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頭痛の判定方法、判定装置並びに判定プログラム コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P120007796
整理番号 2011-042
掲載日 2012年7月17日
出願番号 特願2012-049307
公開番号 特開2013-183786
登録番号 特許第5991656号
出願日 平成24年3月6日(2012.3.6)
公開日 平成25年9月19日(2013.9.19)
登録日 平成28年8月26日(2016.8.26)
発明者
  • 吉川 弘明
  • 足立 由美
  • 丸田 高広
  • 根上 昌子
  • 枝廣 茂樹
出願人
  • 国立大学法人金沢大学
発明の名称 頭痛の判定方法、判定装置並びに判定プログラム コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】片頭痛と緊張型頭痛を判別する方法を提供する。
【解決手段】患者の座位及び立位での心拍数データを測定する手段1と心拍数データを高周波数帯域(HF)及び低周波数帯域(LF)にフィルタリングし、心拍変動パラメータであるLF/HF比率を算出し、さらに該算出したLF/HF比率の体位性変化比(立座比)を算出し、体位性変化比(立座比)が予め設定した基準値以下であれば片頭痛と判定し、該基準値を超えれば緊張型頭痛と判定する解析手段6と、判定結果を表示する手段65を設けた。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


(一次性頭痛)
一次性頭痛の代表的な疾患として、片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛がある(参照:非特許文献1)。これらは、各頭痛特有の症状があり、該頭痛を鎮静化するための治療法も異なる。さらに、トリプタン製剤等の種々の治療薬が開発され、頭痛の原因分類毎の治療が可能である。



(片頭痛)
片頭痛は、日常生活に支障をきたす一次性頭痛の中でも頻度が高い。疫学的研究によれば片頭痛は有病率が高く、社会経済及び個人への影響が強い疾患であることが示されている。世界保健機関(WHO)によれば、よく知られている日常生活に支障をきたす疾患の中で片頭痛は現在、第19 位に位置付けられている。
片頭痛は、2つの主要なサブタイプに分類できる。「前兆のない片頭痛」は、特異的な頭痛の症状と随伴症状により特徴づけられる臨床的症候群である。「前兆のある片頭痛」は、主として頭痛に先行、ないし随伴する局在神経症状によって特徴づけられる症候群である。患者によっては頭痛発作前に数時間~数日の予兆期(premonitory phase)や頭痛回復期(resolution phase)がある。予兆期及び回復期の症状には、活動性の亢進、活動性の低下、抑うつ気分、特定の食物への過剰な欲求、反復性のあくびなどがあり、また、その他の非典型的な症状を訴える患者もいる(参照:非特許文献1)。



(緊張型頭痛)
緊張型頭痛は、一次性頭痛の中で最も一般的なタイプの頭痛である。様々な調査で一般集団における生涯有病率は30~78%の範囲とされている。同時に、緊張型頭痛は社会経済に最も影響を及ぼしながら、一次性頭痛の中でも最も研究が進んでいない疾患である(参照:非特許文献1)。



(群発頭痛)
群発頭痛は、厳密に一側性の重度の頭痛発作が眼窩部、眼窩上部、側頭部のいずれか1 つ以上の部位に発現し、15~180 分間持続することを特徴とする。発作頻度は1 回/2日 ~8 回/日である。
発作は、結膜充血、流涙、鼻閉、鼻漏、前頭部および顔面の発汗、縮瞳、眼瞼下垂、眼瞼浮腫のうち1 項目以上を伴う(いずれも頭痛と同側)。多くの患者は発作中に落ち着きのなさや興奮した様子がみられる(参照:非特許文献1)。



(一次性頭痛の判定方法)
群発頭痛は、持続時間が15分から180分と短く、日に2~8回群発する。群発する時期が過ぎると、全く頭痛が起きない間欠期になることが特徴である。一方、片頭痛や緊張型頭痛は、群発頭痛と異なり群発性がない。これにより、群発頭痛は、持続時間及び群発性から、片頭痛及び緊張型頭痛と判別することができる。



加えて、国際頭痛分類の片頭痛診断基準は以下の通りである。
A. B~D を満たす頭痛発作が5回以上ある
B. 頭痛の持続時間は4~72 時間(未治療もしくは治療が無効の場合)
C. 頭痛は以下の特徴の少なくとも2項目を満たす
1.片側性 2.拍動性 3.中等度~重度の頭痛 4.日常的な動作(歩行や階段昇降などの)により頭痛が増悪する、あるいは頭痛のために日常的な動作を避ける
D. 頭痛発作中に少なくとも以下の1項目を満たす
1.悪心または嘔吐(あるいはその両方) 2.光過敏および音過敏
E. その他の疾患によらない
上記診断基準から明らかなように、上記C-1,3,4の内2項目を満たせば、非拍動性疼痛でも片頭痛の診断になる。一方、緊張型頭痛は、上記各項目の要件を満たす場合が多々あり、片頭痛か緊張型頭痛かを判定することは非常に困難である。



片頭痛を判定する方法に関する報告がある(参照:非特許文献2)。
該報告では、脈の伝播速度(PWV)の測定により片頭痛を判定することを開示している。しかし、該報告では、脈を打つリズムについての周波数解析については開示又は示唆がない。

産業上の利用分野


本発明は、頭痛の判定方法、判定装置並びに判定プログラム、特に、片頭痛と緊張型頭痛を判別する方法、判定装置並びに判定プログラムに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
頭痛を有する患者の片頭痛又は緊張型頭痛かを判定するための装置の作動方法であって、
(1)患者から得られた座位及び立位での心拍数データを高周波数帯域(HF)及び低周波数帯域(LF)にフィルタリングし、さらに心拍変動パラメータであるLF/HF比率を算出する工程と、
(2)該算出したLF/HF比率の体位性変化比(立座比)を算出する工程と、
(3)該体位性変化比(立座比)が予め設定した基準値以下であれば片頭痛と判定し、該基準値を超えれば緊張型頭痛と判定する工程と、
を含むことを特徴とする装置の作動方法。

【請求項2】
前記基準値は、0.86~2.5であることを特徴とする請求項1の装置の作動方法。

【請求項3】
前記基準値は、1.0であることを特徴とする請求項1又は2の装置の作動方法。

【請求項4】
頭痛を有する患者の片頭痛又は緊張型頭痛かを判定する装置であって、
(1)患者の座位及び立位での心拍数データを測定する手段と、
(2)該心拍数データを高周波数帯域(HF)及び低周波数帯域(LF)にフィルタリングし、心拍変動パラメータであるLF/HF比率を算出し、さらに該算出したLF/HF比率の体位性変化比(立座比)を算出し、該体位性変化比(立座比)が予め設定した基準値以下であれば片頭痛と判定し、該基準値を超えれば緊張型頭痛と判定する解析手段と、
(3)該判定結果を表示する手段と、
を具備することを特徴とする装置。

【請求項5】
前記基準値は、0.86~2.5であることを特徴とする請求項4の装置。

【請求項6】
前記基準値は、1.0であることを特徴とする請求項4又は5の装置。

【請求項7】
頭痛を有する患者の片頭痛又は緊張型頭痛かを判定することをコンピュータに実行させるプログラムであって、
(1)患者の座位及び立位での心拍数データを高周波数帯域(HF)及び低周波数帯域(LF)にフィルタリングし、心拍変動パラメータであるLF/HF比率を算出し、さらに該算出したLF/HF比率の体位性変化比(立座比)を算出し、
(2)該立座比が基準値以下である場合には緊張型頭痛と判定し、及び
(3)該立座比が基準値を超える場合には片頭痛と判定する、
ことを特徴とするプログラム。

【請求項8】
前記基準値は、0.86~2.5であることを特徴とする請求項7のプログラム。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2012049307thum.jpg
出願権利状態 登録
(有)金沢大学ティ・エル・オーは、金沢大学の研究者の出願特許を産業界へ技術移転することを主目的として、金沢大学の教官の出資により設立された技術移転機関です。
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なお、既に活用のお申し込み・お打合わせ等の段階に入っている場合もございますので、予めご承知おきください。


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