TOP > 国内特許検索 > 医科歯科用材料の製造方法および保存キット

医科歯科用材料の製造方法および保存キット コモンズ

国内特許コード P120008102
整理番号 NU-0474
掲載日 2012年10月29日
出願番号 特願2012-153598
公開番号 特開2014-014487
登録番号 特許第5963133号
出願日 平成24年7月9日(2012.7.9)
公開日 平成26年1月30日(2014.1.30)
登録日 平成28年7月8日(2016.7.8)
発明者
  • 黒田 健介
  • 興戸 正純
出願人
  • 国立大学法人名古屋大学
発明の名称 医科歯科用材料の製造方法および保存キット コモンズ
発明の概要 【課題】骨伝導性に優れる医科歯科用材料を簡便な手法で提供すること。
【解決手段】本発明により、骨伝導性に優れる医科歯科用材料を製造する方法が提供される。この製造方法は、医科歯科用材料を用意する工程と、前記医科歯科用材料の表面の水接触角を10°未満に調整することが可能なイオン濃度を有する水接触角調整液を用意する工程と、前記医科歯科用材料の表面を前記水接触角調整液に接触させて、該接触した状態で保持する工程と、を包含する。
【選択図】図12
従来技術、競合技術の概要



世界的規模で急速な高齢化が進むなか、医科的(典型的には整形外科的)、歯科的な骨に関する疾病が年々増加している。かかる疾病を治療するため、金属やセラミックスなど種々の医科歯科用材料(典型的にはインプラント材料)が提案されており、使用に供されている。このような医科歯科用材料には、骨固定の観点、固定部位のゆるみ等を防止する観点から、その表面に骨芽細胞を積極的に生成する性質に優れること、すなわち骨伝導性に優れることが求められている。





ところで、上記材料表面の親水性を向上させる手法として、水熱処理や紫外線照射、大気圧プラズマ等の表面処理が知られている。しかし、かかる処理によって表面の親水性を向上させても、例えば空気中の無極性成分が吸着するなどして、該表面の親水性は経時的に低下してしまう。そのようなことから、医科歯科用材料に対して表面処理を行った後、その高い親水性を維持する試みが提案されている。例えば、非特許文献1は、サンドブラスト処理を行い、さらに酸エッチング処理を施した直後に、窒素雰囲気下でチタンをpH4~6の生理食塩水に浸漬することを提案しており、これによって、該チタンの表面エネルギーを高いレベル(すなわち高親水性)に維持するとしている。非特許文献2は、サンドブラスト処理を行ったチタンの表面を210℃の硫酸クロム溶液で処理することにより、該表面の動的接触角を0°に保持することを提案している。非特許文献3にも、非特許文献2と類似の処理を行うことによりチタンやチタン酸化物表面の動的接触角を10°未満とする技術が開示されている。非特許文献4では、酸エッチング処理を行ったチタンの表面を4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸(HEPES)で被覆することにより、一定期間保存した後もチタン表面は高い親水性を保持し、タンパク質吸着、骨芽細胞の付着を実現し得ることが報告されている。また、非特許文献5には、生体材料に吸着したタンパク質に細胞が付着すること、タンパク質の吸着は、生体材料表面の化学組成、電荷、生体材料表面の疎水性/親水性のバランス等の特性の影響を受けることが記載されている。

産業上の利用分野



本発明は、骨伝導性表面を有する医科歯科用材料(医科用材料および/または歯科用材料)の製造方法および該医科歯科用材料の保存キットに関する。より詳しくは、骨折等の治療目的でインプラントとして用いられる医科用材料の製造方法、また、デンタルインプラントその他の歯科用材料の製造方法に関する。また、これら医科用材料、歯科用材料を保存するために用いられる保存キットに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
親水化処理を施した医科歯科用材料を用意する工程と、
前記医科歯科用材料の表面の水接触角を10°未満に調整することが可能なイオン濃度を有する水接触角調整液を用意する工程と、
前記医科歯科用材料の表面を前記水接触角調整液に接触させて、該接触した状態で保持する工程と、
を包含し、
前記水接触角調整液は、生理食塩水の2倍以上の塩濃度を有し、
前記医科歯科用材料は、金属材料、該金属材料を含む合金または該金属材料の酸化物を主体として構成されている、骨伝導性表面を有する医科歯科用材料の製造方法。

【請求項2】
前記医科歯科用材料は、チタン、ジルコニウム、ニオブ、タンタル、それらを含む合金、またはそれらの酸化物、を主体として構成されている、請求項に記載の製造方法。

【請求項3】
前記保持工程における保持時間は、少なくとも1時間である、請求項1または2に記載の製造方法。

【請求項4】
前記医科歯科用材料の表面粗さRaは0.1μm未満である、請求項1~のいずれかに記載の製造方法。

【請求項5】
前記水接触角調整液のpHは4~8である、請求項1~のいずれかに記載の製造方法。

【請求項6】
親水化処理が施された骨伝導性表面を有する医科歯科用材料のための保存キットであって、
前記医科歯科用材料の表面の水接触角を10°未満に調整することが可能なイオン濃度を有する水接触角調整液の原料と、
前記水接触角調整液を収容する容器と、を備えており、
前記水接触角調整液は、生理食塩水の2倍以上の塩濃度を有し、
前記医科歯科用材料は、金属材料、該金属材料を含む合金または該金属材料の酸化物を主体として構成されている、医科歯科用材料保存キット。

【請求項7】
前記水接触角調整液のpHは4~8である、請求項に記載の保存キット。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2012153598thum.jpg
出願権利状態 登録
名古屋大学の公開特許情報を掲載しています。ご関心のある案件がございましたら、下記まで電子メールでご連絡ください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close