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アディポネクチン分泌調節剤

国内特許コード P120008004
整理番号 S2009-1188
掲載日 2012年10月10日
出願番号 特願2009-216785
公開番号 特開2011-063554
登録番号 特許第5499415号
出願日 平成21年9月18日(2009.9.18)
公開日 平成23年3月31日(2011.3.31)
登録日 平成26年3月20日(2014.3.20)
発明者
  • 潮 秀樹
  • 大原 和幸
  • 清谷 優香
出願人
  • 国立大学法人東京海洋大学
発明の名称 アディポネクチン分泌調節剤
発明の概要 【課題】アディポネクチンの適正な血中濃度を維持するために、アディポネクチンの分泌を効果的に抑制し、アディポネクチンの分泌を調節できるアディポネクチン分泌調節剤を提供する。
【解決手段】アセト酢酸及び/又は3-ヒドロキシ酪酸、又はそれらの塩を有効成分とするアディポネクチン分泌調節剤からなり、該アディポネクチン分泌調節剤により、アディポネクチンの分泌を抑制し、過剰な血中アディポネクチン濃度の減少を図ることができる。本発明のアディポネクチン分泌調節剤は、冠動脈疾患における高アディポネクチン濃度、及び、過剰な血中アディポネクチンの存在による骨形成の抑制、或いは骨密度の低下のようなアディポネクチンに起因する疾患、症状の予防、緩和、又は改善に用いることができる。また、本発明におけるアディポネクチンの分泌調節剤を、体重調節による抗肥満作用のためのアディポネクチンの分泌調節剤として用いることができる。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要



アディポネクチンは、1996年にヒト脂肪組織から分離された、脂肪組織に特異的な分泌タンパク質アディポサイトカインで(Food Style 21, 第6巻、第5号、第72~78頁)、マウスやヒトなどの哺乳動物に見いだされた蛋白質で、正常ヒト血中に5~10μg/mlという高濃度で存在している。アディポネクチンには動脈硬化症の改善、高血圧の改善、脂質代謝改善、インスリン感受性の改善、抗炎症作用、肝線維化抑制など多岐にわたる作用が見出されており、血中のアディポネクチン濃度を上昇せしめる薬品又は飲食物は、メタボリックシンドロームの予防・改善作用を有することが示されている。





アディポネクチンは、脂肪組織から特異的に分泌されているにも関わらず、血中のアディポネクチン濃度は、体重減少によって上昇することが明らかにされている。アディポネクチンは、血管内皮細胞、血管平滑筋細胞、マクロファージに対して抗動脈硬化作用を有していることが知られており、異種のアディポサイトカインであるレプチンとは異なるメカニズムを介する体重減少が確認され、アディポネクチンが体重調節等の機能を担っていることが明らかにされており、抗肥満作用及び抗糖尿病作用も有することが知られている。





従来より、アディポネクチンの産生を促進する物質として、各種の物質が植物等から抽出され、開示されている。例えば、特開2009-196981号公報には、サラシア属植物の粉砕物又は抽出物を有効成分とする血中アディポネクチン量増加剤が、特開2009-149635号公報、特開2009-143917号公報、特開2009-143910号公報には、キサンチン類を有効成分とするアディポネクチン産生促進剤が、特開2009-120491号公報には、メチル化カテキン類を有効成分とするアディポネクチン産生促進剤が、特開2008-179609号公報には、アスタキサンチンを有効成分とするアディポネクチン産生促進剤が、及び、特開2008-115163号公報、特開2008-31076号公報には、カルコン類を有効成分とするアディポネクチン産生促進剤がそれぞれ開示されている。その他、今までに、各種のアディポネクチン産生促進剤及びアディポネクチン低下抑制剤が開示され、動脈硬化症の予防、治療、糖尿病の治療又は予防、抗炎症等の用途への利用が開示されている。





一方で、最近、アディポネクチン産生を抑制する物質が見出され、アディポネクチンに起因する各種疾患、疾病、症状などの予防、緩和、改善に有用な用途剤として、アディポネクチン産生抑制剤が開示されている(特開2008-24620号公報)。該アディポネクチン産生抑制剤は、ルイボス葉、オウバク、チクジョから選ばれる生薬を有効成分とするアディポネクチン産生抑制剤であり、アディポネクチン産生抑制による痩身効果が示されており、痩身用皮膚外用剤、痩身用浴用剤、痩身用飲食物及び痩身用飼料としての用途が示されている。





従来から、生体内でアディポサイトカインとして機能しているアディポネクチンについては、その動脈硬化症の改善、高血圧の改善、脂質代謝改善、インスリン感受性の改善、抗炎症作用、肝線維化抑制など多岐にわたる作用が見出されたことにより、その医薬的な利用の目的から、前記のように、もっぱら、アディポネクチンの産生を促進する物質の開発が行われ、開示されてきた。しかし、近年の研究の進展により、過剰なアディポネクチンの産生の弊害の問題も指摘されてきている。例えば、冠動脈疾患患者にとっては、高い血中アディポネクチン濃度が危険因子となることや、また、過剰な血中アディポネクチンの存在は骨形成を抑制し、骨密度を低下させる原因となることが指摘されている。そこで、従来のように、アディポネクチンの分泌を促進する薬剤だけでなく、高い若しくは過剰な血中アディポネクチン濃度を低下させ、血中アディポネクチンを適正な濃度に調節する薬剤の開発が求められているところである。

産業上の利用分野



本発明は、生体内でアディポサイトカインとして機能しているアディポネクチンの分泌抑制作用を有するアディポネクチン分泌調節剤、及び、該分泌調節剤による、冠動脈疾患における高アディポネクチン濃度、又は、過剰な血中アディポネクチンの存在による骨形成の抑制、或いは骨密度の低下のようなアディポネクチンに起因する疾患、症状の予防、緩和、又は改善、更には、該分泌調節剤による、体重調節による抗肥満作用のための分泌調節剤に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
アセト酢酸及び/又は3-ヒドロキシ酪酸、又はそれらの塩を有効成分とする、アディポネクチンの分泌抑制によりアディポネクチンの分泌を調節するアディポネクチン分泌調節剤。

【請求項2】
アディポネクチンの分泌抑制が、アディポネクチン多量体の分泌抑制であることを特徴とする請求項1に記載のアディポネクチン分泌調節剤。

【請求項3】
アディポネクチンの分泌調節が、アディポネクチンの分泌抑制による過剰な血中アディポネクチン濃度の減少であることを特徴とする請求項1又は2に記載のアディポネクチン分泌調節剤。

【請求項4】
アディポネクチンの分泌調節が、アディポネクチンに起因する疾患、症状の予防、緩和、又は改善のためのものであることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のアディポネクチン分泌調節剤。

【請求項5】
アディポネクチンに起因する疾患、症状の予防、緩和、又は改善が、冠動脈疾患における高アディポネクチン濃度の予防、緩和、又は改善のためのものであることを特徴とする請求項4に記載のアディポネクチン分泌調節剤。

【請求項6】
アディポネクチンに起因する疾患、症状の予防、緩和、又は改善が、過剰な血中アディポネクチンの存在による骨形成の抑制、或いは骨密度の低下の予防、緩和、又は改善のためのものであることを特徴とする請求項4に記載のアディポネクチン分泌調節剤。

【請求項7】
アディポネクチンの分泌調節が、体重調節による抗肥満作用のためのものであることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のアディポネクチン分泌調節剤。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録


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