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飼料原料用抗酸化組成物

国内特許コード P120007992
整理番号 S2008-0320
掲載日 2012年10月9日
出願番号 特願2009-553462
登録番号 特許第5429750号
出願日 平成21年2月13日(2009.2.13)
登録日 平成25年12月13日(2013.12.13)
国際出願番号 JP2009052411
国際公開番号 WO2009102019
国際出願日 平成21年2月13日(2009.2.13)
国際公開日 平成21年8月20日(2009.8.20)
優先権データ
  • 特願2008-031561 (2008.2.13) JP
発明者
  • 後 藤 直 宏
  • 和 田 俊
  • 角 田 淳
  • タン ハイメン
出願人
  • 国立大学法人東京海洋大学
  • ケミン・ジャパン株式会社
発明の名称 飼料原料用抗酸化組成物
発明の概要 天然物由来の比較的安価な原料から製造することができ、飼料原料の酸化防止効果にすぐれた安全かつ安価な抗酸化組成物が提供される。この飼料原料用抗酸化組成物は、植物油の製造過程で生じるスカム、油溶性電子供与体成分、および粘度低下剤としての植物由来の液状油を含んでなることを特徴とするものである。
従来技術、競合技術の概要



鰯、アンチョビ、鯖、鰹、鮪などの有色魚を原料としたブラウンミール、あるいは鰈や鱈などの白身魚を原料としたホワイトミールなどの魚粉は、飼料として重要なリジン、メチオニン、ミスチンなどのアミノ酸やタンパク質を豊富に含むことから、家畜用、家禽用、養魚用あるいはペットフード用の飼料原料として従来から広く使用されている。





このような飼料原料としての魚粉は、魚粉中に8%程度含有されている魚油が比較的酸化されやすいため、通常、特定の抗酸化剤を添加した状態で流通される。抗酸化剤が添加されていない魚粉は、流通過程や保存中に酸化劣化を起こすことはもちろんのこと、船舶などによる外洋の運搬中や比較的高温条件下での保存中などの一定の条件下においては酸化熱に起因する火災の危険性も生じる。





従来、このような飼料原料の酸化を防止するために、エトキシキン(6-ethoxy-1,2-dihydro-2,2,4-trimethylquinoline)が抗酸化剤として使用されている。合成抗酸化剤としてのエトキシンは、それ自体抗酸化能にすぐれた薬剤であり、日本においては、飼料原料への添加剤としては、一定の添加基準量(150ppm以下)の添加が認められているが、食品原料への添加物としては認められていない。このことからも、ペット用飼料原料の安全性や家畜や養魚等の食肉を介する人体への安全性の観点から、従来の合成抗酸化剤は必ずしも充分満足のいくものではなく、エトキシンに代替され得るより安全性の高い飼料原料用抗酸化剤の開発が求められている。





従来、様々な天然物由来の抗酸化剤が提案されている。たとえば、魚油にエトキシン、ビタミンE、レシチンを添加したもの(例えば、特開2001-323295号公報を参照)、リグナン系抗酸化剤(例えば、特開2001-139579号公報および特開2005-23125号公報を参照)、オリーブの抽出物を用いるもの(例えば、特開2001-181632号公報を参照)、また、大豆スカム等から抗酸化作用を有するトコフェロールの精製方法についても知られている(例えば、特開昭60-149582号公報を参照)。





さらにまた、食品の製造過程において副生される資源を有効利用する観点からも様々の酸化抑制成分の研究が報告されている(例えば、食品と開発、第28巻、No. 2、1993、Extraction and Application of Novel Type of Antioxidants, in Particular, Isolated from Sesame Seed, Bio Ind., Vol. 10, No. 3, Page 141-148, 1993、Stereochemical structures of antioxidative bisepoxylignans, sesaminol and its isomers, transformed from sesamolin, Agric Biol Chem., Vol. 51, No. 5, Page 1285-1289, 1987、日本水産学会大会講演要旨集、Vol. 1998, Page 117, 1998、三重大学農学部学術報告、No. 72, Page 105-111, 1986、および食品関連未利用資源の素材化に関する調査研究-脱臭スカムの有効利用の検討、福岡県報告、を参照)。





しかしながら、従来提案されている抗酸化剤は、実用性の観点から飼料原料に対する抗酸化効果の長期にわたる持続性については必ずしも充分ではなく、また、製造コスト的にも満足のいくものではない。たとえば、天然物由来のトコフェロール(ビタミンE)自体はそれ自体抗酸化能を有することが知られており、その精製方法についても知られているが(例えば、特開昭60-149582号公報を参照)、精製されたトコフェロールは高価であり、飼料原料にこれを適用することは現実的ではない。





さらにまた、従来提案されている抗酸化剤は、その性状から、これをそのまま飼料原料に噴霧や散布等で添加することが困難な場合があり、使用段階においても容易に適用することができないという問題もある。

産業上の利用分野



本発明は、飼料原料の酸化防止技術に関し、特に魚粉等の飼料原料の酸化を効果的かつ安全に防止するための抗酸化組成物に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
植物油の製造過程で生じるスカム、油溶性電子供与体成分、および粘度低下剤としての植物由来の液状油を含んでなり、前記油溶性電子供与体成分が、レシチン、ポリフェノール類、緑茶抽出物、ケファリン、スペルミン、およびこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする、飼料原料用抗酸化組成物。

【請求項2】
前記スカムが、大豆油、菜種油、米油、えごま油、しそ油、ごま油、椰子油、綿実油、ひまわり油、コーン油、べに花油およびパーム油からなる群から選ばれた少なくとも1種の植物油の製造過程で副生される脱臭スカムからなる、請求項1に記載の飼料原料用抗酸化組成物。

【請求項3】
前記油溶性電子供与体成分が、レシチンからなる、請求項1に記載の飼料原料用抗酸化組成物。

【請求項4】
前記植物由来の液状油が、しょうゆ油、オリーブ油、大豆油、菜種油、えごま油、しそ油、綿実油、ひまわり油、コーン油、べに花油、サラダ油、およびMCTからなる群から選ばれた少なくとも1種からなる、請求項1に記載の飼料原料用抗酸化組成物。

【請求項5】
前記スカム、油溶性電子供与体成分、および植物由来の液状油の配合比が、
スカム:10~60重量部、
油溶性電子供与体成分:1~45重量部、および
植物由来の液状油:10~90重量部
の範囲である、請求項1~4のいずれか1項に記載の飼料原料用抗酸化組成物。

【請求項6】
組成物の粘度が0.1 dPa・s~1.0 dPa・sの範囲である、請求項1~5のいずれか1項に記載の飼料原料用抗酸化組成物。

【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の飼料原料用抗酸化組成物で、固体物質を除いた液状部分のみからなる飼料原料用抗酸化組成物。

【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載の抗酸化組成物を飼料原料に噴霧ないし散布することを特徴とする、飼料原料の酸化防止方法。

【請求項9】
請求項1~7のいずれか1項に記載の抗酸化組成物を飼料原料に噴霧ないし散布することを特徴とする、抗酸化性にすぐれた飼料原料の製造方法。

【請求項10】
前記飼料原料が魚粉である、請求項8または9に記載の方法。

【請求項11】
請求項1~7のいずれか1項に記載の抗酸化組成物を含有することを特徴とする、飼料原料としての魚粉。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録


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