が小さい高分子ほど固定相に寄り道し、カラム移動相度が遅くなる。



ゲルろ過クロマトグラフィーは、高分子の混合液から特定の高分子のみを精製する目的で通常は使用する。試料中の各高分子は、ゲルろ過カラムに注入した時点での試料の幅よりも必ず広がってカラムから溶出する。そのため、試料はできるだけ濃縮して少ない容積にし(カラム容積の50分の1以下)、カラムに注入する。精製目的には、大きさの異なる成分ができるだけ離れて溶出し、かつ各ピークの広がりが小さいほど良い。高分子成分間の分離をできるだけ良くするため、ミクロカラムは不適で、小型のカラムでも内径が4.6 mm以上で長さが30 cm程度のものが使われる(カラム容量は少なくとも数ミリリットルある)。



フロンタル解析(前端分析、frontal analysis、frontal chromatography) 2~3種類程度のみの成分からなる混合液が多量にあり、各成分の移動速度が異なるカラムが存在するとする。上記のカラムにこの混合液を連続的に流し続けると、一番早く移動する成分が、元の混合液での濃度のまま単独で溶出してくる。2番目に早く移動する成分が溶出し始めるまでは、一番速く移動する成分のみの溶出が続く。以上のような方法で、多量にある試料から特定の成分のみを元の濃度のまま取り出す方法をフロンタル分析という。



フロンタル分析の実用例:タンパク質溶液の脱塩 1 mL程度のタンパク質試料に対し、それに含まれる塩化ナトリウムなどの塩を除去する目的で、脱塩用のゲルろ過カラムが市販されている(例えば、GEヘルスケアのHiTrap Desalting)。カラムには、タンパク質のような高分子が全く入り込めない小さな孔を持つ多孔性充填剤が、約5 mL詰められている。ナトリウムイオンのような小さなイオンや低分子有機化合物は、この小さな孔の隅々まで入り込める。カラムに1 mL程度のタンパク質試料を流すと、あまり希釈されずにタンパク質が溶出し、塩類は十分に遅れて溶出する。



フロンタル分析の実用例:フロンタルゲルろ過クロマトグラフィー(FGC) タンパク質と低分子リガンドとの結合反応を直接調べるには、遊離型リガンドの平衡濃度の測定が必要である。FGC法では、ゲルろ過カラムを用いて反応液のフロンタル分析を行う。その際、反応液をカラムに流し続けるのでなく、一定量がカラムに流し込まれた後、緩衝液による溶出に切り替える。その結果、クロマトグラムの後端に、元の濃度のままの遊離型リガンドを純粋に取り出すことができる。もちろん、クロマトグラムの前端には、元の濃度のままのタンパク質が取り出される。両者の間に、元の反応液が台形部分としてそのまま取り出される。反応液の遊離型リガンド濃度は、FGCで得られる後端の台形部分のリガンド濃度を測定するだけで分かる。



結合反応をする試料のフロンタル解析を行い、クロマトグラムの後端に元の反応液の平衡濃度のまま遊離型リガンドのみを取り出すためには、以下の条件が必要である。(1)タンパク質の方が低分子リガンドよりも速くカラムを移動する。(2)タンパク質の移動速度はリガンドが結合しても変わらない。(3)カラムの分離メカニズムが機能するために必要な時間スケールに対して結合反応速度が速く、カラムの局所で結合反応が平衡状態にある。ほとんどの試料に対して上記の条件を満たすのは、ゲルろ過カラムを分析に用いるフロンタルゲルろ過クロマトグラフィー(FGC)だけである(キャピラリー電気泳動によるフロンタル解析例もあるが、ごく限られたリガンドにしか適応できない)。



フロンタル解析では、元の試料がそのまま溶出するまで、試料をカラムに連続的に流す。そのため、分析に使うカラム容積の数倍量の試料が必要である。微量の試料でフロンタル解析ができないと、優れた特徴があっても実用性がない。本発明者らは、従来の十分の1のサンプル量(1-2.5 ml)でフロンタルクロマトグラムが得られたことを以前報告している(非特許文献1及び2)。



また、非特許文献3では、A+B=C型の相互作用をする系に対するFGCの理論クロマトグラムを計算したことが報告されている。

産業上の利用分野


本発明はフロンタルゲルろ過法クロマトグラフィーに関し、より詳細には、微量の試料でフロンタルゲルろ過法を行うのに必要なミクロゲルろ過カラムの設計パラメータと分析条件を求めることができるクロマトグラムシミュレーション方法、システム、およびプログラムと、ゲルろ過カラムの設計方法と、当該設計パラメータに基づいて作製したカラムを評価する方法とに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
演算装置および記録部を備えるコンピュータにおいて、フロンタルゲルろ過法におけるクロマトグラムのシミュレーション方法であって、
前記演算装置が、
移動相および固定相を有するゲルろ過カラムの充填剤のサイズrgを設定するステップと、
前記ゲルろ過カラムの最小機能単位の容積vuを、前記充填剤の前記サイズrgに基づいて設定するステップと、
前記ゲルろ過カラムの分離特性である、移動相容積v0u、固定相容積viu、およびタンパク質が入り込める前記固定相中の容積vipを、前記最小機能単位の前記容積vuに基づいて設定し、且つ、リガンドの前記充填剤への可逆的な結合を意味する係数kを設定するステップと、
前記ゲルろ過カラムにおける前記最小機能単位の積層数mを設定するステップと、
1回の計算ステップにおいて前記ゲルろ過カラムに流す液量dVを、前記移動相容積v0uに基づいて、前記移動相容積v0u未満の値に設定するステップと、
前記ゲルろ過カラムに流す試料の液量Vsを、前記積層数mおよび前記移動相容積v0uに基づいて設定するステップと、
前記ゲルろ過カラムに流す総液量Vmaxを、前記積層数m、前記移動相容積v0u、および前記タンパク質が入り込める前記固定相中の前記容積vipに基づいて設定するステップと、
前記試料の総タンパク質濃度P0および前記試料の総リガンド濃度C0を設定するステップと、
前記タンパク質および前記リガンドの結合反応に対する解離定数Kdを設定するステップと、
前記移動相の総タンパク質濃度Pt、総タンパク質量QP、前記移動相の総リガンド濃度Lt、および総リガンド量QLの初期値を設定し、且つ、第1番目の前記最小機能単位から順番に、
1番目の前記最小機能単位については、
前記試料の前記ゲルろ過カラムへの流入が続いている間は、
総タンパク質量QP=QP(1)+P0×dV-Pt(1)×dV
総リガンド量QL =QL(1)+C0×dV-Lt(1)×dV
の関係に基づいて、新しい移動相の前記総タンパク質量QPおよび前記総リガンド量QLを計算し、
前記試料の前記ゲルろ過カラムへの流入が完了した後は、
総タンパク質量QP=QP(1)-Pt(1)×dV
総リガンド量QL =QL(1)-Lt(1)×dV
の関係に基づいて、新しい移動相の前記総タンパク質量QPおよび前記総リガンド量QLを計算し、
i(iは2以上の自然数)番目の前記最小機能単位については、
総タンパク質量QP=QP(i)+Pt(i-1)×dV-Pt(i)×dV
総リガンド量QL =QL(i)+Lt(i-1)×dV-Lt(i)×dV
の関係に基づいて、新しい移動相の前記総タンパク質量QPおよび前記総リガンド量QLを計算し、
1番目の前記最小機能単位およびi番目の前記最小機能単位について、新しい移動相の前記総タンパク質濃度Ptおよび前記総リガンド濃度Ltを、
【数1】


および
【数2】


に基づいて計算するステップと、
溶出容積、溶出液の全タンパク質濃度、溶出液の全リガンド濃度に基づいて、予測クロマトグラムを得るステップと、
を含むクロマトグラムのシミュレーション方法。

【請求項2】
演算装置および記録部を備え、フロンタルゲルろ過法におけるクロマトグラムをシミュレーションするシステムであって、
前記演算装置が、
移動相および固定相を有するゲルろ過カラムの充填剤のサイズrgを設定するステップと、
前記ゲルろ過カラムの最小機能単位の容積vuを、前記充填剤の前記サイズrgに基づいて設定するステップと、
前記ゲルろ過カラムの分離特性である、移動相容積v0u、固定相容積viu、およびタンパク質が入り込める前記固定相中の容積vipを、前記最小機能単位の前記容積vuに基づいて設定し、且つ、リガンドの前記充填剤への可逆的な結合を意味するngとKgまたは係数kを設定するステップと、
前記ゲルろ過カラムにおける前記最小機能単位の積層数mを設定するステップと、
1回の計算ステップにおいて前記ゲルろ過カラムに流す液量dVを、前記移動相容積v0uに基づいて、前記移動相容積v0u未満の値に設定するステップと、
前記ゲルろ過カラムに流す試料の液量Vsを、前記積層数mおよび前記移動相容積v0uに基づいて設定するステップと、
前記ゲルろ過カラムに流す総液量Vmaxを、前記積層数m、前記移動相容積v0u、および前記タンパク質が入り込める前記固定相中の前記容積vipに基づいて設定するステップと、
前記試料の総タンパク質濃度P0および前記試料の総リガンド濃度C0を設定するステップと、
前記タンパク質および前記リガンドの結合反応に対する解離定数Kdを設定するステップと、
前記移動相の総タンパク質濃度Pt、総タンパク質量QP、前記移動相の総リガンド濃度Lt、および総リガンド量QLの初期値を設定し、且つ、第1番目の前記最小機能単位から順番に、
1番目の前記最小機能単位については、
前記試料の前記ゲルろ過カラムへの流入が続いている間は、
総タンパク質量QP=QP(1)+P0×dV-Pt(1)×dV
総リガンド量QL =QL(1)+C0×dV-Lt(1)×dV
の関係に基づいて、新しい移動相の前記総タンパク質量QPおよび前記総リガンド量QLを計算し、
前記試料の前記ゲルろ過カラムへの流入が完了した後は、
総タンパク質量QP=QP(1)-Pt(1)×dV
総リガンド量QL =QL(1)-Lt(1)×dV
の関係に基づいて、新しい移動相の前記総タンパク質量QPおよび前記総リガンド量QLを計算し、
i(iは2以上の自然数)番目の前記最小機能単位については、
総タンパク質量QP=QP(i)+Pt(i-1)×dV-Pt(i)×dV
総リガンド量QL =QL(i)+Lt(i-1)×dV-Lt(i)×dV
の関係に基づいて、新しい移動相の前記総タンパク質量QPおよび前記総リガンド量QLを計算し、
1番目の前記最小機能単位およびi番目の前記最小機能単位について、新しい移動相の前記総タンパク質濃度Ptおよび前記総リガンド濃度Ltを、
【数3】


および
【数4】


に基づいて計算するステップと、
溶出容積、溶出液の総タンパク質濃度、溶出液の総リガンド濃度に基づいて、予測クロマトグラムを得るステップと、
を実行する、クロマトグラムのシミュレーションシステム。

【請求項3】
演算装置および記録部を備えるコンピュータにおいて、フロンタルゲルろ過法におけるクロマトグラムをシミュレーションするプログラムであって、
前記コンピュータに、
移動相および固定相を有するゲルろ過カラムの充填剤のサイズrgを設定する機能と、
前記ゲルろ過カラムの最小機能単位の容積vuを、前記充填剤の前記サイズrgに基づいて設定する機能と、
前記ゲルろ過カラムの分離特性である、移動相容積v0u、固定相容積viu、およびタンパク質が入り込める前記固定相中の容積vipを、前記最小機能単位の前記容積vuに基づいて設定し、且つ、リガンドの前記充填剤への可逆的な結合を意味するngとKgまたは係数kを設定する機能と、
前記ゲルろ過カラムにおける前記最小機能単位の積層数mを設定する機能と、
1回の計算ステップにおいて前記ゲルろ過カラムに流す液量dVを、前記移動相容積v0uに基づいて、前記移動相容積v0u未満の値に設定する機能と、
前記ゲルろ過カラムに流す試料の液量Vsを、前記積層数mおよび前記移動相容積v0uに基づいて設定する機能と、
前記ゲルろ過カラムに流す総液量Vmaxを、前記積層数m、前記移動相容積v0u、および前記タンパク質が入り込める前記固定相中の前記容積vipに基づいて設定する機能と、
前記試料の総タンパク質濃度P0および前記試料の総リガンド濃度C0を設定する機能と、
前記タンパク質および前記リガンドの結合反応に対する解離定数Kdを設定する機能と、
前記移動相の総タンパク質濃度Pt、総タンパク質量QP、前記移動相の総リガンド濃度Lt、および総リガンド量QLの初期値を設定し、且つ、第1番目の前記最小機能単位から順番に、
1番目の前記最小機能単位については、
前記試料の前記ゲルろ過カラムへの流入が続いている間は、
総タンパク質量QP=QP(1)+P0×dV-Pt(1)×dV
総リガンド量QL =QL(1)+C0×dV-Lt(1)×dV
の関係に基づいて、新しい移動相の前記総タンパク質量QPおよび前記総リガンド量QLを計算し、
前記試料の前記ゲルろ過カラムへの流入が完了した後は、
総タンパク質量QP=QP(1)-Pt(1)×dV
総リガンド量QL =QL(1)-Lt(1)×dV
の関係に基づいて、新しい移動相の前記総タンパク質量QPおよび前記総リガンド量QLを計算し、
i(iは2以上の自然数)番目の前記最小機能単位については、
総タンパク質量QP=QP(i)+Pt(i-1)×dV-Pt(i)×dV
総リガンド量QL =QL(i)+Lt(i-1)×dV-Lt(i)×dV
の関係に基づいて、新しい移動相の前記総タンパク質量QPおよび前記総リガンド量QLを計算し、
1番目の前記最小機能単位およびi番目の前記最小機能単位について、新しい移動相の前記総タンパク質濃度Ptおよび前記総リガンド濃度Ltを、
【数5】


および
【数6】


に基づいて計算する機能と、
溶出容積、溶出液の総タンパク質濃度、溶出液の総リガンド濃度に基づいて、予測クロマトグラムを得る機能と、
を実現させる、クロマトグラムのシミュレーションプログラム。

【請求項4】
ルろ過カラムを用いて実試料を分析し評価する方法であって、
前記ゲルろ過カラムが、請求項1~3のいずれかに記載の方法、システムまたはプログラムにおいて、シミュレーションの入力に用いた設計パラメータに基づいて作製されており、当該設計パラメータが、前記ゲルろ過カラムの充填剤のサイズrgと、前記ゲルろ過カラムの最小機能単位の容積vuと、前記最小機能単位の分離特性である、移動相容積v0u、固定相容積viu、およびタンパク質が入り込める前記固定相中の容積vipと、前記最小機能単位の積層数mとを含み、
リガンドのみを含む第1の試料の第1のクロマトグラムを測定する第1のステップと、
タンパク質のみを含む第2の試料の第2のクロマトグラムを測定する第2のステップと、
前記ゲルろ過カラムの容積に占める移動相の比率と固定相の比率とを計算する第3のステップと、
前記タンパク質および前記リガンドの混合液の第3のクロマトグラムを測定する第4のステップと、
前記第2のクロマトグラムおよび前記第3のクロマトグラムの間の前記タンパク質の溶出パターンと、前記第3のクロマトグラムから前記第1のクロマトグラムを引き算した差クロマトグラムとに基づいて、前記設計パラメータの妥当性を判断する第5のステップと、を含むゲルろ過カラムの評価方法。

【請求項5】
前記第1のステップが、
前記第1のクロマトグラムの測定を、前記ゲルろ過カラムに注入する前記第1の試料の量を変えて行い、前記リガンドが元の濃度のまま台形状に溶出するのに必要な試料量を求める第1Aのステップと、
前記ゲルろ過カラムに注入した前記リガンドの全量が前記ゲルろ過カラムから溶出していることを確認する第1Bのステップと、
前記第1のクロマトグラムの立ち上がりパターンから、前記リガンドの溶出容積を求める第1Cのステップとを含み、
前記第2のステップが、
前記第1Aのステップにて求めた前記試料量と同じ量のタンパク質を前記ゲルろ過カラムに注入する第2Aのステップと、
前記第2のクロマトグラムの立ち上がりパターンから、前記タンパク質の溶出容積を求める第2Bのステップとを含み、
前記第3のステップが、
前記タンパク質が前記固定相のみに局在すると仮定して、前記第2Bのステップにて求めた前記タンパクの前記溶出容積から、前記ゲルろ過カラムの容積に占める前記移動相の比率と前記固定相の比率とを計算する第3Aのステップと、
前記第1Cのステップにて求めた前記リガンドの前記溶出容積と、前記第2Bのステップにて求めた前記タンパクの前記溶出容積とから、前記ゲルろ過カラムの容積に占める前記固定相の比率の実効値を計算する第3Bのステップとを含み、
前記第4のステップが、
前記第1Aのステップと同じ濃度および同じ量のタンパク質と、前記第2Aのステップと同じ濃度および同じ量のリガンドとを含む混合液を、前記ゲルろ過カラムに注入する第4Aのステップと、
前記第3のクロマトグラムに元の試料がそのまま溶出している台形部分が認められない場合に、前記台形部分が出現するまで前記ゲルろ過カラムに注入する試料の量を増大させる第4Bのステップと、
前記第4Bのステップにおいて、注入する試料の量を増大させた場合に、増大させた後の試料の量で前記第1のステップおよび前記第2のステップを再度実行する第4Cのステップとを含み、
前記第5のステップが、
前記第2のクロマトグラムおよび前記第3のクロマトグラムの間で、前記タンパク質の溶出パターンが一致することを確認する第5Aのステップと、
前記差クロマトグラムの前の正のピークの面積と、前記差クロマトグラムの後の負のピークの面積とが等しいことを確認する第5Bのステップとを含む、請求項4に記載のゲルろ過カラムの評価方法。
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2010273830thum.jpg
出願権利状態 登録


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