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構造物の補強方法及び補強構造 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P120007770
整理番号 H21-83
掲載日 2012年7月9日
出願番号 特願2010-016459
公開番号 特開2011-153481
登録番号 特許第5626836号
出願日 平成22年1月28日(2010.1.28)
公開日 平成23年8月11日(2011.8.11)
登録日 平成26年10月10日(2014.10.10)
発明者
  • 遠藤 典男
出願人
  • 独立行政法人国立高等専門学校機構
発明の名称 構造物の補強方法及び補強構造 コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】構造物に部材軸直角方向の圧縮力を作用させ断面拘束効果を生じさせるべく、補強シートに緊張力を付与することにより、曲げモーメントとせん断力に対する抵抗力向上と補強材の定着性を維持する。
【解決手段】RC梁11の底部11aと両側面11bを補強シート12で包囲し、梁底部11aに補強シート12を接着する。梁両側面11bに位置する補強シート12両端を高剛性の棒13に接着し硬化させる。当該棒13の両端部に孔13aを開けるとともに、梁11上部に設置する高剛性の板14に対しても、孔14aを開ける。棒の孔13aと板の孔14aへボルト15を貫通させ締結することにより、補強シート12に緊張力が作用するとともに、梁11の軸直角方向断面に圧縮応力が作用することになる。予めボルトに作用させるとトルクと補強シートへ作用させる緊張力の関係を評価しておくことにより、補強シート12の緊張力を制御できる。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要



現在、既設構造物へ適用されているシート補強方法は、スラブと一体化されている梁や、壁と柱とが一体化されている構造において、解放されている梁や柱表面に補強シートを付設するものである。このような技術は、梁や柱の解放部分にのみシートを付設しているため、スラブと梁、壁と柱の結合部分に対する補強がなされておらず、補強シートと被補強部材との十分な一体化がなされておらず、補強効果が十分に発揮されていないと考えられる。





このため、補強シートと被補強部材を一体化させて補強する技術として、例えば1)特開平9-53328号公報,特開平9-53329号公報,2)特開平10-306597号公報等に開示されるように、補強シート端部を冶具により被補強部材へ定着させる技術がある。





ここで、1)上記特開平9-53328号公報,特開平9-53329号公報の技術は、梁の底面および両側面へ補強シートを包囲して付設し、補強シート両端部をアングル材で挟み込むとともに、このアングル材と床スラブを貫通するボルトおよび梁の両側面を貫通するボルトを介して締結するようになっている。





また、2)上記特開平10-306597号公報の技術は、梁の底面および両側面へ補強シートを包囲して付設し、梁底部に弾性体を介して板状の定着冶具を配置し、梁底部に作用させる押圧力を一定として、梁底部における補強シートの定着を計るものである。





このように従来の発明は、既設構造物をシート補強するにあたり、被補強部材と補強シートの剥離に対する抵抗性を高めるためにシート端部をアングル材、冶具により、梁側面部や梁の上部に存在するスラブ部分にアンカーボルトで締結させる方法により、あるいは被補強部材の底部と両側面部を補強シートで覆い、梁上部に設置した冶具によりシート端部を定着する方法により、補強シートと被補強部材を一体化させ、曲げに対する抵抗力を向上させる技術である。

産業上の利用分野



本発明は、高強度繊維をシート状に形成した補強材を構造物の梁部や柱部等の被補強部の少なくとも一部表面に付設するとともに、補強シート材に緊張力を作用させることにより構造物を補強する方法及び構造に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
一対の第1冶具に補強シートの両端部を固定し、構造物の被補強部の一方側表面部分に前記補強シートの中間部を付設し、前記被補強部の反対側表面部分に第2冶具を当接させ、前記一対の第1冶具と前記第2冶具を締結具により締め付けることで、前記一方側表面部分から前記反対側表面部分に向けて前記被補強部の側面部分に沿って延在する前記補強シートに緊張力を作用させるとともに、前記一対の第1冶具と前記第2冶具の間に増し締め可能な間隔をそれぞれ設け
前記補強シートを前記被補強部の前記一方側表面部分に接着し、前記補強シートの前記側面部分に沿った部分には少なくとも前記反対側表面部分の側に非接着領域を設けることを特徴とする構造物の補強方法。

【請求項2】
前記締結具を、前記第1冶具及び前記第2冶具にそれぞれ設けた貫通孔に挿通されたボルトと、該ボルトに螺合するナットにより構成することを特徴とする請求項1に記載の構造物の補強方法。

【請求項3】
予め前記締結具に作用させる締付トルクと、前記補強シートに作用する前記緊張力との関係を求めるとともに前記緊張力の設定値を決定し、前記関係に基づいて前記設定値に対応する前記締付トルクで前記締結具を締め付けることを特徴とする請求項1又は2に記載の構造物の補強方法。

【請求項4】
一対の第1冶具に第1の補強シートの両端部を固定し、構造物の被補強部の一方側表面部分に前記第1の補強シートの中間部を付設し、一対の第2冶具に第2の補強シートの両端部を固定し、前記被補強部の反対側表面部分に前記第2の補強シートの中間部を付設し、前記一対の第1冶具の一方と前記一対の第2冶具の一方とを、並びに、前記一対の第1冶具の他方と前記一対の第2冶具の他方とを締結具によりそれぞれ締め付けることで、前記一方側表面部分から前記反対側表面部分に向けて前記被補強部の側面部分に沿って延在する前記第1の補強シートに緊張力を作用させると同時に、前記反対側表面部分から前記一方側表面部分に向けて前記被補強部の側面部分に沿って延在する前記第2の補強用シートに緊張力を作用させるとともに、前記一対の第1冶具の一方と前記一対の第2冶具の一方との間、並びに、前記一対の第1冶具の他方と前記一対の第2冶具の他方との間に増し締め可能な間隔をそれぞれ設け
前記第1の補強シートを前記被補強部の前記一方側表面部分に接着し、前記第1の補強シートの前記側面部分に沿った部分には少なくとも前記反対側表面部分の側に非接着領域を設けることを特徴とする構造物の補強方法。

【請求項5】
構造物の被補強部の一方側表面部分に付設された中間部を有する補強シートと、
前記補強シートの両端部にそれぞれ固定された一対の第1冶具と、
前記被補強部の反対側表面部分に当接する第2冶具と、
前記一対の第1冶具と前記第2冶具を締め付ける締結具と、
を具備し、
前記締結具により前記補強シートが前記一方側表面部分から前記反対側表面部分に向けて前記被補強部の側面部分に沿って延在した状態で緊張力を受けるとともに、
前記一対の第1冶具と前記第2冶具の間に増し締め可能な間隔がそれぞれ設けられ
前記補強シートは前記被補強部の前記一方側表面部分に接着され、前記補強シートの前記側面部分に沿った部分には少なくとも前記反対側表面部分の側に非接着領域が設けられていることを特徴とする構造物の補強構造。

【請求項6】
前記締結具は、前記第1冶具及び前記第2冶具にそれぞれ設けた貫通孔に挿通されたボルトと、該ボルトに螺合するナットにより構成されることを特徴とする請求項5に記載の構造物の補強構造。

【請求項7】
構造物の被補強部の一方側表面部分に付設された中間部を有する第1の補強シートと、
前記第1の補強シートの両端部にそれぞれ固定された一対の第1冶具と、
前記被補強部の反対側表面部分に付設された中間部を有する第2の補強シートと、
前記第2の補強シートの両端部にそれぞれ固定された一対の第2冶具と、
前記一対の第1冶具の一方と前記一対の第2冶具の一方とを締付けるとともに、前記一対の第1冶具の他方と前記一対の第2冶具の他方とを締め付ける締結具と、
を具備し、
前記締結具により前記第1の補強シートが前記一方側表面部分から前記反対側表面部分に向けて前記被補強部の側面部分に沿って延在した状態で緊張力を受けると同時に、前記第2の補強シートが前記反対側表面部分から前記一方側表面部分に向けて前記被補強部の側面部分に沿って延在した状態で緊張力を受けるとともに、
前記一対の第1冶具の一方と前記一対の第2冶具の一方との、並びに、前記一対の第1冶具の他方と前記一対の第2冶具の他方との間に増し締め可能な間隔がそれぞれ設けられ
前記第1の補強シートは前記被補強部の前記一方側表面部分に接着され、前記第1の補強シートの前記側面部分に沿った部分には少なくとも前記反対側表面部分の側に非接着領域が設けられていることを特徴とする構造物の補強構造。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
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