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点字表示装置

国内特許コード P120007915
整理番号 S2011-0393
掲載日 2012年9月24日
出願番号 特願2011-030580
公開番号 特開2012-168431
登録番号 特許第5789893号
出願日 平成23年2月16日(2011.2.16)
公開日 平成24年9月6日(2012.9.6)
登録日 平成27年8月14日(2015.8.14)
発明者
  • 久保 雅義
  • 川▲崎▼ 修
  • 西林 慶祐
出願人
  • 国立大学法人京都工芸繊維大学
発明の名称 点字表示装置
発明の概要 【課題】特別な学習をしなくても必要な表情報を容易に獲得・確認・整理を行え、携帯性に優れた点字表示装置を提供する。
【解決手段】点字表示装置100は、点字一文字が複数の点字ピンから構成され、点字ピン駆動回路128と、分解した行列要素間について方向キーとの関連付けを行う第1表分解部と、分解した行要素間について方向キーとの関連付けを行う第2表分解部と、表出力切り替えキー105により選択された第1表分解部又は第2表分解部によって、行列要素を有する表データを各行列要素ごとのデータ又は一行の行要素ごとのデータに分解し、点字ピン駆動回路128は、点字ピン列102で表示しているデータに関連付けられた方向キーに対応する前記表データ内のデータを、点字ピンを変位駆動させて点字ピン列102で表示させる。
【選択図】図3
従来技術、競合技術の概要


盲ろう者あるいは視覚障害者が、情報の認識と整理等を行う手段の一つとして点字(紙ベース点字と点字表示装置)がある。点字は、基本的に六つの凸点または八つの凸点により一文字が表示される。点字表示装置では、点字を表示するために上記凸点に対応した点字ピンを用いた6本または8本の点字ピンをパネルに規定の間隔で形成された貫通穴に貫通して配置して一文字を構成する。また、点字ピンをマイクロソレノイド、圧電素子、電磁石、モータとカム等の電気的あるいは機械的駆動により前記パネルより所定量だけ突出変位させて一文字を表示する。そして、前記点字一文字を所定の数、例えば16、24、32文字等だけ横方向に並べて1行の文字列として表示する。ここで、携帯用の点字表示装置の場合は実用性と装置の大きさを考慮して16文字分を並べたものが多い。盲ろう者あるいは視覚障害者は、前記点字文字列(点字ピン列)の上を指でなぞることで点字文字を触読(判読)する。



しかし、従来の点字表示装置は、文章データなどのようにシリアルな情報の認識装置としては適しているが、電車・バス等の時刻表、アドレス表、電話帳、スケジュール表、番組表などの表情報の認識・確認装置として用いられることはほとんどない。そして、多くの盲ろう者あるいは視覚障害者に対するリサーチの結果、日常生活にとって必要不可欠である表情報の認識・確認は原状では困難であり、生活するうえで重大な問題点であることが明らかになった。しかしながら、現在、盲ろう者あるいは視覚障害者が表情報を認識できるようにするために有効な手段や技術は確立されておらず、一般的に使用されている点字表示装置でも認識・確認の方法は提示されていない。



これに対して、視覚障害者に対しては表情報を認識できるようにするためのいくつかの方法が提案されている。例えば、音声による読み上げを用いて表形式のデータを伝えるものがあり、表の行および列のセルの情報を時間列で順次全文を読み上げる方法、あるいは、行および列のタイトルおよび内容を予め決められた規則の読み順に従って読み上げるように、作成者がHTML等で読み上げ文を作成する方法がある。しかし、盲ろう者にとって音声での確認は不可能であり、また多くの視覚障害者に対するリサーチの結果、何れも表の行および列を自らの意志で任意に移動して任意のセルを選択する構成になっていないため、自分の意図する位置の表情報を得るために全文または多くの情報を聴かねばならず、情報取得に多大な時間を要するため疲れを伴うという意見がある。さらに、情報の再確認や編集機能が困難であるという意見が得られており、音声手段による表情報の獲得は一般に流布していない。



また、別の方法としては、空間的に表のセル構成を触覚で確認できるような専用の装置を開発して、任意のセルにアクセスして表の内容を知る方法が提案されている(特許文献1参照)。特許文献1には、表情報の構成を2次元的に容易に理解させることを可能とする視覚障害者の専用触覚呈示制御装置および触覚呈示制御方法が提供されており、階層構造または表構造のデータから選択オブジェクトを触覚で識別可能に呈示するスイッチを有し、その選択オブジェクトの内容を認識できるようにした触覚呈示制御装置が提案されている。例えば、データが表構造である場合、表構造における行および列のタイトルを呈示する行列制御スイッチ群と、表構造におけるオブジェクトを呈示する表オブジェクトスイッチ群とを有する。表形式の情報が、上下可動機構を有するスイッチの表示される配列により、2次元的に理解させるものである。さらに、呈示部は入力スイッチと機能とを共有しているので、選択オブジェクトを触覚で確認しながら、スイッチを押下すれば、それぞれの選択オブジェクトの内容は音声あるいは点字とで確認できる。



さらに、別の方法としては、表情報の位置を認識し必要な情報を選択する機能を有する部分だけでなく、選択した情報を点字・音声で表示する部分を備えている触覚呈示制御装置および触覚呈示制御方が提案されている(特許文献2参照)。特許文献2に提示されている専用機器は、2次元配列された1つ以上の触覚刺激素子から成る触覚呈示部と、前記表形式のデータに含まれる1つ以上のセルのうち、前記触覚刺激素子に対応するセルを抽出するセル抽出部と、前記触覚刺激素子に対応するセルに応じて前記触覚刺激素子の呈示状態を生成する呈示状態生成部と、生成した触覚刺激素子の呈示状態に応じて前記触覚呈示部を制御し、不規則型の表形式のデータを出力する出力制御部とを有する。つまり、機能ブロックを定義した表形式のデータを触覚で識別可能に呈示する触覚呈示装置であり、表情報の位置を認識し必要な情報を選択する機能を有する部分だけでなく、選択した情報を点字・音声で表示する部分を備えている。

産業上の利用分野


本発明は、盲ろう者あるいは視覚障害者が、電車・バス等の時刻表、アドレス表、電話帳、スケジュール表、番組表などの表情報を表示できる点字表示装置に関する。特に、表情報の構成を2次元的に容易に理解することができるとともに、表要素の内容認識を特別な学習をしなくても容易に短時間で行うことを可能とする点字表示装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
点字一文字が複数の点字ピンから構成され、複数文字の点字を表示可能な点字ピン列と、
前記点字ピンを変位駆動させて、点字を表示させる点字ピン駆動部と、
上下左右の四方向を含む方向キーと、
行列要素を有する点字表データを各行列要素ごとのデータに分解すると共に、分解した前記行列要素間を順に移動可能なように前記方向キーとの関連付けを行う第1表分解部と、
行列要素を有する点字表データの一行の行要素ごとのデータに分解すると共に、分解した前記行要素間を順に移動可能なように前記方向キーとの関連付けを行う第2表分解部と、
前記第1表分解部又は前記第2表分解部のいずれかの選択を行う表出力切り替えキーと、
を備え、
前記表出力切り替えキーにより選択された前記第1表分解部又は前記第2表分解部によって、前記行列要素を有する表データを各行列要素ごとのデータ又は一行の行要素ごとのデータに分解し、
前記点字ピン駆動部は、前記点字ピン列で表示しているデータに関連付けられた前記方向キーに対応する前記表データ内のデータを、前記点字ピンを変位駆動させて前記点字ピン列で表示させる、点字表示装置。

【請求項2】
前記第1表分解部及び前記第2表分解部は、前記点字表データの各列項目に対して上位/下位の関係として関連付けを行い、同じ上位の列項目の要素に属する下位の列項目の要素同士の間での相互の移動は可能とし、異なる上位の列項目の要素に属する下位の列項目の要素同士の間での直接の移動を認めないよう設定する、請求項1に記載の点字表示装置。

【請求項3】
前記第1表分解部は、前記点字表データの各行列要素ごとのデータを、さらに前記点字ピン列の表示文字数に応じて、前記行列要素を構成する各表示単位データに分解し、前記各表示単位データには順に移動可能なように前記方向キーを割り当て、
前記第2表分解部は、前記点字表データの一行の行要素ごとのデータを、さらに前記点字ピン列の表示文字数に応じて、前記行要素を構成する各表示単位データに分解し、前記各表示単位データには順に移動可能なように前記方向キーを割り当てる、請求項1又は2に記載の点字表示装置。

【請求項4】
前記第1表分解部及び前記第2表分解部は、分解した前記各表示単位データの少なくとも一つに簡略語を含めることを特徴とする、請求項3に記載の点字表示装置。

【請求項5】
前記第1表分解部は、分解した前記表示単位データのうち、前記各行列要素ごとのデータの始めと終わりに対応する前記表示単位データのそれぞれに認識記号を付加し、
前記第2表分解部は、分解した前記表示単位データのうち、前記一行の行要素ごとのデータの始めと終わりに対応する前記表示単位データのそれぞれに認識記号を付加する、請求項3に記載の点字表示装置。

【請求項6】
前記方向キーは、
前記点字ピン列の上方に設けられた上方向キーと、
前記点字ピン列の下方に設けられた下方向キーと、
前記点字ピン列の左に設けられた左方向キーと、
前記点字ピン列の右に設けられた右方向キーと、
を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の点字表示装置。
産業区分
  • 運動娯楽用
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2011030580thum.jpg
出願権利状態 登録
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