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超音波混相流量計、超音波混相流量計測プログラム、および超音波を用いた混相流量計測方法

国内特許コード P120007779
整理番号 P2007-126-JP02
掲載日 2012年7月12日
出願番号 特願2009-541148
登録番号 特許第5208124号
出願日 平成20年11月12日(2008.11.12)
登録日 平成25年3月1日(2013.3.1)
国際出願番号 JP2008070574
国際公開番号 WO2009063896
国際出願日 平成20年11月12日(2008.11.12)
国際公開日 平成21年5月22日(2009.5.22)
優先権データ
  • 特願2007-297358 (2007.11.15) JP
発明者
  • 武田 靖
  • 村井 祐一
  • 田坂 裕司
出願人
  • 国立大学法人北海道大学
発明の名称 超音波混相流量計、超音波混相流量計測プログラム、および超音波を用いた混相流量計測方法
発明の概要

【課題】 混相流の流量計測において、超音波の反射波または速度分布のうち少なくとも一方のデータを演算処理することにより相と相との界面位置を検出し、混相流の流量を精度よく検出することができる超音波混相流量計、超音波混相流量計測プログラム、および超音波を用いた混相流量計測方法を提供する。
【解決手段】 流体に超音波を発射し、かつその反射波を受信する超音波送受信手段2と、前記反射波のデータから流速分布を算出する流速分布算出手段7と、前記流速分布の差分演算を実行する差分演算部81または前記流速分布の二値化演算を実行する二値化演算部82の少なくともいずれかを有し、当該演算情報に基づいて界面位置を決定する界面位置決定手段8と、前記流速分布と前記界面位置とから流量を算出する流量算出手段9とを有する。

従来技術、競合技術の概要


従来、円管等の流路内を流れる流体の量を計測する流量計に関する技術は数多く提案されている。特に、超音波を用いた流量計は不透明な流体の計測が可能であり、円管壁等が介在しても外部からの計測が可能であるため流れの障害とならず、かつ既存の円管に容易に取り付けることが可能である等、他の計測方法にはない多くの利点を有することから様々な提案がなされている。



例えば、特開昭58-32121号公報では、流路の上流と下流とに、所定距離を隔てて対向配置された超音波送信器および超音波受信器と、その超音波送信器から一定の周波数を発振するように制御する超音波信号発信器とを有する位相差方式による超音波流量計が提案されている(特許文献1)。特許文献1に係る超音波流量計は、流体の平均流速と、超音波送信器および超音波受信器から計測される超音波周波数の位相差とが、比例関係を有することを利用して流量を求めるものであり、超音波信号発信器が発信する超音波信号を受けることにより超音波送信器が所定の周波数の超音波を発振し、前記超音波受信器により流体内を伝播した超音波の周波数を計測し、位相差を算出して、算出した位相差から流体の平均流速を算出し、一定の補正係数による補正を行って流量を得るものである。



また、特開2000-97742号公報では、超音波トランスデューサにより流体に超音波を発射する超音波送信手段と、反射体からの反射波を受信するとともに流体の流速分布を計測する流速分布測定手段と、流速分布から流量を算出する流量算出手段とを有するドップラ式超音波流量計が提案されている(特許文献2)。特許文献2に係るドップラ式超音波流量計は、流速分布測定手段により流体の流速分布を50ミリ秒から100ミリ秒程度の間隔で取得し、流量算出手段において流路の断面積で流速分布を積分することにより流量を算出するものである。また、計測精度向上のため複数の超音波トランスデューサを用いて流量計測を行うことも提案されている。




【特許文献1】特開昭58-32121号公報

【特許文献2】特開2000-97742号公報

産業上の利用分野


本発明は、混相流の流量を正確に計測するための超音波混相流量計、超音波混相流量計測プログラム、および超音波を用いた混相流量計測方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
反射体が混入している混相流を流通させる管の周囲に複数配置されており、前記混相流に超音波を発射するとともに、少なくとも前記反射体からの反射波および前記混相流の界面からの反射波を受信する超音波送受信手段と、
前記超音波送受信手段で受信した各反射波データに基づいて前記超音波の発射方向における複数位置での時間方向に対して略連続する時空間流速分布を算出する流速分布算出手段と、
前記時空間流速分布の所定時間における流速分布に対する空間差分または前記時空間流速分布の所定位置における流速分布に対する時間差分の少なくともいずれかの差分演算を実行する差分演算部、または前記時空間流速分布における各流速が所定の閾値以下であるか否かを判別する二値化演算を実行する二値化演算部の少なくともいずれかを有し、当該演算情報に基づいて界面位置を決定する界面位置決定手段と、
前記時空間流速分布のうち前記界面位置決定手段により決定した界面位置までの時空間流速分布を前記管の断面積に対して積分することにより流量を算出する流量算出手段と
を有する超音波混相流量計。

【請求項2】
反射体が混入している混相流を流通させる管の周囲に複数配置されており、前記混相流に超音波を発射するとともに、少なくとも前記反射体からの反射波および前記混相流の界面からの反射波を受信する超音波送受信手段と、
前記超音波送受信手段で受信した各反射波データに基づいて前記超音波の発射方向における複数位置での時間方向に対して略連続する時空間流速分布を算出する流速分布算出手段と、
前記超音波送受信手段により受信した各反射波データから各反射波の音響強度を取得する音響強度取得部または前記超音波送受信手段により受信した各反射波データから各反射波の圧力振幅を取得する圧力振幅取得部の少なくともいずれかを有し、前記混相流の界面から反射する反射波の音響強度が前記反射体から反射する反射波の音響強度より強いことを利用して界面位置を決定するか、または前記混相流から反射する反射波の圧力振幅が前記反射体から反射する反射波の圧力振幅より大きいことを利用して界面位置を決定する界面位置決定手段と、
前記時空間流速分布のうち前記界面位置決定手段により決定した界面位置までの時空間流速分布を前記管の断面積に対して積分することにより流量を算出する流量算出手段と
を有する超音波混相流量計。

【請求項3】
反射体が混入している混相流を流通させる管の周囲に複数配置されており、前記混相流に超音波を発射するとともに、少なくとも前記反射体からの反射波および前記混相流の界面からの反射波を受信する超音波送受信手段と、
前記超音波送受信手段で受信した各反射波データに基づいて前記超音波の発射方向における複数位置での時間方向に対して略連続する時空間流速分布を算出する流速分布算出手段と、
前記時空間流速分布の所定時間における流速分布に対する空間差分または前記時空間流速分布の所定位置における流速分布に対する時間差分の少なくともいずれかの差分演算を実行する差分演算部、または前記時空間流速分布における各流速が所定の閾値以下であるか否かを判別する二値化演算を実行する二値化演算部の少なくともいずれかと、前記超音波送受信手段により受信した各反射波データから各反射波の音響強度を取得する音響強度取得部または前記超音波送受信手段により受信した各反射波データから各反射波の圧力振幅を取得する圧力振幅取得部の少なくともいずれかとを有し、当該演算情報および前記混相流の界面から反射する反射波の音響強度が前記反射体から反射する反射波の音響強度より強いことを利用して界面位置を決定するか、または当該演算情報および前記混相流から反射する反射波の圧力振幅が前記反射体から反射する反射波の圧力振幅より大きいことを利用して界面位置を決定する界面位置決定手段と、
前記時空間流速分布のうち前記界面位置決定手段により決定した界面位置までの時空間流速分布を前記管の断面積に対して積分することにより流量を算出する流量算出手段と
を有する超音波混相流量計。

【請求項4】
請求項1から3のいずれかにおいて、前記界面位置決定手段により決定された界面位置における超音波の入射波と反射波との位相差を取得し、この位相差に基づいて前記入射波と前記反射波の位相が逆転しているか否かにより相の種類を判別する相判別手段を有する超音波混相流量計。

【請求項5】
反射体が混入している混相流を流通させる管の周囲に超音波送受信手段が複数配置されており、この超音波送受信手段により前記混相流に超音波が送信されるとともに、少なくとも前記反射体からの反射波および前記混相流の界面からの反射波を受信して得られた各反射波データを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された各反射波データに基づいて前記超音波の発射方向における複数位置での時間方向に対して略連続する時空間流速分布を算出する流速分布算出手段と、
前記時空間流速分布の所定時間における流速分布に対する空間差分または前記時空間流速分布の所定位置における流速分布に対する時間差分の少なくともいずれかの差分演算を実行する差分演算部、または前記時空間流速分布における各流速が所定の閾値以下であるか否かを判別する二値化演算を実行する二値化演算部の少なくともいずれかを有し、当該演算情報に基づいて界面位置を決定する界面位置決定手段と、
前記時空間流速分布のうち前記界面位置決定手段により決定した界面位置までの時空間流速分布を前記管の断面積に対して積分することにより流量を算出する流量算出手段として
コンピュータを機能させる超音波混相流量計測プログラム。

【請求項6】
反射体が混入している混相流を流通させる管の周囲に超音波送受信手段が複数配置されており、この超音波送受信手段により前記混相流に超音波が送信されるとともに、少なくとも前記反射体からの反射波および前記混相流の界面からの反射波を受信して得られた各反射波データを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された各反射波データに基づいて前記超音波の発射方向における複数位置での時間方向に対して略連続する時空間流速分布を算出する流速分布算出手段と、
前記超音波送受信手段により受信した各反射波データから各反射波の音響強度を取得する音響強度取得部または前記超音波送受信手段により受信した各反射波データから各反射波の圧力振幅を取得する圧力振幅取得部の少なくともいずれかを有し、前記混相流の界面から反射する反射波の音響強度が前記反射体から反射する反射波の音響強度より強いことを利用して界面位置を決定するか、または前記混相流から反射する反射波の圧力振幅が前記反射体から反射する反射波の圧力振幅より大きいことを利用して界面位置を決定する界面位置決定手段と、
前記時空間流速分布のうち前記界面位置決定手段により決定した界面位置までの時空間流速分布を前記管の断面積に対して積分することにより流量を算出する流量算出手段として
コンピュータを機能させる超音波混相流量計測プログラム。

【請求項7】
反射体が混入している混相流を流通させる管の周囲に超音波送受信手段が複数配置されており、この超音波送受信手段により前記混相流に超音波が送信されるとともに、少なくとも前記反射体からの反射波および前記混相流の界面からの反射波を受信して得られた各反射波データを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された各反射波データに基づいて前記超音波の発射方向における複数位置での時間方向に対して略連続する時空間流速分布を算出する流速分布算出手段と、
前記時空間流速分布の所定時間における流速分布に対する空間差分または前記時空間流速分布の所定位置における流速分布に対する時間差分の少なくともいずれかの差分演算を実行する差分演算部、または前記時空間流速分布における各流速が所定の閾値以下であるか否かを判別する二値化演算を実行する二値化演算部の少なくともいずれかと、前記超音波送受信手段により受信した各反射波データから各反射波の音響強度を取得する音響強度取得部または前記超音波送受信手段により受信した各反射波データから各反射波の圧力振幅を取得する圧力振幅取得部の少なくともいずれかとを有し、当該演算情報および前記混相流の界面から反射する反射波の音響強度が前記反射体から反射する反射波の音響強度より強いことを利用して界面位置を決定するか、または当該演算情報および前記混相流から反射する反射波の圧力振幅が前記反射体から反射する反射波の圧力振幅より大きいことを利用して界面位置を決定する界面位置決定手段と、
前記時空間流速分布のうち前記界面位置決定手段により決定した界面位置までの時空間流速分布を前記管の断面積に対して積分することにより流量を算出する流量算出手段として
コンピュータを機能させる超音波混相流量計測プログラム。

【請求項8】
請求項5から7のいずれかにおいて、前記界面位置決定手段により決定された界面位置における超音波の入射波と反射波との位相差を取得し、この位相差に基づいて前記入射波と前記反射波の位相が逆転しているか否かにより相の種類を判別する相判別手段を有する超音波混相流量計測プログラム。

【請求項9】
反射体が混入している混相流を流通させる管の周囲に複数の超音波送受信手段を配置し、前記混相流に超音波を発射するとともに、少なくとも前記反射体からの反射波および前記混相流の界面からの反射波を受信する超音波送受信ステップと、
前記超音波送受信手段が受信した各反射波データに基づいて前記超音波の発射方向における複数位置での時間方向に対して略連続する時空間流速分布を算出する流速分布算出ステップと、
前記時空間流速分布の所定時間における流速分布に対する空間差分または前記時空間流速分布の所定位置における流速分布に対する時間差分の少なくともいずれかの差分演算、または前記時空間流速分布における各流速が所定の閾値以下であるか否かを判別する二値化演算の少なくともいずれかを実行し、当該演算情報に基づいて界面位置を決定する界面位置決定ステップと、
前記時空間流速分布のうち前記界面位置決定ステップにより決定した界面位置までの時空間流速分布を前記管の断面積に対して積分することにより流量を算出する流量算出ステップと
を有する超音波を用いた混相流量計測方法。

【請求項10】
反射体が混入している混相流を流通させる管の周囲に複数の超音波送受信手段を配置し、前記混相流に超音波を発射するとともに、少なくとも前記反射体からの反射波および前記混相流の界面からの反射波を受信する超音波送受信ステップと、
前記超音波送受信手段が受信した各反射波データに基づいて前記超音波の発射方向における複数位置での時間方向に対して略連続する時空間流速分布を算出する流速分布算出ステップと、
前記超音波送受信ステップにより受信した各反射波データから各反射波の音響強度、または前記超音波送受信ステップにより受信した各反射波データから各反射波の圧力振幅の少なくともいずれかを取得し、前記混相流の界面から反射する反射波の音響強度が前記反射体から反射する反射波の音響強度より強いことを利用して界面位置を決定するか、または前記混相流から反射する反射波の圧力振幅が前記反射体から反射する反射波の圧力振幅より大きいことを利用して界面位置を決定する界面位置決定ステップと、
前記時空間流速分布のうち前記界面位置決定ステップにより決定した界面位置までの時空間流速分布を前記管の断面積に対して積分することにより流量を算出する流量算出ステップと
を有する超音波を用いた混相流量計測方法。

【請求項11】
反射体が混入している混相流を流通させる管の周囲に複数の超音波送受信手段を配置し、前記混相流に超音波を発射するとともに、少なくとも前記反射体からの反射波および前記混相流の界面からの反射波を受信する超音波送受信ステップと、
前記超音波送受信手段が受信した各反射波データに基づいて前記超音波の発射方向における複数位置での時間方向に対して略連続する時空間流速分布を算出する流速分布算出ステップと、
前記時空間流速分布の所定時間における流速分布に対する空間差分または前記時空間流速分布の所定位置における流速分布に対する時間差分の少なくともいずれかの差分演算、または前記時空間流速分布における各流速が所定の閾値以下であるか否かを判別する二値化演算の少なくともいずれかを実行し、かつ、前記超音波送受信ステップにより受信した各反射波データから各反射波の音響強度、または前記超音波送受信ステップにより受信した各反射波データから各反射波の圧力振幅の少なくともいずれかとを取得し、当該演算情報および前記混相流の界面から反射する反射波の音響強度が前記反射体から反射する反射波の音響強度より強いことを利用して界面位置を決定するか、または当該演算情報および前記混相流から反射する反射波の圧力振幅が前記反射体から反射する反射波の圧力振幅より大きいことを利用して界面位置を決定する界面位置決定ステップと、
前記時空間流速分布のうち前記界面位置決定ステップにより決定した界面位置までの時空間流速分布を前記管の断面積に対して積分することにより流量を算出する流量算出ステップと
を有する超音波を用いた混相流量計測方法。

【請求項12】
請求項9から11のいずれかにおいて、前記界面位置決定ステップにより決定された界面位置における超音波の入射波と反射波との位相差を取得し、この位相差に基づいて前記入射波と前記反射波の位相が逆転しているか否かにより相の種類を判別する相判別ステップを有する超音波を用いた混相流量計測方法。
産業区分
  • 測定
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2009541148thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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