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試料イオン化方法 コモンズ

国内特許コード P120007916
掲載日 2012年9月24日
出願番号 特願2011-040381
公開番号 特開2012-177604
登録番号 特許第5717183号
出願日 平成23年2月25日(2011.2.25)
公開日 平成24年9月13日(2012.9.13)
登録日 平成27年3月27日(2015.3.27)
発明者
  • 持田 由幸
出願人
  • 学校法人神奈川大学
発明の名称 試料イオン化方法 コモンズ
発明の概要 【課題】大気圧下において、イオン化効率にきわめて優れ、微量の試料を高感度で分析することができ、質量分析機器のメンテナンスの手間を軽減することができる質量分析機器用イオン化装置に適用することができる試料イオン化方法を提供すること。
【解決手段】本発明の試料イオン化方法は、質量分析のための測定試料に対して、大気圧下でアルゴンガスと水とを供給するとともに紫外線を照射することで、上記測定試料をイオン化するものであり、励起したアルゴンガスと水分子の二量体(HO)であるダイマーとの反応によりオキソニウムイオン(H)を発生させることを特徴としている。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


いわゆる質量分析方法(以下、「MS」ともいう。)は、測定試料の質量電荷比を求める場合に使用される分析方法である。この質量分析法によって得られるマススペクトルは、豊富な情報量を有し、しかも測定試料に含まれる分子に由来する固有のピークの分布となって現れるため、既知の化学物質の同定及び未知の化学物質の構造決定に強力な手段となっている。このため現在、質量分析方法は、有機化学、生物化学の分野における化学物質の分析において、非常に多用され、将来もきわめて重要な分析方法として期待されている。



質量分析方法は、種々の測定試料の導入部と質量分析計を組み合わせた質量分析機器によって行われる。上記測定試料の導入部においては、測定試料をイオン化する必要がある。ここで、測定試料をイオン化する方法の代表的な方法としては、測定試料を高分子マトリックスに混ぜ、測定試料に高速で中性原子を衝突させることで測定試料をイオン化する高速原子衝突法(以下、「FAB」ともいう。)や、測定試料とマトリックス(芳香族有機化合物)中に混合し、その結晶を作り、これにレーザーを照射することによりイオン化するマトリックス支援レーザー脱離イオン化方法(以下、「MALDI」ともいう。)がある。



しかしながら、上記質量分析機器を構成する測定試料導入部に採用されている高速原子衝突法(「FAB」)、マトリックス支援レーザー脱離イオン化方法(「MALDI」)は、いずれも真空下において行われることを条件とするため、測定試料をイオン化する際に操作上支障を来たす場合が多い。また、上記質量分析機器は、真空下で使用されるものであるので、イオン化装置部分のメンテナンスに要する労力及びコストも大きい。



そこで、真空下ではなく、大気圧下において測定試料をイオン化する方法が提案されている。例えば、コロナ放電、又はグロー放電によって生成した励起分子と測定試料を反応させ、測定試料をペニングイオン化して、質量分析計のイオン導入口に導入させるDART(Direct Analysis in Real Time)法(以下、「DART法」)と呼ばれるイオン化方法が提案されている。



また、大気圧下において、微量の測定試料を高感度で分析するために、励起・イオン化されたキャリアガスを測定試料と反応させ、測定試料ガスイオンを生成するイオン化方法及びイオン化装置が提案されている(特許文献1参照)。さらに、非定形試料をイオン化するに際して、前処理の不要な大気圧イオン化方法が提案されている(特許文献2参照)。

産業上の利用分野


本発明は、試料イオン化方法に関する。さらに詳しくは、大気圧下において、測定試料を効率良くイオン化することができる試料イオン化方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
質量分析のための測定試料に対して、大気圧下でアルゴンガスと水とを供給するとともに紫外線を照射することで、前記測定試料をイオン化し、
前記測定試料のイオン化は、大気圧下で供給されるアルゴンガスと水に対して前記紫外線を照射することで、下記化学反応により生じるオキソニウムイオン(H)によりイオン化することを特徴とする試料イオン化方法。
【化1】



【請求項2】
前記紫外線を紫外線ランプにより照射することを特徴とする請求項1記載の試料イオン化方法。

【請求項3】
前記オキソニウムイオン(H)と前記紫外線の照射により水が生成される下記化学反応を抑制することを特徴とする請求項又は記載の試料イオン化方法。
【化2】



【請求項4】
前記水が生成される化学反応の抑制は、前記紫外線の照射量を制御してなされることを特徴とする請求項記載の試料イオン化方法。

【請求項5】
前記紫外線の照射量の制御は、前記紫外線ランプの紫外線発光面の一部を外筒によって覆うことによって行うことを特徴とする請求項記載の試料イオン化方法。

【請求項6】
前記外筒の長さは、前記紫外線の照射量に応じて選択可能としたことを特徴とする請求項記載の試料イオン化方法。

【請求項7】
前記測定試料が薄層クロマトグラフィー板上に展開されており、所定の展開箇所から前記測定試料を脱離させた後に、当該脱離箇所に対して、大気圧下でアルゴンガスと水とを供給するとともに紫外線を照射することを特徴とする請求項1からいずれか1項記載の試料イオン化方法。

【請求項8】
前記所定の展開箇所を局所的に加熱して前記測定試料を脱離させることを特徴とする請求項記載の試料イオン化方法。

【請求項9】
前記測定試料の展開方向に沿って、前記薄層クロマトグラフィー板を加熱箇所に対して相対移動させることにより、異なる展開箇所における前記イオン化を行うことを特徴とする請求項記載の試料イオン化方法。

【請求項10】
前記測定試料が核磁気共鳴測定に用いられる有機溶媒に溶解した試料である場合に請求項1からいずれか1項記載の試料イオン化方法を用いることを特徴とする質量分析方法。

【請求項11】
前記測定試料が有機過酸化物である場合に請求項1からいずれか1項記載の試料イオン化方法を用いることを特徴とする質量分析方法。
産業区分
  • 試験、検査
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2011040381thum.jpg
出願権利状態 登録
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