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光学顕微鏡

国内特許コード P120008021
整理番号 ShIP-8047C-MG01
掲載日 2012年10月17日
出願番号 特願2011-506157
登録番号 特許第5598929号
出願日 平成22年3月26日(2010.3.26)
登録日 平成26年8月22日(2014.8.22)
国際出願番号 JP2010055450
国際公開番号 WO2010110452
国際出願日 平成22年3月26日(2010.3.26)
国際公開日 平成22年9月30日(2010.9.30)
優先権データ
  • 特願2009-076543 (2009.3.26) JP
発明者
  • 宮川 厚夫
  • 川田 善正
出願人
  • 国立大学法人静岡大学
発明の名称 光学顕微鏡
発明の概要 基板と、基板の表面に共有結合により結合された蛍光物質を含み且つ可視光の波長未満の膜厚を有する蛍光層と、を含む蛍光薄膜には、電子ビーム又は電磁波の照射により可視光の波長未満の大きさの微小光源が励起される。
従来技術、競合技術の概要



光学顕微鏡は、生きた生物試料をそのまま観察できるため、生命現象の解明において、非常に有効なツールとして用いられている。様々な機能を有する蛍光プローブが開発され、位相差光学系、共焦点光学系、全反射蛍光観察法など様々な光学系を利用することによって、細胞機能の解明、単一分子の観察などが実現されてきた。光を用いた生体試料の観察については、これまでの長い歴史によって、多くの実績と技術の蓄積がある。





生命現象の解明におけるターゲットの一つとして、細胞やたんぱく質など最小構成要素一つの機能解明ではなく、複数の構成要素における相互作用、情報伝達のメカニズム、エネルギー伝達のメカニズム、細胞内の情報分子のダイナミクスなどを明らかにすることが期待されている。生体の器官、臓器などの働きは、生体の最小構成要素である細胞間の相互作用によって決定されるものである。従って、器官・臓器の詳細なメカニズムの解明には、細胞間の相互作用を明らかにすることが必要である。また、実時間観察を行うことによって、複数の生体分子のダイナミクスを理解することが必要である。





一方、光学顕微鏡の空間分解能は、光の波としての性質により制限され、たかだかサブミクロン程度の分解能しか実現できない。従って、複数の分子間または微小器官の間における相互作用、情報の伝達機構を解明するには、より高い空間分解能を有する光学顕微鏡を開発することが必要である。





光の回折限界を超えた微小領域を光学的に観察する顕微鏡として、近接場(ニアフィールド)顕微鏡が知られている。図4に近接場顕微鏡の光学的観察の原理を示す。図4に示すように、金属で遮蔽されたプローブの先端部にレーザ光が導入される。プローブの先端部には数nm~数10nmの開口部が形成されている。前記開口部は光の波長に比べて非常に小さいので、プローブ先端部に導入されたレーザ光は前記開口部を通過できない。しかしながら、いわゆる近接場(ニアフィールド)効果によりレーザ光の一部が開口部から外部にしみ出す(エバネッセント波)。近接場顕微鏡では、このプローブ先端からしみ出した近接場光と測定対象物との相互作用が観察される。





この近接場顕微鏡を用いれば、光の波長未満の微小領域を観察することができる。しかしながら、近接場顕微鏡では、プローブの先端を測定対象物に近接させて観察する必要がある。図5に示すように、プローブを走査して測定対象物を観察するので、2次元の像を観察するのに非常に時間が掛かる。生体のダイナミクスを観察するためには、実時間観察が必要である。しかしながら、従来型の近接場顕微鏡では、上記の理由により実時間観察は不可能である。





本発明に関連する先行技術として、以下の技術がある。

特表2003-524779号公報(特許文献1)には、近接場光を用いた近接場顕微鏡において、複数のナノスケールの孔から光を照射して、近接場を生成する技術が記載されている。また、光を電子ビームにより励起することが示唆されている。この近接場顕微鏡では、微小光源はナノスケールの孔により生成されている。





特開2006-308475号公報(特許文献2)には、生体試料に光を照射して、発生した近接場光を光電変換膜により電子線に変換し、電子線を検出する近接場顕微鏡が記載されている。特許文献2では、近接場光を検出しているものの、光源自体は平行光である。





特開2004-111333号公報(特許文献3)には、100nm以下の膜厚の蛍光薄膜が記載されている。しかしながら、この蛍光薄膜は、電界放射型ディスプレイ用に開発されたものである。光学顕微鏡のように、試料を載置することや、電子ビーム又は電磁波で走査されることは想定されていない。また、結晶成長により蛍光層を形成しているため、蛍光物質は結晶化が可能な物質に限定される。

産業上の利用分野



本発明は、光学顕微鏡に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
容器内に設けられ、電子ビーム又は電磁波を発生する電子ビーム又は電磁波発生部と、
前記容器の隔壁の一部を形成する蛍光薄膜であって、基板と、前記基板の表面に共有結合により結合された蛍光物質を含み且つ可視光の波長未満の膜厚を有する蛍光層と、を含む蛍光薄膜と、
前記電子ビーム又は電磁波発生部で発生した電子ビーム又は電磁波を制御して前記蛍光薄膜に照射し、前記蛍光薄膜に可視光の波長未満の大きさの微小光源を励起させる電子ビーム又は電磁波制御部と、
前記微小光源で発生して前記蛍光薄膜上に載せ置かれた測定対象物に作用した測定光を検出する光検出部と、
を含む光学顕微鏡。

【請求項2】
前記蛍光物質は、量子ドットである、
請求項1に記載の光学顕微鏡。

【請求項3】
前記蛍光薄膜の蛍光層は、単層又は数層の前記蛍光物質の層からなる、
請求項1又は請求項2に記載の光学顕微鏡。

【請求項4】
前記蛍光薄膜の蛍光層の上に、更に第1の金属蒸着層を有する、
請求項1から請求項3までの何れか1項に記載の光学顕微鏡。

【請求項5】
前記蛍光薄膜の基板は、ガラス基板、酸化シリコン基板又は窒化シリコン基板である、
請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の光学顕微鏡。

【請求項6】
前記蛍光薄膜は、
前記基板の表面に、更に第2の金属蒸着層を有し、
前記第2の金属蒸着層の上に、前記蛍光層を有する、
請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の光学顕微鏡。

【請求項7】
前記蛍光物質は、電子ビーム又は波長200nm以下の電磁波により励起可能である、
請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の光学顕微鏡。

【請求項8】
前記量子ドットは、PEGで覆われており、PEGに結合された官能基を介して前記基板の表面に共有結合により結合されている、
請求項2から請求項7までのいずれか1項に記載の光学顕微鏡。

【請求項9】
前記蛍光薄膜は、前記蛍光層が前記基板に対し前記測定対象物を載せ置く側に形成された、
請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の光学顕微鏡。
産業区分
  • 光学装置
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2011506157thum.jpg
出願権利状態 登録
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